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今回は、不動産の登記記録を過去にさかのぼって調査する方法をお話します。

その土地の地歴を調査する場合、
過去の所有権の流れを把握したい場合、
登記記録の転写をするときに間違いがなかったかを確認するのに役に立つ情報です。
ぜひ最後までご覧ください。

それでは、現在の登記記録からさかのぼって解説します。



不動産の登記の歴史は、大きく3つの変動がありました。

1つ目は、現在のコンピュータによる登記記録
2つ目は、コンピュータ前のバインダーによるブック式の登記簿
3つ目は、さらにブック式の登記簿の前の税務署から移管を受けた土地台帳、家屋台帳

まずは、この3つの不動産登記を解説します。


1つ目は、現在のコンピュータによる登記記録

今現在の登記記録を確認するには、まずはインターネットで全部事項の登記情報を取得するか、
法務局の登記事項証明書を取得します。
これが現在取得する登記情報です。

現在の登記情報に記載されている内容は、
分筆をしている分割地の土地の場合は、分筆登記した以降の登記記録
分筆登記をしていない土地については登記記録がコンピュータ化された以降の登記の記録

まずはこのあたりを解説します。

土地の分筆の登記をする場合で、5番3という土地を「5番3、5番10に分筆」をしたときには、
若い地番5番3を分割元地とか分割残地といった言い方をして、分割元地5番3の登記記録は今までの登記記録がそのまま引き継がれます。
一方5番10の分割地の方は、登記記録の表題部の原因日付の欄に、「5番3から分筆」と記載されて、その時点の有効な登記情報が転写されます。
分割地5番10の登記記録には、分筆以前の情報は省略されています。
なので分筆以前の情報を調査する場合は、分割元地5番3の登記情報を見ないとわからないということになります。


2つ目は、コンピュータ前のバインダーによるブック式の登記簿

不動産の登記は、昔、紙の簿冊で管理されていました。
それが昭和63年の法改正から、順次コンピューターで不動産登記が管理されるようになりました。
紙の登記用紙から、コンピュータに入力(移記)される際には、
表題部は過去にさかのぼって原則全部を入力(移記)されますが、
甲区、乙区については、コンピュータ化時点で効力のない部分の記載は、入力(移記)されません。

そうなんです。
コンピュータ化以前の登記の履歴を確認するには、
コンピュータ化による閉鎖登記簿謄本を請求する必要があります。
登記事項証明書の申請書の請求用紙にコンピュータ化による閉鎖にチェックを入れておきます。
これで、コンピュータ化による閉鎖登記簿謄本を請求することができます。
申請書は法務局の窓口に置いてありますし、インターネットでもダウンロードできます。
http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/000130851.pdf

また土地の所在とか地番は、変更することがあります。
所在で言うと「大字○○字〇〇」が「〇〇町○丁目」といったように名所を変更することがあります。
地番も区画整理をしていたり、あるいは地番が周辺で錯雑として分かりづらいときには法務局で変更していることがあります。
そういった場合には、登記記録の表題部に変更の経緯が記載されています。
閉鎖登記簿の申請書に、変更の前後の所在地番を併記したほうが、法務局の職員の人も探しやすいということがあります。


3つ目は、さらにブック式の登記簿の前の税務署から移管を受けた土地台帳、家屋台帳

コンピュータ化前の登記簿よりさらに前に、
土地台帳とか家屋台帳が法務局に保管されていることがあります。
コンピュータ化前の更に前の、登記制度の前、一元化前の旧土地台帳・旧家屋台帳を閲覧します。
これは昭和25年に税務署から法務局に台帳が移管されました。
この台帳が法務局で保管されていれば、閲覧することができます。
災害等で保管がされていないこともあります。

昭和35年から順次、台帳を移記してブック式の登記用紙が作成されています。
これがコンピュータ化前の閉鎖登記簿となります。


まとめますと、登記された内容を遡るためには、
今現在のコンピュータ前の登記記録から
   ↓
分筆・合筆前の登記簿へ遡る
   ↓
昭和63年から順次コンピュータ化される前の
閉鎖登記簿を調査する
   ↓
昭和35年から順次、書き換えられる前の
税務署から移管された台帳を調査する


こういった流れで登記の記録をさかのぼっていきます。

特に土地台帳の調査は、先祖をさかのぼる調査でも活用するようです。

ごくまれになんですが、根隆堀(ねおけぼり)という登記がされていることがあります。

現地には、存在しないが、公図上に水路が記されている。
通常は、地番のない土地については、国有財産ですが、この根隆堀(ねおけぼり)だけは違います。

旧土地台帳や、コンピュータ化により閉鎖された登記簿を見ると「畑弐畝壱歩、内壱拾四歩根隆堀」と記載されています。これが根隆堀(ねおけぼり)です。

畑が弐畝壱歩(201.65㎡)あります。その他に壱拾四歩(46.28㎡)根隆堀があります。その土地はあなたの土地です。という意味です。

この場合には、水路の土地も自分の土地ということになります。

この場合の登記手続きは

公図の訂正手続 (水路の公図線を消して自分の土地に含みます)
   ↓
土地の地積の更正登記 (正しい面積に直す登記をします)

となります。




登記の記録をさかのぼる方法として参考にしていただければ幸いです。


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2020.06.11 Thu l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top

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