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今回は、不動産の登記記録を過去にさかのぼって調査する方法をお話します。

その土地の地歴を調査する場合、
過去の所有権の流れを把握したい場合、
登記記録の転写をするときに間違いがなかったかを確認するのに役に立つ情報です。
ぜひ最後までご覧ください。

それでは、現在の登記記録からさかのぼって解説します。



不動産の登記の歴史は、大きく3つの変動がありました。

1つ目は、現在のコンピュータによる登記記録
2つ目は、コンピュータ前のバインダーによるブック式の登記簿
3つ目は、さらにブック式の登記簿の前の税務署から移管を受けた土地台帳、家屋台帳

まずは、この3つの不動産登記を解説します。


1つ目は、現在のコンピュータによる登記記録

今現在の登記記録を確認するには、まずはインターネットで全部事項の登記情報を取得するか、
法務局の登記事項証明書を取得します。
これが現在取得する登記情報です。

現在の登記情報に記載されている内容は、
分筆をしている分割地の土地の場合は、分筆登記した以降の登記記録
分筆登記をしていない土地については登記記録がコンピュータ化された以降の登記の記録

まずはこのあたりを解説します。

土地の分筆の登記をする場合で、5番3という土地を「5番3、5番10に分筆」をしたときには、
若い地番5番3を分割元地とか分割残地といった言い方をして、分割元地5番3の登記記録は今までの登記記録がそのまま引き継がれます。
一方5番10の分割地の方は、登記記録の表題部の原因日付の欄に、「5番3から分筆」と記載されて、その時点の有効な登記情報が転写されます。
分割地5番10の登記記録には、分筆以前の情報は省略されています。
なので分筆以前の情報を調査する場合は、分割元地5番3の登記情報を見ないとわからないということになります。


2つ目は、コンピュータ前のバインダーによるブック式の登記簿

不動産の登記は、昔、紙の簿冊で管理されていました。
それが昭和63年の法改正から、順次コンピューターで不動産登記が管理されるようになりました。
紙の登記用紙から、コンピュータに入力(移記)される際には、
表題部は過去にさかのぼって原則全部を入力(移記)されますが、
甲区、乙区については、コンピュータ化時点で効力のない部分の記載は、入力(移記)されません。

そうなんです。
コンピュータ化以前の登記の履歴を確認するには、
コンピュータ化による閉鎖登記簿謄本を請求する必要があります。
登記事項証明書の申請書の請求用紙にコンピュータ化による閉鎖にチェックを入れておきます。
これで、コンピュータ化による閉鎖登記簿謄本を請求することができます。
申請書は法務局の窓口に置いてありますし、インターネットでもダウンロードできます。
http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/000130851.pdf

また土地の所在とか地番は、変更することがあります。
所在で言うと「大字○○字〇〇」が「〇〇町○丁目」といったように名所を変更することがあります。
地番も区画整理をしていたり、あるいは地番が周辺で錯雑として分かりづらいときには法務局で変更していることがあります。
そういった場合には、登記記録の表題部に変更の経緯が記載されています。
閉鎖登記簿の申請書に、変更の前後の所在地番を併記したほうが、法務局の職員の人も探しやすいということがあります。


3つ目は、さらにブック式の登記簿の前の税務署から移管を受けた土地台帳、家屋台帳

コンピュータ化前の登記簿よりさらに前に、
土地台帳とか家屋台帳が法務局に保管されていることがあります。
コンピュータ化前の更に前の、登記制度の前、一元化前の旧土地台帳・旧家屋台帳を閲覧します。
これは昭和25年に税務署から法務局に台帳が移管されました。
この台帳が法務局で保管されていれば、閲覧することができます。
災害等で保管がされていないこともあります。

昭和35年から順次、台帳を移記してブック式の登記用紙が作成されています。
これがコンピュータ化前の閉鎖登記簿となります。


まとめますと、登記された内容を遡るためには、
今現在のコンピュータ前の登記記録から
   ↓
分筆・合筆前の登記簿へ遡る
   ↓
昭和63年から順次コンピュータ化される前の
閉鎖登記簿を調査する
   ↓
昭和35年から順次、書き換えられる前の
税務署から移管された台帳を調査する


こういった流れで登記の記録をさかのぼっていきます。

特に土地台帳の調査は、先祖をさかのぼる調査でも活用するようです。

ごくまれになんですが、根隆堀(ねおけぼり)という登記がされていることがあります。

現地には、存在しないが、公図上に水路が記されている。
通常は、地番のない土地については、国有財産ですが、この根隆堀(ねおけぼり)だけは違います。

旧土地台帳や、コンピュータ化により閉鎖された登記簿を見ると「畑弐畝壱歩、内壱拾四歩根隆堀」と記載されています。これが根隆堀(ねおけぼり)です。

畑が弐畝壱歩(201.65㎡)あります。その他に壱拾四歩(46.28㎡)根隆堀があります。その土地はあなたの土地です。という意味です。

この場合には、水路の土地も自分の土地ということになります。

この場合の登記手続きは

公図の訂正手続 (水路の公図線を消して自分の土地に含みます)
   ↓
土地の地積の更正登記 (正しい面積に直す登記をします)

となります。




登記の記録をさかのぼる方法として参考にしていただければ幸いです。


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2020.06.11 Thu l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、現地に建物があるにもかかわらずに、その土地に建物の登記がないということがあります。

建物は現地に存在しています。
その土地の地番で建物の登記事項証明書を申請しましたが、その土地上に建物の登記情報がありませんでした。
その場合には、どのようなことが考えらるか?というお話をします。

不動産の調査をする際、特に古い建物を調査するときには、
役立つ情報ですので最後までご覧ください。




それでは建物の登記がないパターンを3つにまとめて話します。


1つ目は、
事故簿に登記されていて、コンピュータ化がされていない。

古い建物の場合は、事故簿に記載されている可能性もあります。
事故簿は、ブック式の登記簿をコンピュータ化する際に、文字が判読できないなどの理由でコンピュータ化されずに、紙情報で保管されている登記のことです。

