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ここのところ民法を始めとする法律改正のラッシュです。?
私の仕事である土地家屋調査士の法律、土地家屋調査士法も改正がされました。

今回は、この土地家屋調査士法の改正の要点をお話します。

法改正は、大きく分けて3つの項目に区分できます。


1つ目は、土地家屋調査士の使命に関する規定です。
「土地家屋調査士は、不動産の表示に関する登記及び土地の筆界を明らかにする業務の専門家として、不動産に関する権利の明確化に寄与し、もって国民生活の安定と向上を資することを使命とする。」
「筆界を明らかにする業務の専門家」という文言が加わりました。
「国民生活の安定と向上に資する」という使命が加わり、この資格の社会に与える重要さを感じます。


2つ目は、一人法人が可能になったことです。
これまでは、土地家屋調査士の法人化は、2名以上の土地家屋調査士の登録が必要でした。
改正後は、一人の土地家屋調査士でも、事務所の法人化が可能になりました。

土地家屋調査士事務所の法人化する人が少なく、規定を緩和して法人化をすすめる意図があるようです。


3つ目は、懲戒に関する規定の見直しです。
まず処分権者が、法務局又は地方法務局の長だったのが、法務大臣になります。
人によっては、土地家屋調査士の資格の地位が格上げされたという人もいるようです。
ただし、法務大臣の権限は、法務局又は地方法務局の長に委任できるという規定もあり現実的には、今までの通り、法務局又は地方法務局の長が懲戒処分をすることになるようです。
ただし、処分の事案は一度は国に集まるため、これまでのように、同じような違反でも地域によって、懲戒処分の重さに違いがあったのが、全国的に統一されるのではないかと言われています。

戒告の処分のときも聴聞を行わなければならない。とされました。
戒告というのは厳重注意のようなもので、今までは業務停止や禁止に比べて、軽い処分ということで、聴聞の場を設けられなかった。
改正によって、戒告処分でも弁明の機会を与えられるようになった。ということです。
これはインターネット社会で、情報があっという間に拡散される世の中で、戒告といえども処分される調査士にとっては社会的な信用を失いダメージが大きいことを配慮したのではという意見があります。

除斥規定が設けられました。
懲戒処分の事由があってから7年を経過したときは、その調査士、調査士法人に対して処分をすることができないとされました。
土地家屋調査士の法令違反があっても、その違反から7年経過すれば懲戒処分をされることはないということです。
ただし、調査士法の懲戒処分は逃れても、被害を受けたものから損害賠償の請求はなくなりません。

以上、まとめます。

1つ目は、土地家屋調査士の使命の規定
2つ目は、土地家屋調査士一人でも法人化が可能になりました。
3つ目は、懲戒処分の規定の見直しです。
処分権者が法務大臣になりました。
戒告処分でも聴聞の機会が与えられます。
7年間の除斥規定ができました。

今回の改正で、社会への役割の土地家屋調査士に対する期待を感じます。

しっかりと、自覚して日々の業務に取り組んでいきたいと思います。




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2020.02.18 Tue l 法律 l コメント (0) トラックバック (0) l top
夫婦の関係でイライラする事はないですか?

妻はいつも、小言ばかり。
話が長いんだよ。
もう、わかったよ。

そんなイライラが消えるゼロを起点に考える方法をお話します。



これは私が勉強している倫理法人会という団体で教えられていることです。
物事は、すべてゼロを起点に進んでいってマイナスはないのです。
今の奥さんと初めて出会ったときがゼロです。そうそれが起点です。

そして、初めて話す。デートに誘う。付き合うことになる。
この時点で、ゼロからスタートをして100点ですよね。

ドキドキしてプロポーズ。両親に会う。そして結婚。
スタートをしてこの時点で1000点くらいでしょうか。

毎日の家事。自分の子供を妊娠。そして出産。
この時点で1億点くらいでしょうか。

そして自分の子供を育ててくれる。
これで10億点超えです。

そう考えれば、妻に嫌なことを言われてマイナス300点としても、今までの点数に比べれば微小です。

10億点から300点引いても、9億9千700点です。
大したことは有りません。

ほとんどの人は、起点が動いちゃうんです。
今、ゼロ点と考えてしまうと何かあるとマイナスになってしまいます。
今は、ゼロ点ではなくて10億店です。

先日も、「あなたは夜寝れていいね。わたしゃ寝不足だよ。」なんて妻に嫌味を言われて、
「こっちだって仕事が忙しくて大変なんだよ。お気楽でいいよね。だいたいお前、要領が悪いんだよ」って言いそうになったけど、いかん10億点だと思いとどまりました。

