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いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

2020年7月1日よりブログは、
杉山土地家屋調査士事務所のホームページ内に移行しました。

最新の記事は、ホームページからご覧ください。

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2020.06.30 Tue l その他 l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、土地家屋調査士が日頃の業務をしている中で、
質問であったり、要望であったり、苦情であったりをいただくことがあります。

その中で、私達の統括団体である土地家屋調査士会に寄せられた、
皆様からの声のうち5つの事例を私の意見を交えながらお話します。

隣地などで土地家屋調査士に関わる人、調査士に仕事を依頼する人、調査士の仕事をされている人には、
未然にお互いの誤解やトラブルを防げると思います。

特に5つの事例の最後の事例は、私も痛烈な失敗をした事例ですので最後までお付き合いください。


1つ目は、立会証明書、境界確認書を2部ほしいという要望です。

これは依頼者さんとしては、よくある要望ということになります。
例えば、相続で東側を長男が相続して西側を二男が相続する場合があります。

その場合に、東側、西側の両方に接する土地については、長男用、二男用に2通ほしいといことがあります。

ただ土地家屋調査士の立場からすると、立会証明書、境界確認書を隣地の人に1通もらうだけでも、すごい大変なのに
これを2通もらうのは、結構大変なことなんです。
なので、土地家屋調査士としては何も言われなければ、立会証明書、境界確認書を1通だけ取得するということになると思います。

ですが土地家屋調査士としては、事前に別料金になりますけど、2通取得するようにしましょうか。
聞くと丁寧だと思います。

依頼する側も、事前にわかれば2通必要だと要望を伝えられれば、後から2通取りたいのでもう一度ということがないと思います。



2つ目は、土地家屋調査士から業務完了手前で提示された金額が他で聞いた金額と乖離していた。

昔からやっている土地家屋調査士の大御所の先生だと最初に見積書を提示しないで業務を開始する人がいるんです。
これは土地家屋調査士の業務というのは、やってみないとどれだけ手間がかかるかわからないということがあります。
やってみたら意外とかんたんに終わった。あるいは予想外にものすごい大変な仕事になってしまったということはよくあります。

昔からやっている大御所の先生ですと最初に見積もりを出さないで、最後にかかった分だけ請求するという人はいます。

私の事務所では、必ず最初に見積書を提示して、業務委託契約書を取り交わしてから仕事を開始します。
あとから、思ってた以上の金額を請求されたというトラブルはありません。

これは開業当初に何度か、依頼者さんが支払いをしてくれないトラブルがありました。
このトラブルのときに、「何の業務をいくらで委任するのか?」というのを明確に文章に残しておかないとあとで争えないということがあります。

なので、私の事務所では必ず、最初に見積書を提示して業務委託契約を取り交わすということを必ずやってます。

土地家屋調査士に依頼する側からすると、最初に見積書を出さないとか契約書をかわさないという場合には、
後でトラブルになる可能性があるので注意が必要ということになります。



3つ目は、一度、境界立会いをして署名捺印をしたが境界線についてもう一度考えたい
もちろん土地家屋調査士と隣地の人で十分話し合いをするというのが前提です。
ただ土地家屋調査士も、それなりの根拠をもって境界を復元していますので、
よほど新しい境界の証拠となる資料(過去に測量した図面)とか物証(境界杭)などがないと変更するのは難しいと思います。

また、一旦境界が確定したあとに、その先に進んでいることが考えられます。
それで土地を地主さんから不動産業者さんに売却して、分筆して、家と建てて、エンドユーザーさんに売り渡して、抵当権を設定するという流れでどんどん変わっていきます。

そうするとより事態は、難しい方向にいくことになります。

境界立会をして、もう一度考え直したいという場合には、できるだけ早く相手方に伝える。

そして、隣地の所有者、土地家屋調査士と十分話し合いをして、
どうしても納得いかない場合は、筆界特定制度などにすすめて行くことになろうかと思います。





4つ目は、矢印の境界標を十字のものに入れ変えてほしい
十字の境界標は、十字の中心が境界でわかりやすいということで変えたいということだと思います。

境界標というのは種類があります。
マイナスのもの、矢印になっているもの、十字になっているものがあります。
その用途によって使い分けています。
十字の杭というのが十字の中心が境界ということで、わかりやすくて一般的で、私の事務所ではできるだけ十字の杭を入れるようにしています。
ただ十字の杭を入れると境界杭が部分的に越境します。
隣地の人が越境しないように矢印の杭を入れてほしい言われることもあります。
道路などの公共用地の場合は、管理者から矢印の杭を入れるように指導を受けることがあります。
また、U字溝や塀、地中の排水管などの障害物があるときには、十字が入れられなくて矢印の境界杭を入れることもあります。

マイナスの杭については、境界線の方向を示します。
障害物があって、境界ポイントに杭を設置できない場合や、
一部境界が確定していない場合には、マイナスの境界杭を設置します。

このように、マイナスの杭、矢印の杭、十字の杭というのは意味があって設置されています。

その上で、可能であれば隣地の人の承諾の上で十字の杭に入れ替えることができるということになります。

もちろん、費用はかかりますので、土地家屋調査士に相談されるというが良いです。




5つ目は、留守中に勝手に境界杭を入れられた
現在、調査士会の綱紀委員会で審議中ということで詳細は分かりません。

これは私も開業当初に、実は苦い経験があります。
隣地の地主さんが、土地家屋調査士と同行で立会に来ました。
私の方で、境界を計算した根拠を記して、まあそれでいいですよということになって境界確認書を取り交わしました。
ただし、測量している側の建物が越境していて境界杭が入れられなかったんです。
建物の解体工事が終わったら、私のほうで境界を入れますという話をしました。
まあそれでいいですということでした。
(私のほうで境界を入れて再度立会はしないという認識でいたんです)

そして解体工事が終わって、測量の依頼者からブロック工事をするのですぐに境界を入れてほしいと言われたんです。
私も、そこで隣地の所有者さんと土地家屋調査士(大先生)に連絡をすれば良かったんですけど、まあそのまま境界を入れてしまった。

そうしましたら、その隣地の土地家屋調査士(大先生)からすごい剣幕で電話がかかってきました。
「お前何を勝手に境界を入れてるんだ」なんて言われて、「お前仕事できないようにしてやるぞ」とか
あまりにもひどい言われ方をしたので、私も少し言い返してしまって、それが火に油を注いでしまいました。

結局、その土地家屋調査士(大先生)が、埼玉土地家屋調査士会に、私のことをけしからんということで、
申立をしまして、綱紀委員会にかけられるということになりました、

最後は、私がその地主さんと土地家屋調査士(大先生)に謝罪をして、一応決着ということになりました。

この案件から、私もかなり反省をしました。
現在は、立会のときに必ず説明をします。
ブロック塀の解体などで境界がなくなったあと私のほうで境界の復元をします。
また確認した境界線上に、分筆のため境界を設置します。
そのときにまた立会をしますか、それとも私のほうで設置しておいても良いですか?
ほとんどの人は、「立会はしないでそちらで境界を入れてください。」という話になります。
そして、境界復元と分筆杭を入れることに承諾する旨は、立会証明書、境界確認書の文言の中に入れてしまっています。

そうしたことで、境界設置のトラブルは避けるようにしています。




以上、土地家屋調査士への
質問であったり、要望であったり、苦情であったりをお話しました。

参考にしていただければ幸いです。

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2020.06.25 Thu l 土地家屋調査士 l コメント (0) トラックバック (0) l top


今回は、土地家屋調査士ってどんな仕事という話です。

この動画を見ていただければ、測量士、司法書士との違い、土地家屋調査士が行う業務がわかります。
ぜひ、最後までご覧ください。

土地家屋調査士について話をしている動画がありますけど、内容に結構、間違いが多いです。
必ず、現役の土地家屋調査士の話を聞くようにしてください。


では、土地家屋調査士の仕事の疑問を3つにまとめてお話します。


1つ目は、土地家屋調査士と測量士の違いについてです。
土地家屋調査士は法務大臣が行う土地家屋調査士試験に合格したもので、
業務をするためには、日本土地家屋調査士会連合会の名簿に登録する必要があります。

測量士は、国土地理院の長が行う測量士試験に合格したもので、国土地理院に登録をしなければなりません。
測量士は、主に国や地方公共団体の行う公共測量を請け負って仕事をします。

したがって、分筆や地積更正、地図訂正など登記申請のための調査、測量、図面の作成は土地家屋調査士の業務となります。

測量士が主に公共事業の測量を行うのに対して、
土地家屋調査士は公共事業ではなく民間の仕事をメインに行うのが特徴です。



2つ目は、土地家屋調査士と司法書士との違いについてです。
不動産の登記は大きく分けて2つに分けられます。

・その不動産を特定するため現況を登記するということです。
この部分が土地家屋調査士の業務ということになります。
もう少し、具体的にお話すると、
土地であれば地目、地積
建物であれば、所在、種類、構造、床面積
このような不動産を特定するための現況に関することを土地家屋調査士が登記をします。

・その不動産にだれがどのような権利を持っているかということです。
この不動産の権利に関する部分を司法書士の業務ということになります。
その不動産が誰に所有権があるかということ
そのほか、抵当権、質権、先取特権のような債権も権利に関する登記です。

登記の構成で言うと
不動産の登記は、表題部、甲区、乙区この3つで構成されています。
この表題部には不動産の現況が書かれていて、その内容を土地家屋調査士が登記します。
甲区、乙区には、権利に関することが記載されていてその内容を司法書士が登記します。



3つ目は、土地家屋調査士の業務は?

土地家屋調査士法が昭和25年7月31日に制定されて、土地家屋調査士は国家資格となりました。
土地家屋調査士は、不動産の表示に関する登記と土地の境界(筆界)の専門家です。

では、具体的にどんな業務をしているかです。

土地では、境界の確認、境界標の確認または設置、面積測量、復元・分割測量など
建物では、所有権に関する調査、所在・種類、構造の調査と床面積の算定、区分建物・滅失等の調査をして法務局に登記申請の手続きをします。

そして現地の調査や測量に基づいて、
土地については分筆登記(1筆の土地を2筆以上に分割する)、
合筆の登記(2筆以上の土地を1筆に合併する)、地目変更の登記(畑を宅地に変更する等)、
地積更正登記(登記の面積を訂正する)などがあります。

建物については、表題登記(新築などで登記されていない建物を登記する)、
種類・構造・床面積の変更の登記(増築などで変更した場合に登記します)、
滅失の登記(取り壊し工事などで建物がなくなったときに登記する)

このような登記の書類、図面などを作成して、所有者に代理して法務局に登記申請手続きをするのが
土地家屋調査士の仕事です。


以上、土地家屋調査士の仕事についてお話しをしてきました。

ここで振り返ります。

1つ目は、土地家屋調査士と測量士の違いについてです。
土地家屋調査士は法務省の管轄、
測量士は国土地理院の管轄です。

主に、測量士は公共事業の測量をします。
土地家屋調査士は民間の測量がメインです。



2つ目は、土地家屋調査士と司法書士との違いについてです。

土地家屋調査士は、不動産の表示(現況)について登記をします。
司法書士は、不動産の権利(所有権や抵当権など)の登記を行います。



3つ目は、土地家屋調査士の業務は?