不動産の登記は、昔、紙の簿冊で管理されていました。
それが昭和63年の法改正から、順次コンピューターで不動産登記が管理されるようになりました。

そのコンピュータ化の際に、何らかの事情でコンピュータ化されずに、紙の情報まま事故簿につづられた登記用紙があります。

このような事故簿につづられた登記は、インターネット登記情報で検索しても、「該当ありません」という結果になり、登記情報の取得ができません。

どのような登記用紙がこの事故簿につづられるかというと、

①同一の不動産について、数個の登記がある場合。二重に登記されている場合です。
②登記されている文字に判読できない文字があるとき
③所有者の記載がされていない。
④共有持分が記載されていない。もしくは共有持分を合計して1にならない。

などの原因が挙げられます。

このような不動産の場合は、コンピュータ化で、不適合になった箇所を是正をしないと他の登記が原則、出来ません。
なので、できるだけ早く、不適合となったところを是正しておく必要があります。



2つ目は、
所在地番が変更になっている。あるいは間違っているというパターンです。
曳家をしている場合
建物登記の所在地番が間違って登記されている
分筆、合筆で地番を変更している場合
これらのことが考えられます。


・建物登記の所在地番が間違って登記されている
可能性としては低いですけど、一応、周辺の地番に間違って登記されていないか
注意はしておいたほうが良いと思います。

・建物をそのまま移動する曳家という工法があります。
曳家って結構お金がかかるので、普通は曳家の費用にプラスして建物の建替えをする人が多いです。
ただし、その建物に思い入れがあったり、由緒ある建物であったり、
日本料理屋さんなどでどうしても先代からの建物を使いたいという場合には、曳家をすることがあります。
私は、この仕事を28年やってますけど、曳家の事例は2回しかないので、そんなに多い事例ではありません。
ただ、こうした曳家の可能性があるということを意識はしておく必要はあります。


・分筆や合筆の登記により地番が変更になっている
この可能性が一番高いと思います。
当初「10番3」の土地に建物がありましたが、底地の分筆により地番が「10番5」に変更になりました。
この場合には、建物の登記は、所在の変更の登記申請をしない限り、所在地番は「10番3」のままです。
したがって、「10番5」の登記情報を調べても、建物の登記情報はないことになります。
分筆の経緯は、土地の登記情報を見れば分ります。「10番5」の土地の登記情報を見ると表題部の原因及びその日付の欄に「10番3から分筆」と記載されています。
この記載で建物の登記が「10番3」になっていると推測できます。


土地の登記情報まで調べるのは、面倒くさいと思う人は、住宅地図やグーグルマップを法務局の職員に見せて、
物件を指差してこの建物の登記情報がほしいと言ってみましょう。
後は、法務局の職員が調べてくれます。



3つ目は、
その建物が登記されていない。
あらゆる事から、登記情報が見つからない場合は、未登記です。
通常、不動産の売買や建築をする場合には、融資を受けますので、抵当権を設定するため必ず建物の登記をします。
しかし、買主または建築主が融資を受けないで現金で建築などをした場合には、登記をしない場合もあります。


調査をする上では、所有者さんに聞き取りと
権利証や固定資産税の書類、建築関係の資料を提示してもらう
それである程度は判断できます。

まれに建物の登記でも大苦戦をすることがあります。
私も建物が未登記と判断して「建物表題登記」を申請して、
法務局の調査で、事故簿に登記があったということが判明したことがありました。
その案件は一度取り下げをして、「建物表題変更登記」を申請して、全部完了するまでに2ヶ月もかかったということがあります。



また、現在は建物の所在地番と家屋番号が一致するようになっています。
しかし昔登記された建物は地番と全く関係しない家屋番号にしていましたこともあります。
例えば所在地番は「5番3」で家屋番号が「甲192番」といった無関係な家屋番号になっていることもありますので、調査の際に注意が必要です。


建物の登記のことでお困りのことがありましたら、土地家屋調査士にご相談ください。
2020.06.08 Mon l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top
建物というのは、すべての建物が登記をできるわけではありません。
登記をするためには、要件があります。

今回は、建物として登記するための要件について話します。



不動産登記規則に、
「建物は、屋根及び周壁又はこれらに類するものを有し、土地に定着した建物であって、その目的とする用途に供し得る状態にあるものでなければならない。」と規定されています。



建物として登記できる認定の基準となる3つの要件があります。


まずは、外気分断性
つぎに、定着性
そして、用途性

それに加えて、近年では取引性も必要と言われています。

それでは一つづつ、解説します。

1つ目は、外気分断性です。
外気分断性は建物の壁が2方向、3方向以上に囲まれている場合で、建物の用途を勘案して判断します。
ガソリンスタンドの給油設備の部分に屋根だけで壁がなく開放されています。
この場合は、外気分断性がなく建物として登記はできません。

ゴルフの打ちっぱなしの練習場は、ゴルフボールを打ち放つために前面は壁がなく開放されていますが、用途を勘案して建物として登記ができるということになります。
また立体駐車場も、排気ガスを排出するために壁が開放されていますが、これもその用途を勘案して、建物として登記できるということになります。
ただし簡易な組立式、装置式な立体駐車場は建物として登記することはできません。

2つ目は、定着性です。
民法86条1項によると、建物は土地の定着物です。
物理的に土地に固着していることが必要であり、かつ、永続的に土地に定着して使用されている必要があります。

組立式の物置は、ブロックなどの上に置いてあるだけのものは建物とは言えません。
ただし、組立式の物置でも基礎工事を施工して土地に定着していれば登記の対象になります。
ただし物置単独での取引性がないので、附属建物としてのみ登記ができるということになります。