自分の健康も、家族の関係も、事業もすべては夫婦の関係にかかっています。

イライラした時は、ゼロから起算して今10億点なんだと思えば、イライラもスーっと消えてなくなります。

ゼロを起点に考える。
ぜひお試しください。

たまにはこうした人生の考え方、生き方についての話もしてみようと思います。

2020.02.17 Mon l 雑記 l コメント (0) トラックバック (0) l top

土地の売買をする場合には、登記に記録されている面積で計算して売買をするいわゆる公簿売買。
測量をして実測の面積で売買をする実測売買があります。

今回は、公簿売買と実測売買で何が違うのかという話をします。

実測売買の場合は、売買契約の段階では、公簿の面積で売買代金を計算して、代金決済までに測量を完了させて実測の面積との差額を清算するのが一般的です。


あらかじめ登記をされた公簿面積と実測面積との差がありそうか想定できれば、公簿売買にするか実測売買にするか判断しやすくなります。

登記の記録と地積測量図を確認をすればある程度、判断できます。
登記記録の表題部の原因及びその日付を見れば測量した経緯を確認することができます。

「区画整理による還地処分」あるいは「国土調査による成果」という記載があれば、測量をしていることが分かります。
その場合には、市区町村などで図面を入手したほうが良いと思います。

法務局の地積測量図を確認することも大切です。
地積測量図があるかないかは、登記記録の表題部、「原因及びその日付」の欄を見ればおおよそ分かります。

「③錯誤」と書かれていると地積の更正登記をしているので地積測量図がある可能性が高くなります。

「○番から分筆」「③○番○、○番○に分筆」と書かれていれば分筆登記をしているので地積測量図がある可能性が高いです。

また、昭和45年より以前に地積更正また分筆登記をされている場合は地積測量図が保管されてないこともあります。
古すぎると図面がない場合もあります。

また地積更正登記がされていても単なる誤記の修正だと地積測量図がないこともあります。

平成16年以前に分筆登記は、残地差し引き計算で面積を計算していることが多いです。
分筆する土地のうち一筆は、求積しないで差し引き計算をします。

残地差し引き計算の場合は、登記と実測で面積の差がありますので注意が必要です。

平成16年に法律が改正されて分筆登記をするときは全筆求積するように変わりました。


他にも、国有地の売り払いなどの土地表題登記や公図の訂正でも地積測量図がある場合があります。
地積更正や分筆登記をしていなくても、地積測量図があるかチェックしておいてもいいと思います。


地積測量図があっても、昭和の時代の古い測量図だと現代の実測と合わないこともあります。

また地積測量図がなくても、建築の設計図面であったり、仮測量の図面、過去に測量した図面があれば、ある程度面積を判断する資料にはなります。

中には、現地で自分で巻き尺であたって、測定する人もいます。
四角形であれば、縦✕横で、ある程度の面積を把握してから、公簿売買にするのか実測売買にするのか判断する人もいるようです。

まあ買主さんからすれば、面積が増える場合には公簿売買を希望して減る場合には、実測売買を希望する。
売主さんからすれば、面積が増える場合は実測売買、減る場合は公簿売買なんてことも考えられます。


まあ測量をして実測で売買するのが、売主さんも買主さんも安心してフェアに取引ができると思います。


また、よく聞かれる質問で測量の費用は売主と買主でどちらが負担するのかと聞かれることがあります。

これは、多くの場合は、売り主が測量の費用を負担しているようです。

ただし、費用負担についても誰が支払うか決まりがあるわけではありません。
買い主さんのほうで測量費用の負担をする場合としては、購入意識が強くて測量費用は払うから、どうしても売ってほしいとか、売主さんで測量の費用を負担する経済力がないという場合が考えられます。

心理としては、売り主さんは、できるだけ費用を負担したくない。
測量はやりたくないというところだと思います。

一方、買い主さんは、これから土地を取得する訳ですから、きちんと測量をして後々、問題にならないようにしてほしいという希望があります。

越境物があれば、確認してほしい。
用途地域の境があればそれも測量してほしいということになります。

買い主さんが、ハウスメーカーの場合は実測売買にすることが多いです。
購入後に分筆を前提していることが多いのと後で、隣地と境界確認ができなくて、確定測量ができないリスクを避けるためだと思われます。