土地の地目の変更、分筆など
建物の新築や取壊したときの登記などをします。

このような登記の書類、図面などを作成して、所有者に代理して法務局に登記申請手続きをするのが
土地家屋調査士の仕事です。


以上、土地家屋調査士の仕事についてお話しました。





最後まで、ご覧いただきありがとうございます(^-^)/

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2020.06.24 Wed l 土地家屋調査士 l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、こちらの本「残念な相続」についてお話します。

タイトルの通り、「残念な相続」のエピソードを交えながら、面白く解説がされています。

こちらの本の3つのポイント
遺産分割、相続税、遺言についてお話します。

最後まで見ていただければ、相続の概略がわかりますので、お付き合いください。



1つ目は、遺産分割です。
事例では、父親の遺産を長男と次男が二人で遺産分割するという話になっています。
父親の遺産には、300万円の借金がありました。
次男は長男に、逆らえないという関係で、次男はギャンブルグセがあって、多額の借金をしているというところです。
次男に300万円の借金をすべて、相続させるという分割協議をしようとします。
次男が相続したあとに自己破産をするという目論むわけです。

そこに税理士さんが介入してきます。
そして自己破産をしても、借金はチャラになるわけではありません。
次男が自己破産しても、法定相続分の借金は各相続人が支払わなければいけません。

長男が借金を次男の分も立て替えて支払うということで解決という話です。

遺産分割についてのポイントです
・遺産分割の話し合いについては、配偶者や子供ではなく、当事者がする。
 混乱するので、当事者以外は参加させないほうが良いということです。
・認知症、行方不明の相続人がいる場合は、成年後見にの制度、不在者財産管理人の選任が必要です。
・分割協議のやり直しは可能だが、ダブル課税の可能性がある



2つ目は、相続税についてです。
・相続税には基礎控除額があります。
3000万円+600万円✕法定相続人の数
仮に、相続人が妻1人と子供2人の場合は法定相続人は3人です。
3000万円+600万円✕3人=4800万円まで非課税ということになります。
ちなみに法定相続人は代襲相続する子供が2人いる場合でも1人でカウントします。
放棄した相続人がいたとしても法定相続人1人にカウントします。
相続税が課税された人の割合というのは全体の8.5%ということですので一般的な相続財産であれば非課税ということになります。


・配偶者の相続税は優遇される
配偶者は1億6000万円あるいは配偶者の法定相続分(子と配偶者であれば2分の1)までは非課税となります。
但し、つぎの相続のときには当然配偶者がいないので配偶者控除は使えません。
なので最初の相続で配偶者控除を使いつつある程度子にも相続させる必要があるということになります。

・相続税は、財産が増えると税率が上がる累進課税である
法定相続分に応ずる取得金額
1000万円以下10%
仮に1000万円の取得で100万円
3000万円以下15%、控除額50万円の課税
仮に3000万円の取得で400万円の課税
5000万円以下20%、控除額200万円
仮に5000万円の取得で800万円の課税

6億円を超えると最大税率の55%
控除額が7200万円となります。



3つ目は、遺言についてです。
事例では、事実上の夫婦ですが、婚姻関係がない内縁の妻がいます。
そこで、内縁の夫が突然死してしまう。
葬儀に内縁の夫の弟が登場します。
弟が「すべて私が相続するから、今住んでいる家は明け渡して出ていってくれ」というわけです。

そこで税理士さんに相談するという流れです。
「遺言がなければ内縁の妻は相続人になれません。遺言書を探しましょう」という話になります。
遺言は他の相続人に破棄される可能性があるので、簡単に探せない場所に隠すことがあるらしいです。

この事例では、二人の思い出の絵の裏側に隠してあるのを発見します。
無事に内縁の妻は、すべての財産を相続できたという結末です。

遺言についてのポイントです。
・遺言には、主に公正証書遺言と自筆証書遺言があります。
・公正証書遺言は、トラブルの可能性が低いですが作成費用が高いです
・自筆証書遺言は、安価で作成することができますが作成方法が法律に適合していないと無効になる可能性があります。
・自筆証書遺言は、全文自筆ですが、法改正で2019年以降から、財産目録についてはパソコンでもOKということになってます。
・遺言は、遺留分のない兄弟姉妹を排除するのに有効です。
・遺言がある場合とない場合は「天国と地獄」ほど変わってしまうということになります。


こちらの「残念な相続」の中から
遺産分割、相続税、遺言についてお話をしました。

参考にしていただければ幸いです。

こちらの「残念な相続」の本のリンクを貼っておきますので、
よろしければご購入ください。




2020.06.22 Mon l 最近読んだ本 l コメント (0) トラックバック (0) l top
誰のための:建築、不動産関連の仕事をしている人
問題解決:疑問に思っている問題を解消できるかも


今回は、お取引様やYoutubeをご覧の方からいただいた質問について、
お答えできる内容については、まとめてお答えします。

あとのほうに、大事な内容がありますので、ぜひ最後までご覧ください。




Q 
違法に建てられた建物でも建物表題登記はできますか
A
結論を言うと、違法に建築した建物でも登記はできます。
建築確認を受けていない建物、建ぺい率・容積率に違反している建物、国有地の上に建築された建物でも表題登記をすることができます。
これは不動産登記が、その不動産の物理的な状況を明らかにすることを目的としていますので、その建物が違法かどうかはあまり関係がないということになります。


Q 
建物表題登記、増築登記、滅失登記、地目変更登記をしないことによる罰則はありますか?
A 
建物の新築、増築、取壊し、地目変更をしたときから、
1ヶ月以内に登記の申請をしなければいけないという事になっています。
登記を怠った場合には、10万円以下の過料という規定があります。


Q 
工事中の建物を表示(表題)登記したいのですが、どの段階まで工事が進めば登記できますか?
A 
原則は、その用途に供しえる状況、居宅であれば住むことが可能な段階です。
実務上、内装の工事がある程度完成状態になっていて、トイレ、お風呂などの水回りの工事が終わっていれば登記は可能だと思われます。



Q 
権利証(登記識別情報)が紛失してしまった場合に再発行はできますか?
A 
権利証の再発行はできません。
但し、本人確認情報などを使って合筆や建物の合併などの手続きをすることで、新しく権利証を発行できる場合もあります。
権利証(登記識別情報)を紛失しても、所有権移転などをする方法はいくつかあります。
心配であれば、登記識別情報の効力をを失効する手続きもすることができます。

Q 
更地を宅地に地目変更はできますか?
A 
地目は土地の現況を表すものなので原則は建物が建っていなければできませんが、次のように確実に宅地となると見込まれる場合は地目変更が可能です。
① 建物の基礎工事を行っている。
② 建物の建築確認を受けている。
③ 都市計画法の開発の検査を受けている。
※ ①~③のいずれかに該当する場合は更地であっても地目変更が可能ですのでご相談ください。


Q
土地を売ろうと思っているのですが、売る前に測量したほうが良いですか?
A 
土地を売る場合に測量しなければいけないという、法律の規制などは特にありません。
但し、地価の高い都市部や市街地では測量をして面積を確定した上で売買をするのが一般的なようです。
また買い主が、不動産業者の場合には、確定測量をしてから代金決済をするのが普通です。


Q.
境界立会に謝礼、交通費は必要ですか
A 
私の事務所では、境界立会をしていただいた方に、タオルなどの粗品を渡すだけで謝礼や交通費をこちらから渡すことはありません。
測量の依頼者(所有者)さんから、交通費や謝礼を渡していることはあります。
ごくまれに、隣地の所有者さんから交通費やはんこ代を要求されることがあります。
その場合には、いくら払うかなど測量依頼者さんと相談します。




Q 
隣地の土地の所有者が境界について承諾してくれません。
その場合でも分筆登記をすることができますか?
A 
原則として承諾が得られない場合は分筆できませんが、最近、区画整理や国土調査をしている場合や、法務局に地積測量図が提出している場合など
ケースによっては分筆出来る可能性もあるのでご相談ください。
あとは筆界特定制度を利用するということになります。


Q 
境界杭を自分で勝手に入れることはできますか?また、元にあった位置からずれた場合に自分で直しても良いか?
A 
刑法に境界損壊罪という規定があり、境界を勝手に動かしたり設置をした場合は、違法行為になります。
隣地の所有者と合意した上で正しい位置に境界を動かすということになります。
まずは土地家屋調査士に専門家にご相談ください。



以上で、質疑応答について終わらせていただきます。

コメント欄にご質問いただければ、今回のように、答えられる質問については、まとめて答えます。

質問についてスルーすることもありますがご了承ください。
2020.06.15 Mon l 土地家屋調査士 l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、不動産の登記記録を過去にさかのぼって調査する方法をお話します。

その土地の地歴を調査する場合、
過去の所有権の流れを把握したい場合、
登記記録の転写をするときに間違いがなかったかを確認するのに役に立つ情報です。
ぜひ最後までご覧ください。

それでは、現在の登記記録からさかのぼって解説します。



不動産の登記の歴史は、大きく3つの変動がありました。

1つ目は、現在のコンピュータによる登記記録
2つ目は、コンピュータ前のバインダーによるブック式の登記簿
3つ目は、さらにブック式の登記簿の前の税務署から移管を受けた土地台帳、家屋台帳

まずは、この3つの不動産登記を解説します。


1つ目は、現在のコンピュータによる登記記録

今現在の登記記録を確認するには、まずはインターネットで全部事項の登記情報を取得するか、
法務局の登記事項証明書を取得します。
これが現在取得する登記情報です。

現在の登記情報に記載されている内容は、
分筆をしている分割地の土地の場合は、分筆登記した以降の登記記録
分筆登記をしていない土地については登記記録がコンピュータ化された以降の登記の記録

まずはこのあたりを解説します。

土地の分筆の登記をする場合で、5番3という土地を「5番3、5番10に分筆」をしたときには、
若い地番5番3を分割元地とか分割残地といった言い方をして、分割元地5番3の登記記録は今までの登記記録がそのまま引き継がれます。
一方5番10の分割地の方は、登記記録の表題部の原因日付の欄に、「5番3から分筆」と記載されて、その時点の有効な登記情報が転写されます。
分割地5番10の登記記録には、分筆以前の情報は省略されています。
なので分筆以前の情報を調査する場合は、分割元地5番3の登記情報を見ないとわからないということになります。


2つ目は、コンピュータ前のバインダーによるブック式の登記簿

不動産の登記は、昔、紙の簿冊で管理されていました。
それが昭和63年の法改正から、順次コンピューターで不動産登記が管理されるようになりました。
紙の登記用紙から、コンピュータに入力(移記)される際には、
表題部は過去にさかのぼって原則全部を入力(移記)されますが、
甲区、乙区については、コンピュータ化時点で効力のない部分の記載は、入力(移記)されません。

そうなんです。
コンピュータ化以前の登記の履歴を確認するには、
コンピュータ化による閉鎖登記簿謄本を請求する必要があります。
登記事項証明書の申請書の請求用紙にコンピュータ化による閉鎖にチェックを入れておきます。
これで、コンピュータ化による閉鎖登記簿謄本を請求することができます。
申請書は法務局の窓口に置いてありますし、インターネットでもダウンロードできます。
http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/000130851.pdf

また土地の所在とか地番は、変更することがあります。
所在で言うと「大字○○字〇〇」が「〇〇町○丁目」といったように名所を変更することがあります。
地番も区画整理をしていたり、あるいは地番が周辺で錯雑として分かりづらいときには法務局で変更していることがあります。
そういった場合には、登記記録の表題部に変更の経緯が記載されています。
閉鎖登記簿の申請書に、変更の前後の所在地番を併記したほうが、法務局の職員の人も探しやすいということがあります。