居室、店舗、レストランなどで鉄道の車両を利用しているのが見られます。
この場合も、基礎等が施されているかで登記ができるかを判断します。

また船を建物として登記できるかですが、これも定着性で判断します。
もちろん海にプカプカ浮いている船は建物として登記できません。
ただし、土地に定着している船は登記することができます。
東京ディズニーシーのSSコロンビア号も登記できる可能性ありということになります。

また、住宅展示場のモデルハウスであったり、建築現場の作業員の宿泊所、現場事務所などは、
その利用目的がなくなれば取り壊す予定の建物ですから永続性がなく、登記はできません。


3つ目は、用途性です。
建物は、一定の用途のために人工的に造られたものですから、その用途に見合った一定規模の生活空間が確保されている必要があるとされています。
これを難しい言い方になりますが、人貨滞留性といいます。

ちょっと分かりづらいので、具体的な例を挙げて説明します。

屋根周壁のある歩道橋、ビルとビルの間にある連絡通路は、単に人が通行するだけのものなので用途性がなく建物として登記できません。
単なる門であれば登記できませんが、お寺や旧家の門でが、立派な建物の作りになっています。
宝物庫(ほうもつこ)倉庫などとして利用されていて用途性がある場合は、建物として登記することができます。

この用途性で問題になるのは、建築途中の建物が登記できるのかという問題です。
工事が完成状態でなくても登記は可能であるとされています。
基準としては、
建物がその目的とする用途に供し得る状態にまで工事が進んでいる状態であれば登記することができるとされています。

その利用目的が、物置、倉庫、工場であれば床、天井がなくても登記は可能です。
しかし居宅であれば、少なくても人が住んで生活できる状態まで工事が進んでいないと登記できないということになります。


建物登記の3つの要件。

外気分断性、定着性、用途性についてお話しました。

プラスアルファで、建物の要件として取引性も必要になります。
その建物が社会通念上から見て、単独で取引の対象となるかというように考えます。

例えば、150㎡の母屋があって、同じ敷地に2㎡の物置がある場合に、
その物置は、単独では登記できないけど、母屋の附属建物であれば登記ができるということになります。

2㎡の物置は単独では取引の対象にならないが、母屋の構成部分であり、母屋とセットであれば取引の対象になるということになります。

これが30㎡の物置であれば、単独で取引の対象となるので、30㎡の物置単独で登記できます。

取引性があるかどうかというのは、社会通念上から見てということになるので、何㎡から単独で登記できるとは言えません。
その都度、判断するということになります。


以上、建物の要件についてお話しました。

建物として登記が可能な建物については、できるだけ登記をすることをおすすめ致します。

銀行で土地を担保に、融資を受ける場合には、その土地上の登記が可能な建物はすべて登記するということになります。
これは仮に、融資を受けた債務者が返済できなくなったときに、競売をするわけですが、そのときに対象の土地に未登記の建物があると問題があるわけです。

登記をすることで権利が明確になります。

融資を受けるとき、売買をするとき、相続をするときにもスムーズに手続きを進めることができます。

最後に振り返ります。

建物として登記できる要件は3つです。

1つ目は、外気分断性です。
建物の壁が2方向または3方向以上に囲まれている場合で、建物の用途を勘案して判断します。


2つ目は、定着性です。
民法86条1項によると、建物は土地の定着物です。
物理的に土地に固着していることが必要であり、かつ、永続的に土地に定着して使用されている必要があります。


3つ目は、用途性です。
建物は、一定の用途のために人工的に造られたものですから、その用途に見合った一定規模の生活空間が確保されている必要があるとされています。

プラスアルファで、建物の要件として取引性も必要になります。
その建物が社会通念上から見て、単独で取引の対象となるかというように考えます。


以上、建物登記の要件についてお話をしました。

建物登記でお困りのことがありましたら、そうだ土地家屋調査士に相談しようということで終わらせていただきます。


2020.05.06 Wed l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、建物を新築した場合の登記、建物表題登記についての話です。

今回の動画をご覧いただければ、建物表題登記の内容(申請義務と罰則、申請の時期、古い建物でも登記できるのか、申請書に添付する書面、申請できる人)
がわかりますので、ぜひ最後までお付き合いください。



では、建物表題登記についての5つのポイントです。

1つ目は、申請義務と法的な罰則
建物を新築した場合には、その登記名義人は1ヶ月以内に表題登記を申請しなければいけません。
違反した場合は、10万円以下の過料という罰則規定もあります。


2つ目は、申請できる時期
新築工事中の建物の登記の申請ですが、その用途に供しうる状況となっています。
居宅であれば、住める状態です。
クロスなどの内装がほぼ完成状態であり、トイレ、風呂など水回りが完備されている状態です。
※ただし、現在はコロナウィルスの影響で水回り製品の入荷がないので、トイレ等が設置されていなくても登記できるという
期間限定の特例が設けられています。
足場については、足場がついている状況でも表題登記ができるようになっています。


3つ目は、古い建物でも表題登記ができるか
40年前に建てた建物を登記できるのかという話です。
書類で建物の所有権を証明できれば登記できます。
通常は、所有権の証明として、建築確認済証、検査済証、工事した人の証明書、工事の契約書などを添付します。

古い建物の場合は、書類が紛失していてなかったり、工事を誰がしたのかわからない、家を建てた元の所有者が亡くなっている。
このような場合は、他の書類を積み上げて、所有権を証明していくことになります。
電気、ガス、水道などの公共料金の領収書
工事の見積書、請求書、建物の設計図など
固定資産税の書類として、納税通知書、評価証明、公課証明などがあります。

所有権を証明する書類が何もないと登記ができないということになりますが、
所有権を推認できる書類を複数用意することで登記できる可能性があります。



4つ目、添付書類です。
代理人から申請をする場合は、委任状を添付します。
所有者の住民票または印鑑証明書
所有権の証明として、建築確認済証、検査済証、工事した人の証明書(工事人の印鑑証明書付き)、工事の契約書などを添付します。
建売住宅の場合は、売渡証明書(分譲業者の印鑑証明書付き)