安心して取引をするのであれば、公簿売買ではなく実測売買をおすすめいたします。


以上、公簿売買と実測売買についてお話をしてきました。


ここでまとめさせていただきます。

その土地の面積が登記簿(公簿)と一致しているとは限りません。
公簿と実測がある程度一致しているかは、登記簿や地積測量図などの資料を確認しましょう。

求積していて新しい地積測量図があれば信憑性があると言えます。
国土調査や区画整理をしている場合も登記の面積は信憑性があります。

測量をして実測売買をしたほうがあとあとトラブルがなくて安心だと思います。

測量費は売主さんが払うことが多いですが、特にどちらが支払うという決まりは有りません。

購入意欲が高い場合は、買主さんが費用負担することもあります。

ハウスメーカーなど業者さんが買主になる場合は、ほとんど実測売買になります。
2020.02.15 Sat l 雑記 l コメント (0) トラックバック (0) l top
今日の川口市倫理法人会のモーニングセミナーは、
株式会社コマーム 小松君恵氏の講話でした。

埼玉県内で子育てサービス事業を提供されています。



ベビーシッター、産前産後ケア、保育士の派遣などを事業として展開しています。
少子化で、子育てサービスを縮小する風潮もありますが、
現実には、共働きの家庭が増えて子育てサービス事業が不足しています。

時代とともに子育ての環境が変わってきました。
もっと子育ての現状を知ってほしい。
子育てに関心を持つ社会にしたい。


それが、こころ ま~るく むすぶ【コマーム】の役割と仰ってました。
2020.02.15 Sat l 倫理法人会 l コメント (0) トラックバック (0) l top
建物を新築したときの登記手続きは、建物表題登記と所有権保存の登記というのがあります。

銀行の融資を受けずに建物を建築されたお客様には、建物の表題登記、所有権の保存登記をするかしないかということを選択することになります。

ちなみに融資を受けて抵当権を設定する場合には必ず表題登記、保存登記はすることになります。

今回は、その建物の表題登記と所有権の保存登記は、どのような登記なのか?
それぞれ登記する必要があるのか?
登記した場合のメリット、デメリットについてお話しします。

興味のある方は、最後までご覧ください。



まず登記記録の構成から話します。
構成は、3部構成です。

表題部、甲区、乙区です。

必ず、表題部→甲区→乙区の順番で開設されます。

表題部がないのに、先に甲区または乙区が開設されることは原則ありません。

表題部というのは、表紙のようなもので、不動産の表示に関することが登記されます。
新築された建物の所在、種類、構造、床面積、所有者の住所、氏名が記載されます。

建物の表題登記をするとこの表題部が開設されます。

次に、甲区は、所有権に関することが記載されます。
所有権保存登記をすると、この甲区に所有者の住所と氏名、受付年月日、受付番号、登記の目的として「所有権保存」と記載されます。

保存登記が完了すると登記識別情報といって、12桁の英数字を組み合わせたパスワードが交付されます。
昔で言う登記済権利証書がこれにあたります。

そして、乙区には抵当権などの所有権以外の権利に関する事項が登記されます。

繰り返しますが、
表題部は、表紙のようなものでその不動産を特定するための表示に関する事項建物の現況が記載されます。

甲区には、所有権に関することが記載されます。

乙区には、抵当権などの所有権以外の権利に関することが記載されます。

登記記録が作られる順番は必ず、表題部→甲区→乙区の順番です。

なので、銀行で借り入れをする場合は、乙区の抵当権設定登記をするので、
必ず表題部をつくる建物表題登記と甲区をつくる所有権保存登記をすることになります。




建物の表題登記は、始めて登記記録がされる登記でこの登記をすると、表題部の登記記録が開設されます。
表題部には、建物の所在、種類、構造、床面積、新築の年月日、所有者の
住所氏名が登記されます。
この建物の表題登記の手続きでは、登記識別情報は、交付されません。
法的に申請義務は、一応あります。
建物の新築後、1ヶ月以内に申請をしないと10万円以下の過料に処される罰則があります。
申請書に添付する書面は、
個人の場合は住民票、建築確認済証、工事した人の証明書・印鑑証明書、検査済証、工事請負契約書などが上げられます。
建物の表題登記は、土地家屋調査士が代理して行う業務です。