3つ目は、さらにブック式の登記簿の前の税務署から移管を受けた土地台帳、家屋台帳

コンピュータ化前の登記簿よりさらに前に、
土地台帳とか家屋台帳が法務局に保管されていることがあります。
コンピュータ化前の更に前の、登記制度の前、一元化前の旧土地台帳・旧家屋台帳を閲覧します。
これは昭和25年に税務署から法務局に台帳が移管されました。
この台帳が法務局で保管されていれば、閲覧することができます。
災害等で保管がされていないこともあります。

昭和35年から順次、台帳を移記してブック式の登記用紙が作成されています。
これがコンピュータ化前の閉鎖登記簿となります。


まとめますと、登記された内容を遡るためには、
今現在のコンピュータ前の登記記録から
   ↓
分筆・合筆前の登記簿へ遡る
   ↓
昭和63年から順次コンピュータ化される前の
閉鎖登記簿を調査する
   ↓
昭和35年から順次、書き換えられる前の
税務署から移管された台帳を調査する


こういった流れで登記の記録をさかのぼっていきます。

特に土地台帳の調査は、先祖をさかのぼる調査でも活用するようです。

ごくまれになんですが、根隆堀(ねおけぼり)という登記がされていることがあります。

現地には、存在しないが、公図上に水路が記されている。
通常は、地番のない土地については、国有財産ですが、この根隆堀(ねおけぼり)だけは違います。

旧土地台帳や、コンピュータ化により閉鎖された登記簿を見ると「畑弐畝壱歩、内壱拾四歩根隆堀」と記載されています。これが根隆堀(ねおけぼり)です。

畑が弐畝壱歩(201.65㎡)あります。その他に壱拾四歩(46.28㎡)根隆堀があります。その土地はあなたの土地です。という意味です。

この場合には、水路の土地も自分の土地ということになります。

この場合の登記手続きは

公図の訂正手続 (水路の公図線を消して自分の土地に含みます)
   ↓
土地の地積の更正登記 (正しい面積に直す登記をします)

となります。




登記の記録をさかのぼる方法として参考にしていただければ幸いです。


2020.06.11 Thu l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、現地に建物があるにもかかわらずに、その土地に建物の登記がないということがあります。

建物は現地に存在しています。
その土地の地番で建物の登記事項証明書を申請しましたが、その土地上に建物の登記情報がありませんでした。
その場合には、どのようなことが考えらるか?というお話をします。

不動産の調査をする際、特に古い建物を調査するときには、
役立つ情報ですので最後までご覧ください。




それでは建物の登記がないパターンを3つにまとめて話します。


1つ目は、
事故簿に登記されていて、コンピュータ化がされていない。

古い建物の場合は、事故簿に記載されている可能性もあります。
事故簿は、ブック式の登記簿をコンピュータ化する際に、文字が判読できないなどの理由でコンピュータ化されずに、紙情報で保管されている登記のことです。

不動産の登記は、昔、紙の簿冊で管理されていました。
それが昭和63年の法改正から、順次コンピューターで不動産登記が管理されるようになりました。

そのコンピュータ化の際に、何らかの事情でコンピュータ化されずに、紙の情報まま事故簿につづられた登記用紙があります。

このような事故簿につづられた登記は、インターネット登記情報で検索しても、「該当ありません」という結果になり、登記情報の取得ができません。

どのような登記用紙がこの事故簿につづられるかというと、

①同一の不動産について、数個の登記がある場合。二重に登記されている場合です。
②登記されている文字に判読できない文字があるとき
③所有者の記載がされていない。
④共有持分が記載されていない。もしくは共有持分を合計して1にならない。

などの原因が挙げられます。

このような不動産の場合は、コンピュータ化で、不適合になった箇所を是正をしないと他の登記が原則、出来ません。
なので、できるだけ早く、不適合となったところを是正しておく必要があります。



2つ目は、
所在地番が変更になっている。あるいは間違っているというパターンです。
曳家をしている場合
建物登記の所在地番が間違って登記されている
分筆、合筆で地番を変更している場合
これらのことが考えられます。


・建物登記の所在地番が間違って登記されている
可能性としては低いですけど、一応、周辺の地番に間違って登記されていないか
注意はしておいたほうが良いと思います。

・建物をそのまま移動する曳家という工法があります。
曳家って結構お金がかかるので、普通は曳家の費用にプラスして建物の建替えをする人が多いです。
ただし、その建物に思い入れがあったり、由緒ある建物であったり、
日本料理屋さんなどでどうしても先代からの建物を使いたいという場合には、曳家をすることがあります。
私は、この仕事を28年やってますけど、曳家の事例は2回しかないので、そんなに多い事例ではありません。
ただ、こうした曳家の可能性があるということを意識はしておく必要はあります。


・分筆や合筆の登記により地番が変更になっている
この可能性が一番高いと思います。
当初「10番3」の土地に建物がありましたが、底地の分筆により地番が「10番5」に変更になりました。
この場合には、建物の登記は、所在の変更の登記申請をしない限り、所在地番は「10番3」のままです。
したがって、「10番5」の登記情報を調べても、建物の登記情報はないことになります。
分筆の経緯は、土地の登記情報を見れば分ります。「10番5」の土地の登記情報を見ると表題部の原因及びその日付の欄に「10番3から分筆」と記載されています。
この記載で建物の登記が「10番3」になっていると推測できます。


土地の登記情報まで調べるのは、面倒くさいと思う人は、住宅地図やグーグルマップを法務局の職員に見せて、
物件を指差してこの建物の登記情報がほしいと言ってみましょう。
後は、法務局の職員が調べてくれます。



3つ目は、
その建物が登記されていない。
あらゆる事から、登記情報が見つからない場合は、未登記です。
通常、不動産の売買や建築をする場合には、融資を受けますので、抵当権を設定するため必ず建物の登記をします。
しかし、買主または建築主が融資を受けないで現金で建築などをした場合には、登記をしない場合もあります。


調査をする上では、所有者さんに聞き取りと
権利証や固定資産税の書類、建築関係の資料を提示してもらう
それである程度は判断できます。

まれに建物の登記でも大苦戦をすることがあります。
私も建物が未登記と判断して「建物表題登記」を申請して、
法務局の調査で、事故簿に登記があったということが判明したことがありました。
その案件は一度取り下げをして、「建物表題変更登記」を申請して、全部完了するまでに2ヶ月もかかったということがあります。



また、現在は建物の所在地番と家屋番号が一致するようになっています。
しかし昔登記された建物は地番と全く関係しない家屋番号にしていましたこともあります。
例えば所在地番は「5番3」で家屋番号が「甲192番」といった無関係な家屋番号になっていることもありますので、調査の際に注意が必要です。


建物の登記のことでお困りのことがありましたら、土地家屋調査士にご相談ください。
2020.06.08 Mon l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top
法務局で登記事項証明書や公図の写しを申請して、不動産の調査をする場合には、
住所ではなく地番を申請書に書いて申請します。

そうなんです住所と地番は違います。

今回は、住居表示、住所、地番の3つについて話します。

この動画を見ていただければ、住所と地番の違い、地番の調べ方、新築した建物に住所がない場合はどうするのか?
がわかりますので、最後までご覧ください。



1つ目は、住所表示です。
昭和37年に「住居表示に関する法律」が制定されました。
市街地の区域に順次、住居表示が実施されています。
これは建物ごとに順序よく番号をつけることで「住所」をわかりやすくすることを目的としています。
街区番号と住居番号で表示されていて「地番」とは違います。
例えば住居表示では、「○市○町3丁目5番12号」と表示されるのに対して、
地番では、「○市○町3丁目5番3」のように表示されます。

住居表示の実施されている地域では、住所と地番は違う番号がつけられています。


2つ目は、住所です。
住所は生活の本拠として居住している場所をいい、以前は地番と一緒でした。
住居表示の実施で、地番とは別にわかりやすように住所が付番されるようになりました。
住居表示が実施されている地域では、住所と地番は違う番号が付番されています。
「○市○町3丁目5番12号」といった表示になります。

また今まで、駐車場、空き地、畑などで建物が存在しなかった場所については住所が存在ません。
このように住所がない場所に建物を建築した場合には、市区町村の役所に届け出をして住所を付番してもらいます。
建築の設計図などを持っていけば数日で住所が付番されます。


3つ目は、地番です。
地番は土地を特定するために登記された土地一筆ごとに、付番された番号です。
地番は、もともと明治維新後に税金を徴収するのために各土地を管理するも目的で定められたものです。


不動産登記では、地番で、公図、地積測量図の調査を行います。
住居表示や住所で目的の不動産の調査をすることはできません。

地番は登記済証とか固定資産税の書類で調べていただくか、
法務局に「住居表示」から「地番」を判別するコンピュータ(住居表示等新旧地番検索システム)が備え付けられていることがあります。
また、住居表示と地番は、ゼンリンのブルーマップで確認することができます。
ブルーマップは、地番と住居表示が重ねて表示されている地図です。
法務局に置いてありますし、
ゼンリンのサイトから有料ですがインターネットでも見ることができます。
https://store.zenrin.co.jp/member_mypage.html

登記情報提供サービスでも、地番と住所を検索できます。
https://www1.touki.or.jp/

よくある話なんですけど、
不動産関連の仕事をしてそんなに経ってない人が、
地番を見て現地に行こうとするけどたどり着けないとか、
住所だけ見て法務局で調査をしようとするけど調査ができなかったということが起こります。

仕事を指示する人が説明不足でうまくいかないということが起こります。

以上、【住所・地番・住居表示】についてお話をしました。
参考にしていただければ幸いです。






2020.06.04 Thu l 不動産 l コメント (0) トラックバック (0) l top
土地の登記に地積(面積)が記録されています。
実は、この土地の面積なんですけど、必ずしも正しい面積ではありません。

なぜかと言うと、登記の面積というのは、明治時代に測量したその成果が記録されていることが多いからです。

今回は、登記された面積を正しい面積に、訂正する「地積更正登記」についてお話します。



この動画を見ていただければ、
登記の面積と実測の面積が違うパターン
地積更正登記をするメリット・デメリット

が分かりますので、
ぜひ最後までご覧ください。



実は、土地区画整理事業をしていたり、国土調査をしていたり、分筆や地積更正の登記をしている場合は、
登記されている面積と実際の面積はほぼ一致しますけど、それ以外の場合は登記の面積と実際の面積は違うことが多いです。


土地の登記に記録された面積は、明治時代に測量した面積がそのまま記録されていることがあります。
もちろん今のように、正確な測量技術があるわけではありません。

特に、傾斜地や河川の近くでは、面積の差が大きい傾向があります。
また、その当時の権力者は、税金を安くするために、実際よりも少ない面積で登記していることもあるという話を聴いたことがあります。
測量をしてみると登記された面積が300㎡で、実際には400㎡であったり、また200㎡であったり全然面積が違うということはよくあります。

また分筆をするときに残置差し引き計算を繰り返している場合も、登記の面積が大きく違う原因となります。
残置差し引き計算の分筆というのは、平成16年以前は一般的に使われていた手法です。

登記された面積400㎡を分筆する場合、分筆する筆の実測が100㎡の場合は、
もう一方の土地の分筆残地については、400㎡-100㎡=300㎡と計算します。
さらに300㎡の土地から実測値100㎡の土地を分筆すると300㎡-100㎡と計算しますので、
誤差が累積して、実際の面積と大きな差になります。