また相続人から申請をする場合は、戸籍などの相続証明書が必要です。
この場合の相続証明書は被相続人が死亡したことと法定相続人全員の戸籍が必要です。
分割協議をしていれば遺産分割協議書も必要です。



5つ目、建物表題登記を申請ができる人です。
申請できるのは、建物の所有者から申請できます。

戸建ての場合で、マンションは除きます。
建物の所有が、Aが建築して、Bが買い受けた場合は、直接買い受けたB名義で表題登記ができることになっています。
A名義で表題登記をすると、A→Bに所有権移転登記をすることになるので、経費の面を考えると買い受けたB名義で登記をすることをおすすめします。

相続の場合も同様で、相続人名義で直接、表題登記を申請をします。
ちなみに死亡した被相続人の名義で表題登記をすることも可能です。




1つ目は、申請義務と法的な罰則
申請しないと10万円以下の過料です。

2つ目は、申請できる時期です。
その用地に供し得る状態にまで工事が進んでいれば登記ができます。
居宅であれば住める状態ということになります。

3つ目は、古い建物でも表題登記ができます
ただし、所有権を証明する書類が必要です。

4つ目、添付書類
委任状
住所が変更している場合は住民票など
所有権を証明する書類が必要です。
建築確認済証、検査済証、工事した人の証明書(工事人の印鑑証明書付き)、工事の契約書などを添付します。

相続している場合は戸籍謄本など


5つ目、表題登記を申請できる人です。
所有者が申請することができます。
買受人、相続人から直接申請ができます。


多くの場合は、未登記の状態でも固定資産税は課税されています。
ただし、固定資産税の課税が漏れている建物を表題登記すると課税がされるようになります。

銀行に不動産を担保に借り入れをする場合は、未登記の建物を表題登記する必要があります。

借地上にある建物は、登記をすることで、仮に土地の所有権を第三者に移転をした場合でも、対抗できることになります。
借地の権利を保全するためにも登記をしておく必要があります。




建物を新築した場合や古い建物が未登記になっているときは、土地家屋調査士にご相談ください。



2020.04.16 Thu l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top
個人が住む住宅用の家屋で、一定の要件を満たした住宅については、
市区町村の住宅用家屋証明を受けることで所有権保存登記、移転登記、抵当権設定の登録免許税が軽減できます。

今回はこの住宅用家屋証明についてお話します。



この動画を見ていただければ、
住宅用家屋証明の3つのポイント

1つ目は、住宅用家屋証明の要件
2つ目は、登録免許税はどのくらい軽減されるのか
3つ目は、住宅用家屋証明書の交付申請の必要書面

が分かりますので、最後までご覧ください。

それでは3つのポイントをお話します。


1つ目は、住宅用家屋証明の要件
個人が要件を満たした自分で住む住宅用の家屋を新築又は取得した場合に適用されます。
所有権の保存登記、移転登記、抵当権設定登記の登録免許税の税率の軽減措置が受けられます。
この軽減措置を受けるために住宅用家屋証明が必要です。
個人が、新築した家屋の場合は新築後1年以内、
建売住宅・分譲マンション又は中古住宅の場合は取得後1年以内に登記を受けるものであること。

新築又は取得した者が自己の居住の用に供する家屋であること。
住民票の住所を移すことが原則です。
住所を移すのが後になる場合は申立書やアパートの賃貸借契約書などの書類の提出も必要です。
住所を移す前でも、住宅用家屋証明を受けることはできますが、審査が厳しいのであまりお勧めはしません。

家屋の床面積が50平方メートル以上であること。
事務所、店舗等の併用住宅の場合は、床面積の90パーセントを超える部分が居宅であること。
居宅以外(物置など)の付属建物がある場合は、附属建物が10%未満でなければダメです。

家屋の建築後の年数が、木造及び軽量鉄骨造では建築後20年以内、
鉄筋コンクリート、鉄骨、鉄骨鉄筋コンクリート造等では建築後25年以内であること。
又、中古住宅の取得原因が売買又は競落であること。相続、贈与は対象外です。



2つ目は、登録免許税はどのくらい軽減されるのか

まず、軽減の前に認定住宅の説明をしておきます。

認定長期優勝住宅または認定低炭素住宅の場合は、通常よりもさらに登録免許税の軽減を受けることができます。
認定長期優良住宅は、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅で
「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づいて 認定されたものです。

認定低炭素建築物とは、二酸化炭素の排出の抑制に資する建築物で、都道府県、市又は区から認定をされた建物です。

多くの建物は、長期優勝住宅また低炭素住宅の認定は受けていません。
一部の高級住宅がこのような認定を受けていると思っていただいていいです。

それでは、具体的にどの程度登録免許税が軽減されるのか説明をします。
仮に建物の評価価格が1000万円とした場合にどうなるかです。

所有権保存登記の登録免許税は建物評価額の4/1000です。
建物価格が、1000万円とすると40,000円です。
住宅用家屋証明を受けると1.5/1000となりますので15000円となります。
認定住宅の場合は、1/1000ですので、1000円となります。

売買、競売落札の所有権移転登記の場合は、20/1000となります。
相続、贈与などの所有権移転登記については軽減はありません。
不動産価格が1000万円の場合は200,000円が登録免許税です。
住宅用家屋証明を受けた場合は、3/1000となりますので、30,000円となります。
区分建物と低炭素住宅の戸建1/1000
長期優良住宅の戸建は2/1000です。

抵当権の設定登記については、債権額の4/1000となります。
債権額(借り入れ額)が1000万円の場合は40,000円です。
住宅用家屋証明を受けると1/1000となりますので10,000円となります。