所有権の保存登記は、建物の表題登記がされたあとに、登記記録の甲区に記録がされます。
所有権者の住所、氏名、受付年月日、受付番号、登記の目的として「所有権保存」と記載されます。
保存登記をすると、登記識別情報が交付されます。
保存登記には、法的に申請義務はありません。
申請書に添付する書面は、
個人の場合は住民票、
住宅の場合は住宅用家屋証明書この書面は市区町村の役所で取得できます。

所有権の保存登記は、土地家屋調査士ではなく、司法書士が代理して行う業務です。

所有権保存登記の添付書面が簡易で、実印の押印、印鑑証明書の添付が不要であるために、所有者本人以外が申請して登記識別情報を取得するリスクを指摘する人もいます。



建物表題登記と所有権の保存登記は、同時には出来ません。
表題登記が終わったら、保存登記という流れになります。

借地の場合は、建物の登記をすることによって第三者の対抗要件があるとされています。
地主AさんがBさんに所有権を譲渡した場合は、登記がないと借地権をBさんに対抗できません。
この対抗要件は、建物表題登記で足りるとされていて、所有権保存登記までは必要ないとされています。

固定資産税は、登記をすると課税する市区町村の担当課に通知をするので必ず課税されます。
登記をしない場合でも、課税の担当課は独自で調査するので原則は課税されます。
ただし、まれに課税が漏れることもあるようです。

銀行の融資を受けない場合には、建物の表題登記、所有権の保存登記は、やることもあるし、やらないケースもあります。

今日の話を参考に、登記をするか、それともしないのか、ご判断いただければと思います。


2020.02.13 Thu l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top

私の事務所も2001年に開業しているんですけど、
もともと技術職で、営業のことであったり、お金のことも全くわからずに独立したので、最初は失敗の連続でした。

開業当初は、何回も催促してやっと支払いをしてもらったり、文句をつけられて約束した金額を支払ってもらえなかったり、
まったく払ってもらえず裁判をするということが有りました。

開業当初は、恐ろしいことに業務委託契約書をかわさずに100万円以上の業務を行っていました。
今では、有りえませんが開業当時は、本当に世間知らずで、常識はずれのことを平気でやってました。

でも、この8年間は実は未収金がゼロで、回収に対するトラブルはまったくないんです。

じゃあ、その時と今何が違うのか、どうやって未収金をゼロにしたのかという話をします。

もちろん、未収金がゼロになったのは世の中が良くなって支払いを滞らせる悪い人が少なくなったこともあります。
また、ここ数年景気が良いということもあります。
でも、支払いのトラブルになるたびにルールの改善を繰り返ししてきた歴史があります。

3つの事例を紹介しながら、どのようなことに気を付けながら業務を行ってきたかを話します。



1つ目は、怪しい不動産業者からの依頼でした。
その不動産業者は、数年前に私と名刺交換をしたと言っていたが、こちらはまったく記憶がなかった。
その不動産会社に行ってみると、賃貸の事務所で、仕事をしている活気は感じられなかった。
一応、ホームページはあった。
リーマンショックで、仕事が少なかったこともあって、怪しいとは思ったものの測量の依頼を受けることにしました。
業務委託契約書を交わし、必要書類の授受を行い測量の業務も滞りなく終わらせることができた。
請求をしても、一向に支払われない。
催促すると、「少し待ってほしい。どこどこのお金が入ったら」と始まってしまう。



すかさず、裁判所に支払い督促の手続きをする。これは慣れたものです。
この手続きをして、裁判所から手紙が行くと堪忍して支払う人が多い。
30万円以下の債権なら、この支払い督促の手続きが便利です。

ただ異議を述べられたりすると、訴訟の手続きになるので厄介です。
このときは、相手方が「支払いします」という回答を裁判所に対してしていました。
この回答でも、次の手続きは訴訟になります。
金額が少額のため弁護士にも頼めず、自分で調べて、書類を作成して訴訟の手続きをしました。
訴訟の手続きは、すごく簡単でした。
こんなんで良いのって、拍子抜けをしました。
出廷の日に相手は、出廷せず、判決が確定しました。