正確な測量をして、正しい面積に訂正する「地積更正登記」をすると安心です。


昔は、三斜法といって、三角形をつくって面積の計算をしていました。
現在では、座標法といって現地の復元能力が高い面積の計算方法を使っています。

また、最近は世界測地系といって世界で統一された座標系を使います。
なので、境界標が工事等でなくなったとしても、簡単にその位置を復元することができます。

その基準点が市街地であれば50メートルから100メートルおきに設置されています。
現地の復元能力が高いので、安心です。


地積更正登記をすると法務局に地積測量図が永久に保存されます。
そして、誰でもその地積測量図を閲覧することができるんです。
そうなんです!公的な資料になりますので、境界トラブルを避けることができるんです。

土地の売買をするときに、測量することが多いです。
このとき土地を買い受けた人は、測量した面積が登記に反映していると思っているでしょう。
しかし、実際には地積更正登記あるいは分筆の登記をしていなければ、登記と実測の面積は違うままです。

売買の売主さんは、測量まではしていても、地積更正登記まではしないのが通常です。
買主さんが土地を買い受けたあとに、地積更正登記をするのが一般的です。

今一度、ご自身がお持ちの土地について、登記の面積が実測値になっているか、確認をされてはいかがでしょう。

続いて、地積更正登記したあとは何が変わるのか?という話です。

◇銀行からお金を借りる場合に担保評価は実測面積になります。
◇固定資産税などの税金も実測面積になります。
 なので、地積更正登記をしたあとは、税金が上がったり、下がったりということになります。
 但し、面積の増減することで、5年間さかのぼって税金が追徴されたり還付がされることは原則はありません。
◇区画整理の計画がある場合は、区画整理後の換地の面積影響がある場合があります。
◇土地の売買をする場合は面積が実測面積を基準に処分できます。



地積更正登記の費用がいくらかかるか心配だと思います。
登記事項証明書、公図や測量図などお手持ちの資料をメールで送付していただければ見積書を提出します。メールアドレスはコメント欄に記載しています。

ぜひ、ご検討ください。
2020.06.01 Mon l 境界問題 l コメント (0) トラックバック (0) l top
測量をするにあたり、近隣の境界確認で苦戦する予感がする土地について話します。

これから土地を購入する際には、近隣のチェックポイントとなります。
役立つ話になりますので、最後までお付き合いください。



それでは、測量の境界確認が苦戦を予感するパターンを5つにまとめます。



1つ目は、だらしない家
・鉢植えを道路に出して自分の土地のように使っいる
・庭の草木は生え放題になっている
・ゴミが散乱している

このような場合には、出張が多くて、家が放置プレイになっているというパターンもありますし、
そもそも、関心がない、気力がない。家にいる時間がない。ということが考えられます。

このような場合には、測量のあいさつ、境界立会の依頼といった手紙をいれても見ていただけないことが多いです。

とにかく時間と曜日を変えてマメに訪問して直接コンタクトを取ることが大切だと思います。


2つ目は、所有権を取得した年月日がやたらと古い
登記の甲区を見ると所有権を取得した原因と年月日が記載されています。
「昭和20年○月○日売買」のように記載されていると、
仮に20代で土地を取得していても、現在はかなりの年齢あると思われます。

実際には亡くなられていて、相続登記がされずに放置されている可能性があります。

登記されている住所から移転していても、住民票は5年しか保存されないので、
所有者の所在を特定するのが難しくなります。




3つ目は、何も利用されていない土地がある
隣地に、空き地、空き家があって長年に渡って利用されていない。
駐車場であったり、貸家であったり、何らかの利用がされている場合には、
管理している会社に問い合わせをするなどして所有者にコンタクトを取ることができます。

ただし、何も利用されていない土地については
・住民票記録からの特定
 住民票の保存期間が5年であるためそれより前に転居している場合は調査が困難
・固定資産税からの特定
 市区町村により、開示の程度が異なる
 原則は所有者の委任状がないと調査できない
・近隣の聞き込みとによる特定
 地味ですけど意外と有効です。
 住所や電話番号を教えてもらえるということもあります。

何も利用されていない土地については、土地所有者の所在が特定できない可能性があります。
注意が必要で、測量の依頼を受けたときには、できるだけ早く手を売っていく必要があります。



4つ目は、私道に、周囲の宅地と無関係な人の名義がある
原因はいくつか考えられます。
・宅地だけを所有権移転して、私道の移転をしていない。前の所有者の名義が残っている
・宅地分譲をした会社や元地主の名義が残っている
 最近の分譲ではこのようなことはありませんが、昔の分譲だと分譲会社や元地主が名義を残していることがあります。
 私道に名義を残すことで、道路の掘削や境界確認で私道所有者の承諾が必要な場合にはんこ代を要求するとか、
 あるいは、そこに顔を出すことで建築や売買に一枚かみたいという意図があるんだと思います。

このような場合に問題なのは、分譲した会社が倒産して存在しないとか、元地主の行方がわからないということが起こる可能性があります。



5つ目は、カミソリ状、額縁状の土地が残っている
隣地との境界確認ができないなど何らかの事情で、カミソリ状とか額縁状に土地を分筆することがあります。
これは、隣地との境界確認ができないとかさまざまな理由で、カミソリ状、額縁状にして隣地と接しないようにするということがされていました。
平成16年以前は、残置差し引きの計算の分筆というのが普通に行われていたので、このような分筆形態がたくさんあります。

このカミソリ状、額縁上の細い部分の土地の所有者がどうなっているかが問題となります。
細い部分も含めて売買されていれば問題ないのですが、細い部分は分譲会社や元地主の名義のままだと、
分譲した会社が倒産して存在しないとか、元地主の行方がわからないということが起こる可能性があります。

あとはその細い部分を転売しているケースもありました。
このような土地を購入するのは、事件屋と言って争いごとに絡んでくる人の可能性もあります。
過去に、はんこ代を要求されたり、土地の買取を要求されたこともありました。


以上、境界確認の苦戦の予感がする5つのパターンについてお話しました。


このパターンに当てはまると必ず、苦戦するということではありません。
苦戦する可能性があるので注意してかかるということです。

ほとんどの場合は、苦戦しないで案ずるより産むが易しということになります。
とにかく、苦戦する可能性に備えて早めに対応することが大切だと思います。

2020.05.28 Thu l 境界問題 l コメント (0) トラックバック (0) l top
相続などで土地を取得したけど、土地が共有名義になっている。

共有のままで、土地が売却できない。
銀行から土地を担保に融資を受けようとしたけど断られてしまった。


そんなときの解決方法としては、
共有土地の全部を売ってお金で分ける
他の人の持分を買い取る
土地を分筆してそれぞれ単独所有にする
といったことが考えられます。

今回は、土地を分筆してそれぞれ単独所有にする「共有物分割登記」についてお話します。
共有名義の土地がある場合には役にたつ情報ですので最後までご覧ください。



土地300㎡をAさん、Bさん、Cさんでそれぞれ共有持分3分の1づつだとします。
そしてCさんの共有持分について抵当権が設定されているというパターンです。

土地を3筆に、5番1、5番2、5番3に分筆します。
それぞれの土地はABCの共有で、Cの抵当権が設定されている状態になります。

5番1の土地については、BCの持分をAに移転してAの単独所有にして抵当権を抹消する
5番2の土地については、ACの持分をBに移転してBの単独所有にして抵当権を抹消する
5番3の土地については、ABの持分をCに移転してCの単独所有にする

この登記で、それぞれの土地が単独の所有となります。

これが共有物分割の手続きとなります。

ただし、話が単純でない場合もあります。

隣地に嫌悪施設がある場合
分割する土地の一部が角地の場合
路地状敷地ができてしまう場合

そんなときには、誰がどの部分を取得するのか、揉めることも考えられます。

また税制上は、不動産の価格を単純に面積で判断するものではありません。
不動産の価値で判断します。

持分の移転の登録免許税は通常1000分の20ですが共有物分割では、1000分の4に軽減されます。
不動産の価格の割合と持分の割合の相違が大きい場合には、この登録免許税の軽減措置が受けられないことがあります。

また、不動産の価格の割合と持分の割合の相違が大きい場合には、税務上は贈与があったとみなされて贈与税が課税されることも考えらえます。

だれが、どの部分を何㎡を取得するか、判断が難しくなります。



ただし、土地が共有のままだと、
銀行の融資を受ける場合でも、融資を断られることもありますし、
融資を受けられても評価が低く融資額が少なくなります。

また土地を売却する場合にも、共有のままでは売ることは困難です。
共有持分でも買い受ける不動産業者さんもいるようですが、売却価格は低く見積もられます。


また、共有者の中に
認知症の人がいる
金銭的に余裕がなくて登記費用など諸費用が出せない人がいる
海外に移住している人がいる
反社会勢力の人がいるあるいは非常識で話し合いが難しい人がいる
行方不明の人がいる

このような場合に、解決するために裁判を要したりと非常に厄介なことになります。


また、共有者の中で死亡している人がいる場合には、
その相続人と共有物分割の協議をすることになります。

つまり、時間が経てば協議が必要になる相続人が増えます。
もちろん分割するためには、相続登記を経由しなければなります。

時間が経てば経つほど、共有物分割は難しくなるということになります。

土地が共有になっている場合は、売却などの予定がなくても、共有物分割を検討していただければと思います。
このような共有の問題を抱えている場合には、
思い立った今日が最良の日です。

共有物分割は、司法書士、土地家屋調査士、あるいは裁判が必要な場合は弁護士にご相談ください。


2020.05.25 Mon l 境界問題 l コメント (0) トラックバック (0) l top
隣の土地が測量をして、境界線の立ち会いを依頼されるということがあります。

何をするのかわからなくて不安という人もいると思います。

今回は、境界立会ではどのような説明があり、何を確認するのか、
境界確認をしたあとはどうなるのかを話します。



まず、事務所によって多少は違うと思いますが、私の事務所で行っている境界立会の流れから説明します。

境界確認をお願いする隣地の所有者さんには、立会予定日の1週間から2週間くらい前までには、
○月○日○時○分~境界線の確認をお願いする案内文をお渡しします。
もちろん立会日は、こちらの希望の日であり、隣地の所有者さんの都合にあわせて変更します。

立会当日です。
当日は、測量をした土地家屋調査士と隣地の所有者さんと、
道路など公共用地の境界も併せて確認する場合には、公共用地の管理者も一緒に立会することもあります。

そして説明に入ります。
具体的には、
・測量をして境界確認が必要な理由(土地の売却など)
・境界のポイント位置の説明
・境界のポイントの根拠(測量図の数値等)
・確認ができれば境界標識の設置する旨、分筆などの登記申請をする旨、立会証明書に署名捺印をお願いする理由
・立会証明書の署名捺印の依頼

こんな感じで説明しています。


内容がよくわからないので、境界立会に応じたくない。
そういうこともあるかも知れません。
お知り合いで、不動産業者さん、建築士さん、測量士さんなど詳しい方がいれば相談する方法もあります。
知り合いに詳しい人がいなければ、法務局の相談窓口で聞いてみるという方法もあります。