3つ目は、住宅用家屋証明書の交付申請の必要書面

必要書類ですが、管轄する市区町村によって微妙な違いがあります。
必要書類については、市区町村のインターネットで確認できる場合もあります。
動画を参考にしつつ、電話かネットで確認していただければと思います。
また原本の提示が求められる場合とコピーの提出で足りる場合があります。
そちらもご確認ください。


1.住宅用家屋証明申請書
管轄する市区町村のホームページで申請書をダウンロードするか、
役所の担当の窓口で用紙をもらうということになります。

2.次のうちのいずれか
家屋の登記事項証明書またはインターネット登記情報提供サービスにより取得した全部事項の登記情報
家屋の登記完了証
家屋の確認済証及び検査済証


3.家屋の売買契約書、売渡証書(競売による落札の場合は、代金納付期限通知書)
建売住宅や中古住宅、競売による落札の場合に必要になります。


4.家屋未使用証明書
建売住宅の場合は、その家屋が使用されていないことを証明する書類が必要にあります。
建物を売り渡した建売分譲業者さんの印鑑が必要です。
書面は、インターネットで検索すればダウンロードできます。


5.住民票
住宅用家屋証明を受ける建物の住所になっている住民票が必要です。

住所の移転が住宅用家屋証明を受ける後になってしまう場合は、次の書類が必要です。
・現住所の住民票

・申立書(入居予定年月日を記載、近日中に入居予定でないとダメです)

住所の移転が後になる場合は、その裏付け資料が必要になります。
移転前の建物の売買契約書
(借家等の場合)
賃貸借契約書、社宅証明書、現住家屋の登記事項証明書、申請者の所有する家屋でないことを証する書類などです。

他にも、必ず住所を移転することの裏付け資料はたくさんあります。

役所の人も住所移転の前に、住宅用家屋証明をすることに慎重になります。
証明を受けるのが結構大変なので、できるだけ証明を受ける前に住所を移すことをおすすめしています。

6.認定長期優良住宅の場合
認定申請書及び認定通知書

7.認定低炭素住宅の場合
認定申請書及び認定通知書

8.抵当権の設定登記に係る登録免許税の税率の軽減を受ける場合
金銭消費貸借契約書、司法書士が作成する登記原因証明情報

そのほか市区町村長が必要と認める書類


通常は、土地家屋調査士または司法書士が取得することになります。
ご自身の申請で、所有権保存登記などをされるということであれば、
市区町村の役所に問い合わせをしながら進めてもらえればと思います。



2020.04.09 Thu l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top
建物の登記される事項で「種類」があるんですけど、
建物の種類で相談を受けるそのほとんどが、
中古で建物を売買をするのに、購入者が住宅ローンを使う。

そのために建物の種類を「居宅」に変更したいというものです。

今回は、建物の種類のうち「居宅」についてお話をします。



まず、住宅ローンについてです。
例えば、店舗併用住宅の場合は、住宅部分の面積の割合が半分以上であれば、住宅部分については住宅ローンを使えます。
店舗部分については、事業用ローンであったり、住宅ローンに組み込んだりと、対応は金融機関によって違うようです。

お金を融資する側からすると、建物全部を住宅として利用するのであれば建物の種類を「居宅」として登記をしてください。
店舗併用住宅であれば、利用する状況にあわせて、「店舗・居宅」と登記してくださいという話になります。

それでは「居宅」の登記のお話をします。

3世帯が住む住宅の場合です。
親、子、孫がそれぞれ1階、2階、3階に住む場合で、玄関、廊下などはそれぞれ独立している場合です。
「共同住宅」で登記することもできるし、「居宅」で登記することもできるということになります。
親、子、孫がそれぞれが同一生計とみなすこともできるからです。
親、子の2世帯の場合も同じです。
仮に一部を他人に貸した場合には、同一生計とは言えないので、「共同住宅」となります。


「居宅・共同住宅」という種類は可能か?
賃貸住宅の一部に所有者の住居にして、その他の部分を賃貸住宅として運用する場合には「居宅・共同住宅」という種類で登記します。
これについては、根拠の文献は見つけられませんでしたが、実務経験上は「居宅・共同住宅」は可能であるということになります。
共同住宅は居宅の集合したものと考えればおかしな感じはしますけど、「居宅・共同住宅」として登記できるということです。


ビルトインガレージがある場合の種類は?
「居宅・車庫」にしなければ行けないかということです。
車庫部分が建物全体の床面積と比較して少ない。
また車庫部分は、居住の用で使っている場合は、全体を「居宅」とするということになります。
駐車場を貸していたり、タクシーなどの事業に使用ていると「居宅・車庫」の扱いになります。

別荘の種類です。
別荘は、居住に使うものは「居宅」として登記をします。
会社などの厚生施設は「保養所」として登記します。


住宅用家屋証明についても解説をしておきます。
個人が要件を満たした自分で住む住宅用の家屋を新築又は取得した場合に適用されます。
所有権の保存登記や抵当権設定登記などの登録免許税の税率の軽減措置が受けられます。
この軽減措置を受けるために住宅用家屋証明が必要になります。
個人が、新築した家屋の場合は新築後1年以内、
建築後使用されたことのない家屋(建売住宅・分譲マンション)又は建築後使用されたことのある家屋(中古住宅)の場合は取得後1年以内に登記を受けるものであること。

要件は次のとおりです。
新築又は取得した者が自己の居住の用に供する家屋であること。
住民票の住所を移すことが必要です。
家屋の床面積が50平方メートル以上であること。
事務所、店舗等の併用住宅の場合は、床面積の90パーセントを超える部分が居宅であること。
家屋の建築後の年数が、木造及び軽量鉄骨造では建築後20年以内、
鉄筋コンクリート、鉄骨、鉄骨鉄筋コンクリート造等では建築後25年以内であること。
又、中古住宅の取得原因が売買又は競落であること。