ここまで来て、私の無知を露呈することになってしまう。

判決が確定しても、相手の預金口座や所有不動産などが分からなければ、差押えのしようがないんですよね。

この事例の教訓としては、相手の取引銀行など資産状況をトラブルになる前に探りを入れておくということです。

相手方に毎日電話をしましたが、電話に出ることは有りませんでした。
会社の代表取締役の住所は、駐車場になっていて、それ以上は調べられませんでした。

完全にやられたとう言う感じです。


2つ目は、お弁当の会社
知人の若い工務店の創業者、元不良で勢いのあるタイプ。
そんな知人の紹介で、お弁当家さんの自社所有地を売却することになり、測量の業務を依頼された。

苦労した仕事であったが、無事に完了させて、請求書を添えて納品した。

その会社は、月に一回支払いの日があって、そこに業者が並んで、集金する。
集金する業者が、事務所から階段を通り、会社の出入り口付近まで並ぶ。
今どき、こんな会社があるのかと驚いたが、私もその列の最後尾に並んだ。
私の順番になるとなんと、私の支払いが用意されていないというのだ。
事務の担当者に問いただすが拉致が開かない。

翌日から、会社に毎日のように電話をしたが、社長には取り次いでもらえない。
しつこく何度も電話をしていると、「次回の集金日に必ず払います。」という回答であった。

翌月も、支払いがなく、弁護士に依頼して内容証明郵便を送付するが、無視をされる。

私も、この時点でものすごく忙しくてこの件に関わってはいられなくなってしまったので、請求については諦めることにしました。

このお弁当の会社なんですけど、いろんなところに不払いを繰り返していて、すごく評判が悪かったんです。

このお弁当屋さんは、間もなく倒産しました。

その会社の社長、専務といった経営陣がチンピラのような風貌、従業員に活気がない、社内が汚れている清掃されていない。
など今から思えば、危険なサインが沢山出ていたと思います。

ここでの教訓は、初めて取引する会社は、インターネットまた近隣の人の情報をリサーチする。
また経営陣の人物像、社内の雰囲気をよく観察する。

紹介者がいると断りづらいというのがありますが、なにか異常さを感じたら、報酬の半分くらいは着手金としていただくとか、業務をお断りするということがいい思います。


3つ目は、税理士から紹介された地主

この事件が開業からもっともひどい事案です。

何度も取引をしている司法書士さんから税理士を紹介されました。
そしてその税理士から都内の駅近くの2000㎡ほどの土地を所有し、マンションを5棟ほど経営している地主さんを紹介される。

税理士から提供された資料は、20年くらい前のブック式の建物登記簿謄本が一通だけ。
これでマンションの建物区分登記と分筆の登記を依頼された。

一般の方ならまだ分かるんですけど、士業や不動産関連の仕事をしている人で
仕事を依頼や相談をしてくるのに、20年前の登記簿謄本1通とか、あまりにお粗末な資料を提示してくる人は、この人、大丈夫かなと疑ったほうが良いと思います。

このときは、開業当初でそういうこともわからなかったので、
弊所で必要な資料を調査して、見積書を作成した。
すぐには返事が来なかったが、業務を行うことになった。

そのマンションは、空室が多く、手入れもされていない。建築確認も受けていない。
登記記録を見ると聞いたことのない会社の抵当権がたくさんついている。

この時点で、怪しさ満載である。
今なら危険な空気を察知しているところだが、開業したてで経験も浅くそこまで考える余裕はなかった。

隣地で1件、昔からの遺恨があり、境界確認が難航したが無事に業務を完了することができた。

紹介した税理士に報告し、成果品を納品して請求をしようとしたが、
なんとその税理士が「あなたが確定した境界線を依頼人は承知していない。依頼人の意思に反して境界を決めたので請求をさせない」と言い出した。

もちろん依頼人も同席して境界確認をしているし依頼人に十分説明をして、同意しているのは間違いない。

これは大変なことになったと思いました。
こちらはすぐに弁護士に依頼をして「費用の支払いの訴訟」を提起することにした。

訴訟になると、なんとこの地主と税理士は結託して事実無根の内容を陳述したのです。
「そもそも測量など依頼していない」
「境界立会の際に杉山調査士に境界は違うと主張した。にもかかわらず杉山調査士は依頼人の話を無視して境界を決めた」