測量を依頼する人は、何らかの目的を持って測量をします。

境界に塀を作りたい。
相続で土地を分けたい。
建物を建築したい。
土地を宅地として分譲したい。
土地を売却したい。

境界の確認ができない場合には、原則は土地の分筆登記ができません。
特に宅地分譲地では、分筆できないとなると商品化ができないということになります。

また、売却する時には、隣の人と境界確認をするということが売却の条件になることが多いです。
立会に応じなかったために、隣の人が土地を売れないということになりかねません。


立会を拒否してしまうと、そうした目的を達成できない可能性もあります。
将来、自分のところで測量が必要になったときに、隣の人の協力が得られないことも考えられます。


ご自身の土地を測量して境界を確定するには、高い測量費を支払わなければなりません。
隣の土地との境界線の確認を頼まれたということは、隣の人の費用で接する部分については測量をすることができます。
境界線について確認ができれば、その位置にコンクリート杭などの境界標識を設置します。
境界の位置が明確になり、後々のトラブルを回避できます。
隣から、境界立会の依頼が来たときには、境界線を確定できる機会ができたと思って境界立会をしていただけると助かります。


また、境界線の確認後には、立会証明書や境界確認書という書面に署名捺印をして書類を残します。

分筆や地積更正の登記を申請すると、立会して作成した地積測量図が法務局に永久に保管されます。
地積測量図には基準点、恒久的地物と立会で確認した境界の座標値といった測量データが記載されます。

境界立会をして、境界を確定させることで、
境界標を設置して、境界を確認した書面を作成する。
そして、登記をした場合には地積測量図は法務局に保管されます。

後々の境界トラブルを回避できますので、
隣から境界立ち会いの依頼があったときには、ご協力をいただけると助かります。

以上、隣の土地が測量して【境界立会】の案内がきたときの話をしました。
参考にしていただければ幸いです。

2020.05.18 Mon l 境界問題 l コメント (0) トラックバック (0) l top
ダブルライセンスということで考えている人。

土地家屋調査士とプラスαで、
行政書士、司法書士、税理士
といった感じのお考えの方も多いと思います。

今回は、そのダブルライセンス必要ないですという話をします。

これは大阪のイケメン司法書士 中川哲男さんがこのテーマで話していました。
おもしろいなと思いまして、
同じテーマで、私なりの意見を言わさせてもらいます。



ダブルライセンスが不要な3つの理由を説明します。

1つ目は、仕事を循環させる
私は、税理士さん、社会保険労務士さん、司法書士さんに事務所の仕事を振っています。

仕事を紹介することで、紹介した司法書士さんが、他の人に仕事を振って、めぐりめぐって戻ってくるということがあると思います。

これが、土地家屋調査士と司法書士のダブルライセンスを持っている人だと、仕事を振りづらいということはあると思います。

複数の資格を取得することで、来た仕事を建物表題登記と保存登記と言ったように、
抱え込むことはできますけど、仕事の紹介が循環しないということが起こります。





2つ目は、時間に対する効果

士業は全般に、オワコンと言われています。
これから先、士業の仕事はどんどんAI化されていきます。
感覚的に言うと士業で稼げるのは、あと10年くらいかなという感じも致します。

そんな中で、資格取得に時間を使うなら、他のことに時間を使ったほうが良くないですか?

副業を始めるというのはどうでしょうか。
特にこれからは、副業の時代です。
自分の収入源を7つくらいは持っていたほうが良いと言われています。
AI化とコロナショックで、これから半分くらいの職業はなくなると言われています。

不動産所得、飲食店経営、インターネットショップを運営する、動画編集サービスを提供する、土地家屋調査士の事務所の運営
と言ったように複数の収入源があればどれかがなくなっても、まだ何とかなります。





3つ目は、ランチェスター戦略
ランチェスター戦略というのは、強者には強者、弱者には弱者の戦い方があるということです。
100人の兵士と10人の兵士で戦うときに、100人の兵士に取り囲まれたら勝ち目はないです。
弱者が強者に勝つためには、1人対1人の戦いに持ち込むしかありません。
1人しか通れない狭い道で、待ち構えて斬りつける。
相手は崖を駆け上がってくる、自分は崖の上で待ち構えて、登ってきた兵士と戦う。
つまり、弱者が強者に勝つためには、戦う場所、ポジションを間違えてはいけないということになります。

自分が強者であれば、資格のデパートみたいなことして、
土地家屋調査士、司法書士、公認会計士で社員50人の事務所でございますと、
ワンストップサービスであなたの問題をすべて解決致します。
これでいいと思います。

ただし自分が弱者であれば、ニッチなポジションで一番になるということが大切です。
例えば、土地家屋調査士の埼玉県川口市の境界測量については一番であるというふうに、狭い分野でも一番をとることが大事なんです。
ちなみに私が今狙ってるのは、土地家屋調査士で埼玉県でインターネットによる仕事の受注を圧倒的に一番にするということを考えています。

飲食店を見るとわかりやすいです。
例えば、ラーメン屋さん。
うまく言ってるところは、特化してポジションをとってます。
つけ麺専門、味噌ラーメン専門、担々麺専門と言った感じです。

私は土地家屋調査士専門で良いじゃないかなと思います。

ゆいいつ、私が今、日本一の分野があるんです。
私は土地家屋調査士Youtuberとして日本一なんです。
チャンネル登録がたかだか500件程度でも日本一です。
そうなんです。
ポジションさえ、選べば誰でも一番になれるということなんです。

ただ土地家屋調査士Youtuber2位の石川さんがトーク力がすごいんで、
いずれ抜かれると思います。
今は1番でいられるかという感じです。

以上、ダブルライセンスは必要ない3つの理由をお話しました。

1つ目は、仕事を循環させる
他の人に仕事を出すことで、めぐりめぐって、自分に帰ってきます

2つ目は、時間に対する効果
資格を取るために使う時間を他のことに使いましょう

3つ目は、ランチェスター戦略
自分が戦うポジションを考える

以上、参考にしていただけると幸いです。
2020.05.13 Wed l 資格試験 l コメント (0) トラックバック (0) l top
建物というのは、すべての建物が登記をできるわけではありません。
登記をするためには、要件があります。

今回は、建物として登記するための要件について話します。



不動産登記規則に、
「建物は、屋根及び周壁又はこれらに類するものを有し、土地に定着した建物であって、その目的とする用途に供し得る状態にあるものでなければならない。」と規定されています。



建物として登記できる認定の基準となる3つの要件があります。


まずは、外気分断性
つぎに、定着性
そして、用途性

それに加えて、近年では取引性も必要と言われています。

それでは一つづつ、解説します。

1つ目は、外気分断性です。
外気分断性は建物の壁が2方向、3方向以上に囲まれている場合で、建物の用途を勘案して判断します。
ガソリンスタンドの給油設備の部分に屋根だけで壁がなく開放されています。
この場合は、外気分断性がなく建物として登記はできません。

ゴルフの打ちっぱなしの練習場は、ゴルフボールを打ち放つために前面は壁がなく開放されていますが、用途を勘案して建物として登記ができるということになります。
また立体駐車場も、排気ガスを排出するために壁が開放されていますが、これもその用途を勘案して、建物として登記できるということになります。
ただし簡易な組立式、装置式な立体駐車場は建物として登記することはできません。

2つ目は、定着性です。
民法86条1項によると、建物は土地の定着物です。
物理的に土地に固着していることが必要であり、かつ、永続的に土地に定着して使用されている必要があります。

組立式の物置は、ブロックなどの上に置いてあるだけのものは建物とは言えません。
ただし、組立式の物置でも基礎工事を施工して土地に定着していれば登記の対象になります。
ただし物置単独での取引性がないので、附属建物としてのみ登記ができるということになります。

居室、店舗、レストランなどで鉄道の車両を利用しているのが見られます。
この場合も、基礎等が施されているかで登記ができるかを判断します。

また船を建物として登記できるかですが、これも定着性で判断します。
もちろん海にプカプカ浮いている船は建物として登記できません。
ただし、土地に定着している船は登記することができます。
東京ディズニーシーのSSコロンビア号も登記できる可能性ありということになります。

また、住宅展示場のモデルハウスであったり、建築現場の作業員の宿泊所、現場事務所などは、
その利用目的がなくなれば取り壊す予定の建物ですから永続性がなく、登記はできません。


3つ目は、用途性です。
建物は、一定の用途のために人工的に造られたものですから、その用途に見合った一定規模の生活空間が確保されている必要があるとされています。
これを難しい言い方になりますが、人貨滞留性といいます。

ちょっと分かりづらいので、具体的な例を挙げて説明します。

屋根周壁のある歩道橋、ビルとビルの間にある連絡通路は、単に人が通行するだけのものなので用途性がなく建物として登記できません。
単なる門であれば登記できませんが、お寺や旧家の門でが、立派な建物の作りになっています。
宝物庫(ほうもつこ)倉庫などとして利用されていて用途性がある場合は、建物として登記することができます。

この用途性で問題になるのは、建築途中の建物が登記できるのかという問題です。
工事が完成状態でなくても登記は可能であるとされています。
基準としては、
建物がその目的とする用途に供し得る状態にまで工事が進んでいる状態であれば登記することができるとされています。

その利用目的が、物置、倉庫、工場であれば床、天井がなくても登記は可能です。
しかし居宅であれば、少なくても人が住んで生活できる状態まで工事が進んでいないと登記できないということになります。


建物登記の3つの要件。

外気分断性、定着性、用途性についてお話しました。

プラスアルファで、建物の要件として取引性も必要になります。
その建物が社会通念上から見て、単独で取引の対象となるかというように考えます。

例えば、150㎡の母屋があって、同じ敷地に2㎡の物置がある場合に、
その物置は、単独では登記できないけど、母屋の附属建物であれば登記ができるということになります。

2㎡の物置は単独では取引の対象にならないが、母屋の構成部分であり、母屋とセットであれば取引の対象になるということになります。

これが30㎡の物置であれば、単独で取引の対象となるので、30㎡の物置単独で登記できます。

取引性があるかどうかというのは、社会通念上から見てということになるので、何㎡から単独で登記できるとは言えません。
その都度、判断するということになります。


以上、建物の要件についてお話しました。

建物として登記が可能な建物については、できるだけ登記をすることをおすすめ致します。

銀行で土地を担保に、融資を受ける場合には、その土地上の登記が可能な建物はすべて登記するということになります。
これは仮に、融資を受けた債務者が返済できなくなったときに、競売をするわけですが、そのときに対象の土地に未登記の建物があると問題があるわけです。

登記をすることで権利が明確になります。

融資を受けるとき、売買をするとき、相続をするときにもスムーズに手続きを進めることができます。

最後に振り返ります。

建物として登記できる要件は3つです。

1つ目は、外気分断性です。
建物の壁が2方向または3方向以上に囲まれている場合で、建物の用途を勘案して判断します。


2つ目は、定着性です。
民法86条1項によると、建物は土地の定着物です。
物理的に土地に固着していることが必要であり、かつ、永続的に土地に定着して使用されている必要があります。


3つ目は、用途性です。
建物は、一定の用途のために人工的に造られたものですから、その用途に見合った一定規模の生活空間が確保されている必要があるとされています。

プラスアルファで、建物の要件として取引性も必要になります。
その建物が社会通念上から見て、単独で取引の対象となるかというように考えます。


以上、建物登記の要件についてお話をしました。

建物登記でお困りのことがありましたら、そうだ土地家屋調査士に相談しようということで終わらせていただきます。


2020.05.06 Wed l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top
境界を隣の人が動かしてしまった。また工事などで動いてしまった。
本当の境界の位置は、もっと相手側に土地で私の土地は狭くなっている。

そのような話を聞くことがあります。

思い込みの場合もあると思います。
しかし実際に、境界標動かしてしまった場合にはどうなるのか?