私が行った建物の種類変更の事例を紹介します。
土地と中古建物の売買です。
建物は「診療所・居宅」として登記をされていて、
1階が歯科医院で、すでに廃業しているが、治療用の椅子、機材が残っている状況でした。
2階、3階は歯科医院のオーナーが居宅として利用していた状況でした。

このような場合は、売買代金の決済後に買主さんがリフォームをして実際に1階、2階、3階を居宅として利用してから、
「診療所・居宅」→「居宅」に変更するのが望ましいと思います。
実際にその流れで種類変更の登記をすることもあります。

このときは、売買代金の決済前に売り主の申請で、「診療所・居宅」→「居宅」に変更するという依頼でした。
現地の状況を見れば、歯科医院は廃業していることは分かるのですが、
ただ、歯科医院の看板はそのまま設置されいる状態で、治療機材なども、そのまま残っている状態でした。
売り主である依頼者に対しては、
「客観的に見て、住居として使用できる状態でないと居宅への種類変更はできません。」
「歯科医院の看板を外して、歯科医院の機材などはすべて撤去してください。それを確認してから申請します。」
ということで、状況を確認して、
上申書(歯科医院は廃業して、居宅として使用する旨の書面)を提出して種類変更の申請をしました。


以上、建物の種類「居宅」について説明をしました。

建物の種類の変更登記などが必要でしたら、土地家屋調査士にご相談ください。
2020.04.02 Thu l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、建物を取壊した場合の登記、建物滅失登記についての話です。

今回の動画をご覧いただければ、建物滅失登記の内容(申請義務と罰則、申請の時期、抵当権があっても滅失登記できるのか、申請書に添付する書面、申請できる人)
がわかりますので、ぜひ最後までお付き合いください。


では、建物滅失登記についての5つのポイントです。

1つ目は、申請義務と法的な罰則
建物を取り壊した場合には、その登記名義人は1ヶ月以内に滅失登記を申請しなければいけません。
違反した場合は、10万円以下の過料という罰則規定もあります。


2つ目は、申請できる時期
解体の工事が始まって、壁とか屋根がなくなって、建物として機能しない状態で、
所有者に改修の意思がなければ建物滅失登記ができるということになります。

必ずしも、解体工事が完了して、現地が更地にならなければ申請できるというものではなくて、
解体工事中でも滅失登記は申請できます。


3つ目は、抵当権があっても滅失登記ができるか
滅失登記は、建物が滅失した事実を報告する登記です。
抵当権があったとしても、建物が滅失しているのであれば問題なく滅失登記をすることが出来ます。

その場合に滅失登記に、抵当権者の承諾書は添付する必要は必ずしもありません。
たまに抵当権者の承諾書が用意されていることがありますので、こちらとしてはあれば抵当権者の承諾書を添付するという程度です。

銀行さんによっては、抵当権の抹消登記が完了してから、滅失登記を申請する場合があります。
抵当権が付いたまま滅失登記をするのではなく、抵当権を抹消したという履歴を登記記録に残しておきたい意図があるのかと思います。



4つ目、添付書類です。
代理人から申請をする場合は、委任状を添付します。
また相続人から申請をする場合は、戸籍などの相続証明書が必要です。
この場合の相続証明書は被相続人が死亡したことと相続人の一人であることが証明できれば足ります。
登記記録の住所から変更している場合は、住民票など変更の証明書が必要です。

その他、建物の解体業者の実印を押印した建物滅失証明書と解体業者の印鑑証明書が必要です。

また、火災で消失した場合には、消防署の発行する罹災証明書というのが必要になります。

申請人の印鑑証明書は、申請を担保するために添付するのがベストですが、法律上の決まりはないので、印鑑証明書は必ずしも添付する必要はありません。



5つ目、滅失登記を申請または申し出ができる人です。
申請できるのは、建物の登記名義人、名義人が死亡している場合は、相続人から申請できます。
共有の場合は共有者の一人から、相続人の場合は相続人の内の一人から申請することが出来ます。

登記名義人から建物を買い受けている場合は、登記名義人の売渡証明書と印鑑証明書を添付すれば、
所有権移転登記が未了でも、買受人から申請できるとされています。

また建物敷地の土地所有者から申請できるかですが、土地所有者から滅失の申請は出来ませんが、
滅失登記の申し出をすることで、登記官の職権で滅失登記をすることをお願いすることは出来ます。
この場合は、通常の不動産登記法の申請行為とは違いますので、申請の期間は長くなります。


1つ目は、申請義務と法的な罰則
申請しないと10万円以下の過料です。

2つ目は、解体工事中でも申請できます。

3つ目は、抵当権があっても滅失登記ができます

4つ目、添付書類
委任状
住所が変更している場合は住民票など
相続している場合は戸籍謄本など
解体業者さんの証明書
です。

5つ目、滅失登記を申請また申し出ができる人です。
登記の名義人と相続人です。
例外的に建物を買い受けた人、土地所有者などです。



建物滅失登記をしないで放置していると、
銀行の融資を受けるときに指摘されたり、
土地を売却するときに滅失登記が必要になったり、
固定資産税が取り壊した建物に課税され続けるということが起こります。

建物を取り壊したけど、そのままになっているという場合は、土地家屋調査士にご相談ください。



2020.03.29 Sun l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top
建物を新築したときの登記手続きは、建物表題登記と所有権保存の登記というのがあります。

銀行の融資を受けずに建物を建築されたお客様には、建物の表題登記、所有権の保存登記をするかしないかということを選択することになります。

ちなみに融資を受けて抵当権を設定する場合には必ず表題登記、保存登記はすることになります。

今回は、その建物の表題登記と所有権の保存登記は、どのような登記なのか?
それぞれ登記する必要があるのか?
登記した場合のメリット、デメリットについてお話しします。