もちろん、全く事実とは違うことだ。
こうした言った言わないに持ち込んだり、
証明できない事実の争いに持ち込むのを「寝技に持ち込む」というらしい。

こうして裁判は、長期戦に持ち込まれることになる。
私も日常の業務に追われて、裁判に時間をかけることはできなくなっていた。

相手方はいくらでも時間があるので、「たっぷり時間をつかって寝技を仕掛けてくる」という展開になってしまった。
こういう展開に慣れているようにも感じた。

仕方なく、報酬の請求を大幅に減額して和解することにしました。

結果的には、弁護士の報酬を支払って30万円くらいしかお金が残らなかった(^_^;)
ということになりました。

この地主さんは数年後に経済破綻したらしい。


この事例で学んだことは、
裁判では、正義が勝つのではなく時間をかけられる人が勝つのである。

そして、とにかく記録がものを言う。
業務委託契約書は必ず取り交す。
業務委託契約を取り交すまでは、業務を開始しない。
打ち合わせや境界立会などは録音するかメモなど記録は残し置く




最後にまとめます。

初めての依頼者は、報酬がいくらでもすべて業務委託契約は必ず取り交す。
何度か取引をしているお客様でも10万円以上の仕事は必ず業務委託契約書を交わす。

私の事務所では業務委託契約書を取り交すまでは業務を着手しません。

初めての取引先は、インターネットや近隣の情報収集をする。

裁判では、記録や証拠がものを言う。
口頭だけのやり取りは避ける。録音、メール、faxで証拠を残す。

裁判で勝っても、差し押さえるものがなければ回収できない。
ヤバイ人は取引口座、資産状況も探りを入れておく。

裁判では正義が強いのではなく、時間がある人が強いのである。
忙しい人は、泣き寝入りするしかないことを肝に命じる。

着手金、中間金をもらって、リスクを軽減させる。
あやいいときには、依頼を断る。


土地家屋調査士法で、「正当な理由なく依頼を拒んではならない。」
もちろん、正当な理由があれば依頼を断れます。
でも、本当のことを言えないときもあります。
「あなたに誠実さを感じない」とか「反社会勢力の方のように見える」とか「お金が払えなさそうな感じがする」

みたいに本当のことを言えないときには、

嘘はマズいですが
「業務の繁忙で新たな依頼が受けられない」
「忙しすぎて気力がない」
「体調不良」など

相手を怒らせない正当な依頼拒否の事由を探しましょう。

開業の予定の方、回収に苦労している人は参考にしていただければと思います。
2020.02.08 Sat l その他 l コメント (0) トラックバック (0) l top
今日のモーニングセミナーは、埼玉県倫理法人会 小池博会長の講話でした。

ある年、夏の暑い日が続き、お米の出来が悪い。
自身が経営する農家物直売所の倉庫には、売れないお米が積み上がりました。

そんなときに倫理指導を受けて、「扱っている商品に感謝、すべてに感謝しなさい。」と指導を受けたそうです。

今までは、「条件付きの感謝」をしていた。
売れる社員には感謝する。目標未達の社員には感謝の心を持てなかった。

商品の由来を調べてお米に感謝、出荷していただく農家に感謝、社員さんに感謝
自らの心が変わったときに、不思議とお米の在庫がなくなったといいます。

今でも「笑顔の起床、感謝の就寝」の実践を続けていると仰ってました。

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2020.02.08 Sat l 倫理法人会 l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、住宅の分譲などで必要な位置指定道路についての話です。
都道府県の条例などで、定めていることが多くて、その地域によってルールが微妙に違います。
ただ微妙には違いますが、大筋はどこの地域でも同じです。

今回の話しで、大筋を理解していただいて、細かいところは、その地域の行政で確認するという使い方をして下さい。

それでは位置指定道路の話をします。



位置指定道路は、建築基準法の規定で定められた道路で条文でいうと42条1項5号です。

役所の人は専門用語を普通に使いますので、5号と言ったら位置指定道路と理解していただければと思います。

位置指定道路の手続きには、3つの種類があります。

新規指定、指定変更、指定取消しです。

1つ目は、位置指定道路の新規の指定です。
都市計画法の開発許可にかからないような、宅地分譲などの場合です。
地域によって違いますが、1000㎡以上あるいは500㎡以上の開発行為の場合は、今回の位置指定ではなくて、都市計画法の開発許可が必要となります。