今回は、境界を動いてしまったという3つのポイントについてお話します。



まずは、実際に境界標を動かすことはできるのか?
つぎに、境界を動かしたことを証明できるのか?
そして、境界を動かしてしまった場合の境界損壊罪についての話です。
良かったら最後までご覧ください。


1つ目は、境界標を動かすことはできるのか?

私の事務所でコンクリート製の杭を設置する場合は、長さが60センチの杭を使用しています。
地中の障害物、排水管、水道管、塀やU字溝の基礎がある場合には、短く切断することもありますが、
杭を設置するときには、杭の周りをモルタルで根固めをします。
簡単には動かすことはできません。

仮に動かしたしても、根本から動かさない限りは、杭が不自然に斜めになります。


2つ目は、境界を動かしたことを証明できるのか?

境界を動かしたことを証明するのは難しいと思います。
測量した図面があれば、その図面と現地の寸法を比較することはできます。
明らかに数値が違うという場合であれば、境界の位置が動いた可能性があると言えると思います。
数値の違いが僅かであれば、測量の誤差もありますので、判断は難しいです。

境界標が動く前の写真があれば参考にすることはできます。
もし工事等で、境界が動くか心配だということであれば、工事の前後に境界の写真を撮っておくことをお勧めします。
撮影する角度によって、他の構造物との距離感が変わってします。
なので撮影する際には、真上からと違う方向から数枚の撮影をしておくと良いです。
コンベックスメジャーとか定規など数値の分かるものと一緒に撮影するとなお良いです。



3つ目は、境界を動かしてしまった場合の境界損壊罪について
境界標を壊したり、移動したり、あるいは抜いてしまった場合は犯罪となります。

刑法262条の2に、こう規定されています。
境界標を損壊し、移動し、若しくは除去し、又はその他の方法により、土地の境界を認識することができないようにした者は、
5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

とされています。

境界損壊罪の適用以外にも、器物損壊罪、不動産侵奪罪でも罰せられる可能性もあります。



境界が動いていしまった、隣の人が動かしてしまった。
という場合には、その証拠という意味では難しいこともあります。

筆界特定制度を利用するということも考えられます。
ただし、いま時点での境界を確認して書面に残しておく、あるいは地積更正登記を申請するとういうのが有効だと思います。

振り返ります。

1つ目は、境界標を動かすことはできるのか?
素人の人が、行為的に境界標を動かすのは難しいと思います。
仮に動かしたしても、根本から動かさない限りは、杭が不自然に斜めになります。


2つ目は、境界を動かしたことを証明できるのか?

境界を動かしたことを証明するのは難しいと思います。
測量した図面があれば、その図面と現地の寸法を比較することはできます。
その数値の違いを持って測量誤差なのか境界を動かしたのかというのは判断の難しいところです。

境界標の写真を撮っておくのも有効だと思います。
コンベックスメジャーとか定規など数値の分かるものと一緒に撮影するとなお良いです。



3つ目は、境界を動かしてしまった場合の境界損壊罪について
境界標を壊したり、移動したり、あるいは抜いてしまった場合は犯罪となります。

刑法262条の2に、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

とされています。



境界線について、疑問なことがありましたら、
そうだ土地家屋調査士に相談してみよう。
2020.05.05 Tue l 境界問題 l コメント (0) トラックバック (0) l top
境界立会ですが、試験的に境界線の説明を撮影して動画を隣地の所有者さんに提供しています。

これは、新型コロナウィルスの影響で、現地での境界線の確認と説明が困難になっていることから、動画による境界線の説明をしております。


今回は、動画を使った境界立会は有効なのかという話をします。




私達の統括団体であります日本土地家屋調査士会連合会からも、4月21日づけで境界立会について指導がありました。

具体的には、境界立会に関係する指導が3つの指導を紹介します。


1 取引先等の関係者に対して、事態の収束を目指すため、出勤者の数を減らすなどの取組を説明し、理解・協力を求める。

2 複数人が集合する境界立会い等は原則として行わず、業務の遅延等については依頼者の理解を求める。

3 やむを得ず、境界立会い等を実施する場合は、関係者の感染防止に最大限の注意を払い、全員の理解を得て行う。


このような状況の中、業務を進めるのが困難な状況です。

日々、コロナウィルスの感染状況が伝えられ、こんな深刻な状況の中、
現地で境界立会を行うのは、もう無理です。


そこで、私の事務所では、動画を使った境界確認を行っております。

方法としては、測量をして現地に仮のポイントとして木杭、ペンキ、土に金属鋲を指して境界の位置を示します。

あとは、動画を撮影して通常の境界立会と同じように説明をするということになります。

具体的には、
・測量をして境界確認が必要な理由(土地の売却など)
・境界のポイント位置の説明
・境界のポイントの根拠(測量図の数値等)
・確認ができれば境界標識の設置する旨、分筆などの登記申請をする旨、立会証明書に署名捺印をお願いする理由
・立会証明書の署名捺印の依頼

という内容を動画でまとめます。

動画の提供の方法です。
動画の提供方法は、SDカード、CD、DVD、USBメモリー、インターネットによる公開が考えられます。
私の事務所では、DVDとYou Tubeの限定公開を併用する方法をとっています。
見られる可能性が高いということでこの2つの方法を使っています。
ただし、まだ動画説明による結果のサンプル数が少ないので、効果がわかりません。
検討して方法を変える可能性はあります。

隣接の皆様にお届けする内容としては、
まず、説明文を付けます。
次に、根拠となる資料
そして、DVDとYou TubeのURL
最後に、立会証明書と返信用の封筒してポストに投函する

ということになります。

この動画による境界確認がどれだけ有効なのかは、正直まだサンプル数が少なすぎてわかりません。
とは言え、今できることを考えたときには、この動画による境界確認ということになると思います。

コロナウィルスは、ここで収束しても、これは第一波であり、第二波、第三波があると言われています。
エイズもSARSもMARSも未だに有効なワクチンは作られていません。

コロナ時代はまだまだ続くと考えたほうが良いと思います。

このコロナ時代の境界立会は、
現場ではありません。
動画を提供して行う!

2020.05.01 Fri l 境界問題 l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、自営業をするときに、自宅と事務所を一緒にするのと別にするの場所どっちがいいの?
という話です。

今は持ち家で、1階が事務所で2階、3階が自宅という環境でやっております。

結論を言うと私の考えでは、自宅兼事務所のメリット・デメリットはありますけど、
トータルでは断然、自宅兼事務所がいいと思っています。


それでは自宅兼事務所のデメリット全部で5つお話します。


1.旅行に行ってるのをSNSにアップできない
出かけてるのをタイムリーにSNSにアップすると自宅と事務所が留守なのがバレてしまう。

2.社員さんにプライベートがバレてしまう
自宅の郵便物が事務所に普通に届いて社員さんも見ますので、銀行さんから満期のお知らせとか、
証券会社の書類とか届いてると、まあ良いんですけど生活が見えちゃうという感じがします。

3.社員さんが休日出勤すると気まずい
社員さんが休日出勤で、自分だけ私服で休日っぽいところを見せるとなんか心苦しいというところはあります。

4.休みの日でも仕事が気になり休んだ気がしない
私の場合は、ほとんど感じたことはありません。
休みの日でも普通に電話をとって、対応します。
むしろすぐに対応できてメリットだと思っています。

5.気持ちの切り替えができない
一般によく聞くのはON、OFFの切り替えが上手くできないというのを聞きます。
私は、ほとんど感じたことはありません。
ただ仕事を終わるときには、終了の儀式というのを行うようにしています。
具体的には、靴磨き、トイレ掃除、次の日の計画を立てるということをしています。
この儀式で、今日の仕事はこれで終わりという切り替えをしています。



自宅兼事務所のメリット9つ紹介します。

1.緊急の仕事にすぐ対応できる
特にクレーム処理の場合は、時間が立つほど相手の感情が増大していきます。
すぐに資料をみて対応することで、問題を大きくしないですみます。

2.来客用、社員さんの通勤用の駐車場は休日にはプライベートで使える
また、通勤であれば自分の車は自宅と事務所で2箇所の駐車場が必要なのが一箇所ですみます。

3.休みの日でも、事務所に来た荷物を受け取れる
事務所に来た荷物を郵便局に取りに行ったり、再配達の手間は省けます。

4.事務所に泥棒が入りにくい
常に誰かしら人がいるというのがあります。
また、自宅で犬を飼ってるんですけど、少し物音がしただけですごい吠えます。
最近は歳をとって大分おとなしくなりましたけど、それでも自宅と事務所の両方の番犬になっています。
開業19年で一度も泥棒に入られたことがないんですけど、番犬の影響は大きいと思います。

5.土日でも来客に対応できる
不動産業者さんって、土日を仕事をして、水曜日休みというのが一般的だと思います。
こちらが土日休むと対応できるのが、月、火、木、金しかないということになります。
土日に対応できるというのは、不動産業者さんからかなりのメリットだと思います。

6.事務所から文房具など借用できる
自宅で、ホチキスとか定規とか、穴あけパンチとか必要になった場合に借用します。
自宅でめったに使わない文房具は買わずに事務所から借用するということができます。

7.食事を自宅でできる
これもうれしい特典です。
通常は、昼食は、お弁当か、コンビニか、外食かという選択になります。
自宅兼事務所の場合は、昼は自宅で手作りの食事をすることができます。
自宅ですから食器、冷蔵庫、電子レンジを普通に使います。

8.支払う金額は安くすみます
現在は持ち家の3階建てで1階事務所、2階3階を自宅にしています。
建築費の1階の部分については経費にして、2階3階について住宅ローン控除を使っています。
これを持ち家の自宅と別の場所に事務所を賃貸または購入にした場合は、確実に支払いが増えると思います。
税制面はどっちが得かは分かりませんが、全体の支払いは安く済むと思います。

9.通勤時間がゼロ
これが一番大きなメリットだと思います。
仮に通勤時間が片道30分の場合に、一日で1時間を使います。
一年で250時間として、30年で7500時間ということになります。
特に朝は、1日で最も集中力の高い時間です。
その時間を通勤に使うわけですから、かなりの損失ということになります。
通勤時間がゼロ、もちろん交通費もゼロ、通勤ストレスもゼロです。


自営業【自宅と事務所】は同じ場所と別の場所どっちがいい?
という話をしてきました。

その人の性格によって違うとは思います。
私の場合は断然、自宅兼事務所が最高に良いです。

2020.04.27 Mon l 土地家屋調査士 l コメント (0) トラックバック (0) l top
公図というのは、登記の地番を配列した図面で、その土地の位置関係や形状を確認することができます。

公図は、土地家屋調査士が不動産の調査をする際には、必ず閲覧するものです。

今回は、公図とは、どのような種類があって、どうすれば調査できるかをお話します。




公図の種類ですが、
市区町村の公図、14条地図、地図に準ずる図面、旧公図があります。
これらの総称として実務上、公図と呼んでいます。

それでは3つに区分して、この公図を説明します。


1つ目は、市区町村の公図です。
市区町村でも、固定資産税の課税の資料として、公図を備え付けています。
請求すれば閲覧が可能です。

法務局の公図と微妙に違うことがあります。
市区町村の公図も境界確認などの資料として確認することもあります。


2つ目は、14条地図と地図に準ずる図面です。
一般的に取得する公図は、この14条地図もしくは、地図に準ずる図面ということになります。
公図を見ると種別の欄に、14条地図または地図に準ずる図面と記載されています。

