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今回は、土地家屋調査士が日頃の業務をしている中で、
質問であったり、要望であったり、苦情であったりをいただくことがあります。

その中で、私達の統括団体である土地家屋調査士会に寄せられた、
皆様からの声のうち5つの事例を私の意見を交えながらお話します。

隣地などで土地家屋調査士に関わる人、調査士に仕事を依頼する人、調査士の仕事をされている人には、
未然にお互いの誤解やトラブルを防げると思います。

特に5つの事例の最後の事例は、私も痛烈な失敗をした事例ですので最後までお付き合いください。


1つ目は、立会証明書、境界確認書を2部ほしいという要望です。

これは依頼者さんとしては、よくある要望ということになります。
例えば、相続で東側を長男が相続して西側を二男が相続する場合があります。

その場合に、東側、西側の両方に接する土地については、長男用、二男用に2通ほしいといことがあります。

ただ土地家屋調査士の立場からすると、立会証明書、境界確認書を隣地の人に1通もらうだけでも、すごい大変なのに
これを2通もらうのは、結構大変なことなんです。
なので、土地家屋調査士としては何も言われなければ、立会証明書、境界確認書を1通だけ取得するということになると思います。

ですが土地家屋調査士としては、事前に別料金になりますけど、2通取得するようにしましょうか。
聞くと丁寧だと思います。

依頼する側も、事前にわかれば2通必要だと要望を伝えられれば、後から2通取りたいのでもう一度ということがないと思います。



2つ目は、土地家屋調査士から業務完了手前で提示された金額が他で聞いた金額と乖離していた。

昔からやっている土地家屋調査士の大御所の先生だと最初に見積書を提示しないで業務を開始する人がいるんです。
これは土地家屋調査士の業務というのは、やってみないとどれだけ手間がかかるかわからないということがあります。
やってみたら意外とかんたんに終わった。あるいは予想外にものすごい大変な仕事になってしまったということはよくあります。

昔からやっている大御所の先生ですと最初に見積もりを出さないで、最後にかかった分だけ請求するという人はいます。

私の事務所では、必ず最初に見積書を提示して、業務委託契約書を取り交わしてから仕事を開始します。
あとから、思ってた以上の金額を請求されたというトラブルはありません。

これは開業当初に何度か、依頼者さんが支払いをしてくれないトラブルがありました。
このトラブルのときに、「何の業務をいくらで委任するのか?」というのを明確に文章に残しておかないとあとで争えないということがあります。

なので、私の事務所では必ず、最初に見積書を提示して業務委託契約を取り交わすということを必ずやってます。

土地家屋調査士に依頼する側からすると、最初に見積書を出さないとか契約書をかわさないという場合には、
後でトラブルになる可能性があるので注意が必要ということになります。



3つ目は、一度、境界立会いをして署名捺印をしたが境界線についてもう一度考えたい
もちろん土地家屋調査士と隣地の人で十分話し合いをするというのが前提です。
ただ土地家屋調査士も、それなりの根拠をもって境界を復元していますので、
よほど新しい境界の証拠となる資料(過去に測量した図面)とか物証(境界杭)などがないと変更するのは難しいと思います。

また、一旦境界が確定したあとに、その先に進んでいることが考えられます。
それで土地を地主さんから不動産業者さんに売却して、分筆して、家と建てて、エンドユーザーさんに売り渡して、抵当権を設定するという流れでどんどん変わっていきます。

そうするとより事態は、難しい方向にいくことになります。

境界立会をして、もう一度考え直したいという場合には、できるだけ早く相手方に伝える。

そして、隣地の所有者、土地家屋調査士と十分話し合いをして、
どうしても納得いかない場合は、筆界特定制度などにすすめて行くことになろうかと思います。





4つ目は、矢印の境界標を十字のものに入れ変えてほしい
十字の境界標は、十字の中心が境界でわかりやすいということで変えたいということだと思います。

境界標というのは種類があります。
マイナスのもの、矢印になっているもの、十字になっているものがあります。
その用途によって使い分けています。
十字の杭というのが十字の中心が境界ということで、わかりやすくて一般的で、私の事務所ではできるだけ十字の杭を入れるようにしています。
ただ十字の杭を入れると境界杭が部分的に越境します。
隣地の人が越境しないように矢印の杭を入れてほしい言われることもあります。
道路などの公共用地の場合は、管理者から矢印の杭を入れるように指導を受けることがあります。
また、U字溝や塀、地中の排水管などの障害物があるときには、十字が入れられなくて矢印の境界杭を入れることもあります。

マイナスの杭については、境界線の方向を示します。
障害物があって、境界ポイントに杭を設置できない場合や、
一部境界が確定していない場合には、マイナスの境界杭を設置します。

このように、マイナスの杭、矢印の杭、十字の杭というのは意味があって設置されています。

その上で、可能であれば隣地の人の承諾の上で十字の杭に入れ替えることができるということになります。

もちろん、費用はかかりますので、土地家屋調査士に相談されるというが良いです。




5つ目は、留守中に勝手に境界杭を入れられた
現在、調査士会の綱紀委員会で審議中ということで詳細は分かりません。

これは私も開業当初に、実は苦い経験があります。
隣地の地主さんが、土地家屋調査士と同行で立会に来ました。
私の方で、境界を計算した根拠を記して、まあそれでいいですよということになって境界確認書を取り交わしました。
ただし、測量している側の建物が越境していて境界杭が入れられなかったんです。
建物の解体工事が終わったら、私のほうで境界を入れますという話をしました。
まあそれでいいですということでした。
(私のほうで境界を入れて再度立会はしないという認識でいたんです)

そして解体工事が終わって、測量の依頼者からブロック工事をするのですぐに境界を入れてほしいと言われたんです。
私も、そこで隣地の所有者さんと土地家屋調査士(大先生)に連絡をすれば良かったんですけど、まあそのまま境界を入れてしまった。

そうしましたら、その隣地の土地家屋調査士(大先生)からすごい剣幕で電話がかかってきました。
「お前何を勝手に境界を入れてるんだ」なんて言われて、「お前仕事できないようにしてやるぞ」とか
あまりにもひどい言われ方をしたので、私も少し言い返してしまって、それが火に油を注いでしまいました。

結局、その土地家屋調査士(大先生)が、埼玉土地家屋調査士会に、私のことをけしからんということで、
申立をしまして、綱紀委員会にかけられるということになりました、

最後は、私がその地主さんと土地家屋調査士(大先生)に謝罪をして、一応決着ということになりました。

この案件から、私もかなり反省をしました。
現在は、立会のときに必ず説明をします。
ブロック塀の解体などで境界がなくなったあと私のほうで境界の復元をします。
また確認した境界線上に、分筆のため境界を設置します。
そのときにまた立会をしますか、それとも私のほうで設置しておいても良いですか?
ほとんどの人は、「立会はしないでそちらで境界を入れてください。」という話になります。
そして、境界復元と分筆杭を入れることに承諾する旨は、立会証明書、境界確認書の文言の中に入れてしまっています。

そうしたことで、境界設置のトラブルは避けるようにしています。




以上、土地家屋調査士への
質問であったり、要望であったり、苦情であったりをお話しました。

参考にしていただければ幸いです。

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2020.06.25 Thu l 土地家屋調査士 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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