また、既存の通路はあるけど、建築基準法上の道路ではない場合は、新規で位置指定道路の申請をします。


2つ目は、位置指定道路の指定変更です。
既存の位置指定道路の延長をしたり、一部廃止したり、幅員を変更する手続きです。


3つ目は、位置指定道路の指定取消しです。
位置指定道路の全部を廃止する場合です。
既存の位置指定道路の中に、建築したり、位置指定道路を敷地として活用したいときに廃止の手続きをします。

この3つの共通として、位置指定道路に隣接する建物が、新設、変更、廃止をすることによって、既存不適格になるような位置指定道路の許可は受けることが出来ません。
既存不適格になるのは、既存の建物が道路斜線制限にかかる場合、建ぺい率、容積率がオーバーする場合、既存建物が接道しなくなる場合が考えられます。


続いて、位置指定道路の形状の話です。

形状については、その地域で、それぞれルールが違うと思います。
ちなみに埼玉県の場合の話をします。
参考にしていただいて、詳細については各行政に確認していただきたいと思います。
幅員は4.0メートル以上で、隅切りは両隅切りの場合は、2.0メートルの2等辺です。
事情によって、片側にしか隅切りを作れない場合は、3.0メートルの2等辺です。
行政によって、片側のみの隅切りを認めない場合もあります。
接続する道路に、歩道や水路があってその幅が2メートル以上の場合は、隅切りがいらないこともあります。 
隅切りは、道路の角度によっては不要

25センチ以上の幅で、未利用地を設けることで位置指定に接していないようにする場合もあります。
位置指定道路の終端は、行政によって、角度を90°にしないと認めない場合があります。
もともと位置指定道路の筆界が別れている場合は注意が必要です。


袋小路の場合は、位置指定道路の延長が35メートルを越える場合は、回転広場が必要です。
ただし、幅員が6メートル以上の場合は、回転広場は不要です。

位置指定道路については、本申請までに分筆登記が必要です。

位置指定道路の申請に必要な承諾の範囲です。
位置指定道路の土地については、所有権者、抵当権者などの権利者の承諾が必要です。
また、位置指定道路に隣接する土地、建物の所有者の承諾も必要です。
承諾については、実印で印鑑証明書を添付する場合、または認印でいい場合もありますので、各行政へご確認ください。

位置指定道路の申請手続きと同時に、関連する担当各課との協議も同時に進めて行きます。
担当各課は、下水道、上水道、道路工事施工承認申請、東京電力、NTT、ごみ集積所の設置などが上げられます。

道路工事施工承認申請は、土地家屋調査士が行う場合が多いと思いますが、
上水道、下水道は、その工事業者さん
東京電力、NTT、ごみ集積所は不動産業者さんが協議することもありますので、誰が協議をするのか明確にしておく必要があります。

東京電力、NTTは、既存の電柱を移動したり、新設したり、NTTと東京電力の電柱を共同で使ったりという協議をします。
原則は、位置指定道路内には、電柱を設置することはできません。
宅地内に設置することになります。

道路工事施工承認申請の話をすると
施工承認は、位置指定道路と公道の接続部分についての工事です。
乗り入れ口の側溝を強度の強いものにしたり、暗渠にしたり、蓋をグレーチングという網の蓋にしたり、
集水桝を設置する協議が必要です。

最後にまとめます。


位置指定道路は建築基準法42条1項5号の道路です。
手続きには、新規指定、指定変更、指定取消しがあります。
幅員、隅切り、延長の規定が各地域であります。
袋小路の場合は延長が35m以上の場合は、回転広場が必要な場合もあります。
25センチ幅の未利用地をつくることで、位置指定道路に未接続にして承諾を不要にしたり、既存建物の不適格を避けることができる場合があります。
承諾が必要な範囲は、位置指定道路の所有者、抵当権者など、道路隣接の土地、建物所有者です。
位置指定道路の申請にあたり、関係各課の協議も必要です。
上下水道、ごみ集積所、NTT東京電力の電柱の協議、道路工事施工承認が必要です。
位置指定道路内に電柱は新設できないのが基本です。


以上、位置指定道路についてお話をして来ましたが、今日の話をしました。
今日の話を参考にしていただいて、各行政と詳細の話をつめていただければと思います。


2020.02.02 Sun l 許認可 l コメント (0) トラックバック (0) l top