14条地図は、現地復元能力のある地図です。
高い精度で作成された図面です。
土地改良、土地区画整理、国土調査法による地籍調査をしている地域で備えられていることがあります。

地図に準ずる図面は、14条地図のように精度は高くありません。
明治時代に作成されたものが引き継がれている図面もありますので、
当時の測量精度を考えれば、現地との多少の違いがあると考えて頂いたほうが良いです。

取得の方法は、法務局の窓口で請求する。郵送で法務局に請求する。インターネット登記情報で取得する。
このいずれかの方法になります。
法務局の窓口、郵送で取得した公図には(法務局の印鑑)公印が押されます。
インターネット登記情報で取得した公図には、(法務局の印鑑)公印が押されません。
公図を行政機関などに提出する場合は、提出先によってインターネットで取得した公印がないものは受け付けないということもあります。
公印がなくても大丈夫かは、提出先に確認していただきたいと思います。

インターネット登記情報については、リンクを貼っておきますのでそちらから御覧ください。
https://www1.touki.or.jp/




3つ目は、旧公図です。
14条地図、地図に準ずる図面というのは、現在の公図に至るまでに何度も書き換えがされています。
書き換える前の公図を旧公図といって、法務局で保管されている場合は、閲覧することができます。

公図というのは古くは、明治時代に和紙で作られていました。
和紙で作成された公図は、何度も閲覧されたり、分筆や合筆のたびに修正がされてボロボロになっていきます。
保存に耐えられなくなるとまた和紙で書き換えられるということを繰り返しています。

その後に、公図はより保存に強いポリエステルフィルムに書き換えられました。
そして現在では、公図は電子情報になっています。

このように公図は、何度も書き換えが繰り返されています。

この書き換え前の旧公図は、法務局で閲覧また写しの交付を請求することができます。
また、旧公図の写しの交付は郵送でも請求することができます。

通常は、旧公図まで調査することはしませんが、
公図と現地で土地の形状が違っていたり、境界について疑義がある場合に調査をします。



公図とは違いますが土地の位置関係や形状、境界を確認するために調査する資料があります。


東京23区だと震災復興図を閲覧できることがあります。
大きな災害や戦災があった地域では、震災、戦災復興図が閲覧できることがあります。
東京だと、関東大震災や第二次世界大戦後に復興のために区画整理をしたときの図面です。
境界点間の寸法や面積が記載されていて、境界の判断材料つすることもできます。

そのほか、土地改良の換地図、土地区画整理の換地図、国土調査法による地籍調査の図面が備え付けられていることがあります。

土地の登記記録の表題部の原因日付の欄に、土地改良、土地区画整理、国土調査の記載があるときには、図面が保管されている可能性があります。
市区町村の役所、法務局に図面の保管があるか確認をします。


山林や別荘地の場合に、公図と住宅地図を照らし合わせても、その土地が現地のどこに当たるのか判断できないということがあります。
近隣に建物などの目印になるものがなくて、対象土地がどこだかわからない。
そういう時には、市町村の役場や法務局に縮尺が1/10000のとか縮尺の小さい全体図が設けられていることがあります。

山林地域で、現地の特定が難しいときには、地番の記載した全体図があるか確認する必要があります。

知り合いの同業者から聞いた話ですが、対象の土地を尾根一つ間違えて違う土地を測量していたなんていう嘘のような話も聞いたことがあります。


それでは振り返ります。
公図の種類です。

1つ目は、市区町村の公図です。
市区町村でも、固定資産税の課税の資料として、公図を備え付けています。

2つ目は、14条地図と地図に準ずる図面です。

14条地図は、現地復元能力のある地図です。
高い精度で作成された図面です。

地図に準ずる図面は、14条地図のように精度は高くありません。


3つ目は、旧公図です。
書き換える前の公図を旧公図といって、法務局で保管されている場合は、閲覧することができます。

公図の書き換えの際に、間違えていないか確認するときに調査をします。

今回は、公図について解説しました。
参考にしていただければ、うれしいです。

2020.04.26 Sun l 表示登記の実務(土地) l コメント (0) トラックバック (0) l top
土地の面積の概略を知りたい。
将来の土地の分割の計画を立てたい。
建物を建築するにあたって、測量が必要になった。

そんなときに現況測量をすることで、土地の面積と形状の概略が分かります。

現況測量というのは、ブロック塀、U字溝、既存の境界標など境界と想定できる範囲を測定します。
土地の形状、面積を測量するものです。

今回は、現況測量についての話をします。



【現況測量のデメリット】としては、

境界確定測量と違い、隣地の所有者さんや道路などの公共用地の管理者との境界確認は行いません。

現況測量の測量結果が、後に近隣との境界確認した結果に違いが出る可能性があります。

境界確定測量と違い、現況測量の測量成果をもって、分筆登記、地積更正登記、実測売買とすることはできません。

境界標を新たに設置することもできません。

分筆登記、地積更正登記をするためには、隣地の所有者、道路などの公共用地の管理者と境界の確認をして、
立会証明書や境界確認書、公共用地と境界の確認証明書を法務局に提出する必要があります。

また実測売買では、契約上、買い主に対して立会証明書などを引き渡す必要があります。

【現況測量のメリット】として、

費用的に安く済ませることができます。
境界確定測量に比べて、2分の1程度に費用を抑えることができます。

期間も短くすみます。
境界確定測量が4ヶ月から6ヶ月程度かかるのに対して、現況測量であれば1ヶ月程度で測量図を提出することができます。

後で、境界確定測量を行う場合に、資料と使うことができます。
概略の面積を把握することができます。

測量する立場としては、境界確定測量をお勧めいたしますが、
費用面、期間の面で現況測量のほうが良いということであれば、それでもよろしいかと思います。

以上振り返ります。

現況測量のデメリット
分筆、地積更正の登記、実測の売買では使えません。

現況測量のメリット
確定測量に比べて、費用と安くて、期間も短くてすみます。
概略の面積を把握することができます。


測量が必要になりましたら、土地家屋調査士にご相談ください。
2020.04.22 Wed l 表示登記の実務(土地) l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、土地の地目が変更した場合の地目変更登記についての話です。

今回の動画をご覧いただければ、地目変更登記の内容(申請義務と罰則、申請できる人、地目の種類、添付書面と農地の地目変更、地目の考え方)
がわかりますので、ぜひ最後までお付き合いください。



では、地目変更登記についての5つのポイントです。

1つ目は、申請義務と法的な罰則
地目を変更した場合には、その登記名義人は1ヶ月以内に地目変更登記を申請しなければいけません。
違反した場合は、10万円以下の過料という罰則規定もあります。


2つ目は、地目変更登記を申請ができる人です。
申請できるのは、土地の登記名義人、名義人が死亡している場合は、相続人から申請できます。
共有の場合は共有者の一人から、相続人の場合は相続人の内の一人から申請することが出来ます。

3つ目は、地目の種類
地目は23種類です。
田、畑、宅地、学校用地、鉄道用地、塩田、鉱泉地、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝(せいこう)、保安林、公衆用道路、公園、雑種地です。この23種類以外の地目は登記することができません。

最後の雑種地は、田から公園までの22種類のどれにも属さない、それ以外の土地が雑種地という意味です。

雑種地には、駐車場、資材置場、原料置場などが該当します。


4つ目は、添付書面と農地の地目変更です。
代理人から申請をする場合は、委任状を添付します。
また相続人から申請をする場合は、戸籍などの相続証明書が必要です。
この場合の相続証明書は被相続人が死亡したことと相続人のうちの一人であることが証明できれば足ります。
法定相続人全員の戸籍を用意する必要はありません。
登記記録の住所から変更している場合は、住民票など変更の証明書が必要です。

また、田、畑の農地の場合には、農地法の許可または届出がされていることなどが条件となります。
添付書面として、
農地転用許可証または届出受理通知書
届出受理済証明書
農地転用事実確認証明書
非農地証明書
など農地法関係の書類が必要です。


5つ目は、地目の考え方
1筆の土地には、一つの地目しか登記が出来ません。
「宅地・公衆用道路」と言った登記をすることはできません。
このような場合は分筆の登記をします。宅地と公衆用道路に分ける分筆と地目変更の登記をすることになります。

地目は、現況主義です。
農地法や墓地に関する法令の許可を受けていても、現況が他の利用がされていないと地目変更登記はできません。

また、中間地目も登記が出来ないとされています。
例えば、「宅地」で登記されている土地について、建物を取壊して更地になっていて、雑草が伸び放題になっている。
このような状態で「原野」に地目変更ができるかという問題です。
何らの目的に利用されていない状態を「中間地目」といいます。
中間地目の登記は出来ませんので、「原野」としては登記できないということになります。
駐車場や資材置き場など特定の利用目的とされたときに、地目変更登記をすることになります。

基礎がない簡易な仮説小屋がある場合に、宅地に地目変更ができるかですが、この場合は宅地に地目変更は出来ません。
その建物が登記が出来る建物かが「宅地」にできるかの基準になります。
基礎がない簡易な仮設小屋は、定着性、永続性がなく建物として登記はできません。
なので「宅地」にすることはできません。



1つ目は、申請義務と法的な罰則
申請しないと10万円以下の過料です。

2つ目は、地目変更登記を申請ができる人です。
登記の名義人またはその相続人です。
共有の場合は、共有者の1人、相続の場合は相続人の1人から申請できます。

3つ目は、地目の種類
地目の種類は23種類です。
決められた地目以外は登記ができません。

4つ目、添付書面と農地の地目変更です。
委任状
相続している場合は戸籍謄本など
田、畑の農地の場合は、農地法関係の書類

5つ目、地目についての考え方
1筆について地目は、一つだけ定めます。
2つ以上の地目の場合は、分筆が必要です。
地目変更は現況主義です。
仮説小屋があっても宅地には出来ません。
中間地目は登記ができません。



地目が現状と違う場合は、銀行の融資を受けるときに地目変更が条件になることがあります。
土地を売却するときに地目変更登記が必要になることがあります。
田、畑の地目で登記されている場合は、農地法から切り離すためにも地目変更をお勧めします。



地目が現状と違うのに、そのままになっているという場合は、土地家屋調査士にご相談ください。



2020.04.22 Wed l 表示登記の実務(土地) l コメント (0) トラックバック (0) l top
今までは、境界立会というと役所の職員と土地家屋調査士、隣地の所有者さんに集まって頂いて、境界の確認をしていました。

さすがに、緊急事態宣言が出されている現在では、同じように境界立会をするわけにはいきません。
そんなことしたら、間違いなく怒られます。

では今回は、この緊急事態宣言がされている中で、どのように測量、境界立会を進めるのかという話をします。



【緊急事態宣言前】

まずは、今までの境界測量のススメ方について話します。

測量の依頼を受けたら、測量の挨拶文を作り、近隣の挨拶に回ります。
いらっしゃる家には、粗品のタオルと挨拶文を渡し、測量の説明をします。
このときに、平日に家にいる人か、家族構成、その人の性格(タイプ)などを把握するようにしています。