興味のある方は、最後までご覧ください。



まず登記記録の構成から話します。
構成は、3部構成です。

表題部、甲区、乙区です。

必ず、表題部→甲区→乙区の順番で開設されます。

表題部がないのに、先に甲区または乙区が開設されることは原則ありません。

表題部というのは、表紙のようなもので、不動産の表示に関することが登記されます。
新築された建物の所在、種類、構造、床面積、所有者の住所、氏名が記載されます。

建物の表題登記をするとこの表題部が開設されます。

次に、甲区は、所有権に関することが記載されます。
所有権保存登記をすると、この甲区に所有者の住所と氏名、受付年月日、受付番号、登記の目的として「所有権保存」と記載されます。

保存登記が完了すると登記識別情報といって、12桁の英数字を組み合わせたパスワードが交付されます。
昔で言う登記済権利証書がこれにあたります。

そして、乙区には抵当権などの所有権以外の権利に関する事項が登記されます。

繰り返しますが、
表題部は、表紙のようなものでその不動産を特定するための表示に関する事項建物の現況が記載されます。

甲区には、所有権に関することが記載されます。

乙区には、抵当権などの所有権以外の権利に関することが記載されます。

登記記録が作られる順番は必ず、表題部→甲区→乙区の順番です。

なので、銀行で借り入れをする場合は、乙区の抵当権設定登記をするので、
必ず表題部をつくる建物表題登記と甲区をつくる所有権保存登記をすることになります。




建物の表題登記は、始めて登記記録がされる登記でこの登記をすると、表題部の登記記録が開設されます。
表題部には、建物の所在、種類、構造、床面積、新築の年月日、所有者の
住所氏名が登記されます。
この建物の表題登記の手続きでは、登記識別情報は、交付されません。
法的に申請義務は、一応あります。
建物の新築後、1ヶ月以内に申請をしないと10万円以下の過料に処される罰則があります。
申請書に添付する書面は、
個人の場合は住民票、建築確認済証、工事した人の証明書・印鑑証明書、検査済証、工事請負契約書などが上げられます。
建物の表題登記は、土地家屋調査士が代理して行う業務です。


所有権の保存登記は、建物の表題登記がされたあとに、登記記録の甲区に記録がされます。
所有権者の住所、氏名、受付年月日、受付番号、登記の目的として「所有権保存」と記載されます。
保存登記をすると、登記識別情報が交付されます。
保存登記には、法的に申請義務はありません。
申請書に添付する書面は、
個人の場合は住民票、
住宅の場合は住宅用家屋証明書この書面は市区町村の役所で取得できます。

所有権の保存登記は、土地家屋調査士ではなく、司法書士が代理して行う業務です。

所有権保存登記の添付書面が簡易で、実印の押印、印鑑証明書の添付が不要であるために、所有者本人以外が申請して登記識別情報を取得するリスクを指摘する人もいます。



建物表題登記と所有権の保存登記は、同時には出来ません。
表題登記が終わったら、保存登記という流れになります。

借地の場合は、建物の登記をすることによって第三者の対抗要件があるとされています。
地主AさんがBさんに所有権を譲渡した場合は、登記がないと借地権をBさんに対抗できません。
この対抗要件は、建物表題登記で足りるとされていて、所有権保存登記までは必要ないとされています。

固定資産税は、登記をすると課税する市区町村の担当課に通知をするので必ず課税されます。
登記をしない場合でも、課税の担当課は独自で調査するので原則は課税されます。
ただし、まれに課税が漏れることもあるようです。

銀行の融資を受けない場合には、建物の表題登記、所有権の保存登記は、やることもあるし、やらないケースもあります。

今日の話を参考に、登記をするか、それともしないのか、ご判断いただければと思います。


2020.02.13 Thu l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、建物の表題登記の調査をしたときに確認申請をしている床面積と登記申請をする床面積が違う場合にどのように考えるかという話です。

あとあと、問題になることがありますので、しっかりと対応する必要があります。

確認申請と登記申請で床面積が違うパターンは大きく分けて2つあります。



1つ目は、求積方法の相違です。

建物は確認申請の設計図のとおりに施工されているが、確認申請と登記の申請で床面積の計算が違う場合です。

よくあるのが、ビルトインガレージで、登記の床面積に参入するのは壁が3方向以上にある場合ですが、壁が2方向にしかなかったり、壁に空洞の部分が多くて、外気分断性に欠けているという場合です。
このような場合、登記の申請ではビルトインガレージの部分は、床面積に参入しません。
ところが、確認申請では、床面積に参入していることがあります。

このような場合に、登記の申請の床面積と確認申請のが違うということになります。

特に問題になることは少ないと思いますが、関係者には床面積が相違することをお知らせしておいたほうが良いと思います。

以前は、確認申請の床面積より減ってしまうと融資の担保評価が減ってしまって、銀行の融資の額に影響があると言われたこともありましたが、今では登記の面積が減っても、融資額に影響はないようです。

また床面積が増える場合には、容積率オーバーにならないか。
そのほかの法令に適応できるか確認すると良いと思います。


2つ目は、確認申請の設計と実際の建物施工を変更している。
いわゆる設計変更の場合です。

よくあるパターンとしては、屋根裏部屋やロフトで確認申請の設計図では1.40mと記載をされている。
にもかかわらず、現地では1.5m以上あるということがあります。

不動産登記では、天井までの高さ1.5メートル以上の場合は、階数と床面積に参入します。


このような場合に、現地の建物の通りに、杓子定規に3階建として登記して良いかということです。

3階建とすることで、確認申請上も構造計算が必要であったり、場合によっては容積率オーバーになる可能性もありますし、銀行の融資にも影響がある可能性があります。
銀行の融資というのは、原則は違法な建築物については融資をしないということになります。

事前に建築工事人など関係者に連絡して、そのまま3階建として登記をするか、それとも設計図のとおりに直すかということを確認します。

今は、表題登記の申請に建物の内部の写真を添付します。屋根裏部屋や吹き抜けなどの特殊な部分の写真は必須です。
また、疑わしい部分があるときは、必ず法務局は現地の調査をします。

2階建として登記するには、確実に現地の建物を設計図のとおりに2階建に直す必要があります。

天井を作るか、床を上げるか、入口を完全にふさいでデッドスペースにするか、いずれにしても建物に手を加える必要があります。

以前、このような相談を受けたことがあります。
建築確認申請では、「地下1階付3階建」なのに、土地家屋調査士に「4階建」で登記されてしまった。
「地下1階付3階建」と「4階建」とでは、法令上の制限が変わってきますので、その土地家屋調査士さん大変だったのではないかなと思います。
登記をやり直したのか、融資に支障があったのかそのあとの展開は分かりません。

このように建築確認申請は、他の法令に遵守するように設計されています。

床面積、階数に変更がある場合、登記の申請では問題なくても他の法令で問題になることがあります。

関係者の方々に、打診をしておく必要があると思います。






2020.01.23 Thu l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top

今回は、12月の新築年月日と1月の新築で登記すると何が変わるのかという話です。

12月と1月で、どちらが得なのかというとケースバイケースだし難しい問題だと思います。

ただし、考え方だけ理解しておいたほうが良いと思います。

前提として、建物の新築は現実に建物新築工事が完了した日であって、12月得だとか1月が得だからとかの理由で新築の日にちを操作できるものでは有りません。

特に、ほとんどの場合は、建築基準法の完了検査を受けますけど、建物の新築年月日は、検査の日より前になります。
建物の完了検査に合格すると検査済証というのが交付されて、検査の年月日が記載されます。
これは公文書です。

建築工事が完了したから完了検査を受けているので、新築年月日が検査の日以降になることはありません。
まして、検査済証という公文書に検査の日が記載されているので、検査の日以降が、新築年月日になることは整合性がとれないということになります。

その上で、新築年の考え方を3つお話しします。



1つ目は、築年数です。
将来、賃貸するにしても、売却するにしても1年でも新しいほうが良いと言う考えもあります。


2つ目は、建物の固定資産税です。
建物の固定資産税は、その年の1月1日に存在する建物について、1年間課税されます。
なので、仮に1月2日新築であればその年の建物の固定資産税は課税されないということになります。
これだけだと、1月2日以降の新築のほうが有効だと思いますが、そうとは言い切れません。

3つ目は、軽減措置です。
1月1日の時点で、住居用の建物がその土地上にある場合には、固定資産税、都市計画税の軽減措置を受けられます。

軽減措置は、住宅用地200㎡までの部分は、固定資産税が1/6、都市計画税が1/3となります。
住宅用地200㎡を越える部分は、固定資産税が1/3、都市計画税が2/3です。
延床面積の10倍まで、住宅用地として認められます。

また、1月1日に建て替えの工場中の建物でも、一定の要件を満たせば、住宅用地として認められて軽減措置を受けられることがあります。

建築確認を申請していることなど要件があるほか、申告も必要になります。

住宅用地として認められないケースも多いのでよく確認する必要があります。


1つ目は、築年数

2つ目は、建物の固定資産税です。

3つ目は、住宅用地の土地の固定資産税、都市計画税の軽減措置です。

結論を言うと、住宅であれば12月の新築、住宅以外であれば1月2日以降の新築がよろしいかと思います。

ただし、最初にお話ししたように、新築年月日の操作は出来ません。
建築計画の時点で、お考えください。



今回は、12月の新築年月日と1月の新築で登記すると何が変わるのかという話です。

12月と1月で、どちらが得なのかというとケースバイケースだし難しい問題だと思います。

ただし、考え方だけ理解しておいたほうが良いと思います。

前提として、建物の新築は現実に建物新築工事が完了した日であって、12月得だとか1月が得だからとかの理由で新築の日にちを操作できるものでは有りません。

特に、ほとんどの場合は、建築基準法の完了検査を受けますけど、建物の新築年月日は、検査の日より前になります。
建物の完了検査に合格すると検査済証というのが交付されて、検査の年月日が記載されます。
これは公文書です。

建築工事が完了したから完了検査を受けているので、新築年月日が検査の日以降になることはありません。
まして、検査済証という公文書に検査の日が記載されているので、検査の日以降が、新築年月日になることは整合性がとれないということになります。

その上で、新築年の考え方を3つお話しします。

1つ目は、築年数です。
将来、賃貸するにしても、売却するにしても1年でも新しいほうが良いと言う考えもあります。


2つ目は、建物の固定資産税です。
建物の固定資産税は、その年の1月1日に存在する建物について、1年間課税されます。
なので、仮に1月2日新築であればその年の建物の固定資産税は課税されないということになります。
これだけだと、1月2日以降の新築のほうが有効だと思いますが、そうとは言い切れません。

3つ目は、軽減措置です。
1月1日の時点で、住居用の建物がその土地上にある場合には、固定資産税、都市計画税の軽減措置を受けられます。

軽減措置は、住宅用地200㎡までの部分は、固定資産税が1/6、都市計画税が1/3となります。
住宅用地200㎡を越える部分は、固定資産税が1/3、都市計画税が2/3です。
延床面積の10倍まで、住宅用地として認められます。

また、1月1日に建て替えの工場中の建物でも、一定の要件を満たせば、住宅用地として認められて軽減措置を受けられることがあります。

建築確認を申請していることなど要件があるほか、申告も必要になります。

住宅用地として認められないケースも多いのでよく確認する必要があります。


1つ目は、築年数

2つ目は、建物の固定資産税です。

3つ目は、住宅用地の土地の固定資産税、都市計画税の軽減措置です。

結論を言うと、住宅であれば12月の新築、住宅以外であれば1月2日以降の新築がよろしいかと思います。

ただし、最初にお話ししたように、新築年月日の操作は出来ません。
建築計画の時点で、お考えください。




2019.12.31 Tue l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top