それから、現地の測量に入ります。

隣地の敷地に入らなければいけないときは、またご挨拶をして入らせていただいます。

測量の計算をして、現地に立会確認をする境界のポイントを明示します。
これは、仮のポイントを木杭や金属鋲、ペンキなどをつけて分かるようにようにします。

そして、隣地の家に訪問して立会の案内文と粗品を持って訪問する。
「○月○日○時に、境界の立会をお願いします。」という感じです。
立会が10件あったら、2件くらいづつ、15分くらい時間をヅラします。
できるだけ、隣地の人の待ち時間が少なくなるようにしています。

これが今までの境界測量の流れになります。

この測量の進め方を今同じ用に「緊急事態宣言」が出されている中でやると、
おそらくうまくいかないと思います。

当然ですが、できるだけ隣地の人との接触をすくなくする必要があります。

【緊急事態宣言後】

それでは、今どのように測量を進めているか話します。

測量の依頼を受けたら、測量の挨拶文を作ります。
挨拶文と粗品のタオルをポストに入れます。
チャイムは鳴らしません。

それから、現地の測量に入ります。

隣地の敷地に入らなければいけないときは、インターフォンごしに敷地に入る許可をもらいます。

測量の計算をして、現地に立会確認をする境界のポイントを明示します。
これは、仮のポイントを木杭や金属鋲、ペンキなどをつけて分かるようにようにします。

仮ポイントの写真撮影と資料作りです。
資料を見れば、境界確認をするポイントとその根拠が分かるように作り込みます。
説明文にも、ライティング能力が必要です。
長文だと読まれない可能性が高いので、できるだけ短い文章でわかりやすく説明をします。

あと有効だと思われるのは、動画です。
隣地の所有者が遠隔地に住んでいる場合に使ったことはあります。
境界線の説明を動画で撮影をして、CDなどの媒体に記録して渡す方法です。

この場合に、記録媒体を何にするかというのも、問題です。
SDカード、USBメモリ、CDだとパソコンを持っているというのが前提になります。

多くの人が見ることが可能というとYou Tubeの限定公開もいいのかと思っています。
URLを入れないと動画を見れません。
URL入力の手間がかかる。
限定公開ですが、勝手にインターネットに載せたとキレられそうな感じもします。
というデメリットもありますが、

当面の間は、CDとYou Tubeの限定公開という動画説明を試験的に行っていきます。

隣地の人に、
書面とポイントの写真、動画をご覧になっていただいた後に、
個別に訪問して説明をさせていただきます。

フェイスシールドというのを今アマゾンで注文しています。
顔に透明のカバーを付けるものなんですけど、これをつけることで相手への安心感を与えられると思います。


訪問させていただいて、再度説明という流れになります。
多くの人は、「資料で分かったからもう説明はいらない」という話になると思われます。

そして署名と捺印をいただくという流れです。


以上が緊急事態宣言後の境界確認の流れとなります。

今の時代を「コロナ時代」という人もいます。
夏に気温が上がって、一旦は終息しても冬にまた感染がやってくる。
そのうちに、ウィルスもどんどん進化していきます。
完全に封じ込めるまでに10年くらいは、かかるという人もいます。

私達は、自分でできることをやっていきましょう。
手洗い、マスク、人との接触を最小限にする。

「コロナ時代」に合わせた仕事の改善をするということだと思います。
2020.04.18 Sat l 境界問題 l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、建物を新築した場合の登記、建物表題登記についての話です。

今回の動画をご覧いただければ、建物表題登記の内容(申請義務と罰則、申請の時期、古い建物でも登記できるのか、申請書に添付する書面、申請できる人)
がわかりますので、ぜひ最後までお付き合いください。



では、建物表題登記についての5つのポイントです。

1つ目は、申請義務と法的な罰則
建物を新築した場合には、その登記名義人は1ヶ月以内に表題登記を申請しなければいけません。
違反した場合は、10万円以下の過料という罰則規定もあります。


2つ目は、申請できる時期
新築工事中の建物の登記の申請ですが、その用途に供しうる状況となっています。
居宅であれば、住める状態です。
クロスなどの内装がほぼ完成状態であり、トイレ、風呂など水回りが完備されている状態です。
※ただし、現在はコロナウィルスの影響で水回り製品の入荷がないので、トイレ等が設置されていなくても登記できるという
期間限定の特例が設けられています。
足場については、足場がついている状況でも表題登記ができるようになっています。


3つ目は、古い建物でも表題登記ができるか
40年前に建てた建物を登記できるのかという話です。
書類で建物の所有権を証明できれば登記できます。
通常は、所有権の証明として、建築確認済証、検査済証、工事した人の証明書、工事の契約書などを添付します。

古い建物の場合は、書類が紛失していてなかったり、工事を誰がしたのかわからない、家を建てた元の所有者が亡くなっている。
このような場合は、他の書類を積み上げて、所有権を証明していくことになります。
電気、ガス、水道などの公共料金の領収書
工事の見積書、請求書、建物の設計図など
固定資産税の書類として、納税通知書、評価証明、公課証明などがあります。

所有権を証明する書類が何もないと登記ができないということになりますが、
所有権を推認できる書類を複数用意することで登記できる可能性があります。



4つ目、添付書類です。
代理人から申請をする場合は、委任状を添付します。
所有者の住民票または印鑑証明書
所有権の証明として、建築確認済証、検査済証、工事した人の証明書(工事人の印鑑証明書付き)、工事の契約書などを添付します。
建売住宅の場合は、売渡証明書(分譲業者の印鑑証明書付き)

また相続人から申請をする場合は、戸籍などの相続証明書が必要です。
この場合の相続証明書は被相続人が死亡したことと法定相続人全員の戸籍が必要です。
分割協議をしていれば遺産分割協議書も必要です。



5つ目、建物表題登記を申請ができる人です。
申請できるのは、建物の所有者から申請できます。

戸建ての場合で、マンションは除きます。
建物の所有が、Aが建築して、Bが買い受けた場合は、直接買い受けたB名義で表題登記ができることになっています。
A名義で表題登記をすると、A→Bに所有権移転登記をすることになるので、経費の面を考えると買い受けたB名義で登記をすることをおすすめします。

相続の場合も同様で、相続人名義で直接、表題登記を申請をします。
ちなみに死亡した被相続人の名義で表題登記をすることも可能です。




1つ目は、申請義務と法的な罰則
申請しないと10万円以下の過料です。

2つ目は、申請できる時期です。
その用地に供し得る状態にまで工事が進んでいれば登記ができます。
居宅であれば住める状態ということになります。

3つ目は、古い建物でも表題登記ができます
ただし、所有権を証明する書類が必要です。

4つ目、添付書類
委任状
住所が変更している場合は住民票など
所有権を証明する書類が必要です。
建築確認済証、検査済証、工事した人の証明書(工事人の印鑑証明書付き)、工事の契約書などを添付します。

相続している場合は戸籍謄本など


5つ目、表題登記を申請できる人です。
所有者が申請することができます。
買受人、相続人から直接申請ができます。


多くの場合は、未登記の状態でも固定資産税は課税されています。
ただし、固定資産税の課税が漏れている建物を表題登記すると課税がされるようになります。

銀行に不動産を担保に借り入れをする場合は、未登記の建物を表題登記する必要があります。

借地上にある建物は、登記をすることで、仮に土地の所有権を第三者に移転をした場合でも、対抗できることになります。
借地の権利を保全するためにも登記をしておく必要があります。




建物を新築した場合や古い建物が未登記になっているときは、土地家屋調査士にご相談ください。



2020.04.16 Thu l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top
よく聞かれる質問として、ブロック塀の上に境界プレートが貼ってあるけど、大丈夫という質問があります。
確かに地面に埋めてある境界標に比べるとなんか頼りないなという印象になると思います。

大丈夫?と不安になる理由は、おおよそこんな感じだと思います。

塀が傾いたら、動いちゃうの?
塀を壊したらなくなっちゃいますよね?
プレートって、剥がれないの?

今回は、塀の上に境界プレートってどうなの?って話をします。



通常は、地面に穴を掘って境界杭をモルタルで根固めして設置します。

ただし、境界のポイントにブロック塀など障害物がある場合には、
物理的に地面を掘って境界標が設置できないということになります。

その場合には、金属プレートの境界標を設置することになります。

それでは、塀の上に金属プレートを貼り付けた場合の3つのポイントをお話します。

1つ目は、塀が傾いたら、動いちゃうの?
塀を建ててから、10年、20年、30年と経過すれば、当初は垂直に建てられていた塀が傾くということがあります。
ましてや、地盤のゆるい地域では、塀が傾斜する可能性が高くなります。

塀の傾き、下げ振りを使えば傾きの程度は確認することはできます。
座標値などの測量データがあれば、元の位置を復元できます。

測量をしていない場合には、測量をしておくと安心です。


2つ目は、塀を壊したらなくなっちゃいますよね?
確かに、塀を壊した場合には境界がなくなるということになります。
また塀を壊さなくても、ブロックの傘に貼ってある場合は、傘自体がとれてしまうことがある。

事前に測量をして元の位置に復元できるようにしておくと安心だと思います。


3つ目は、プレートって、剥がれないの?
実際に剥がれているプレートをよく見かけます。

車が踏むような位置ですと貼り付けプレートは向きません。
貼り付けでも、ドリルで穴を開けてアンカー付きのものを使用する方法もあります。
また、アンカー付きの金属プレートを周りをコンクリートで固めて設置する方法もあります。

金属プレートと接着面の相性が悪いときも剥がれやすくなります。
接着する面が凸凹している場合
ブロックが老朽化していて表面がボロボロしている。
そのような場合も剥がれやすくなります。


ただし、特殊で強力なボンドを使用します。
正しく、設置をすれば簡単には剥がれません。

それでは実際にやってみます。
接着する塀などは、ブラシできれいにして貼り付ける準備をします。
黒いボンドと白いボンドの2種類があって、これを混ぜ合わせることで強い接着力になります。
私は、牛乳パックを利用して混ぜ合わせます。

ゼブラ状ですと強い接着にはなりません。
ボンドは完全なグレー色になるまでよく混ぜ合わせます。

たまに大着をしてプレートの上にボンドを付けて混ぜる人がいます。
これでは、肝心なプレートの接着面では混ざっていないので、強い接着力にはなりません。
必ず、別の牛乳パックやトレーを用意して混ぜ合わせます。

こんな感じで取り付けます。


それではプレートの種類を紹介します。
貼り付けタイプのも
十字、角が矢印、垂直面が矢印のものがあります。
直線上を示すマイナスのもの

形状は、三角形、長方形、正方形のもの

アンカー付きのもの
周りをコンクリートで固めるタイプのもの

などがあります。

これを機会に、ご自身の土地の境界を見て、
塀が傾斜していないか、
プレートが剥がれていないか、
確認してみてはいかがでしょうか?
2020.04.12 Sun l 表示登記の実務(土地) l コメント (0) トラックバック (0) l top
隣の土地から、屋根、ブロック塀、エアコンの室外機がはみ出ているということはないでしょうか?

この隣地からの越境物がある。
これが土地を売却するときに、問題になることがあります。

今回は、どのやようなものが越境するのか、越境物の注意事項、対処法について話します
ぜひ最後までご覧ください。



1つ目は、どのようなものが、越境するか

ブロック塀、ネットフェンス、生け垣
建物の雨どい、屋根、建物本体
電線、パラボラアンテナ、エアコンの室外機
水道の給水管、排水管、集水桝
樹木の根、枝、葉などがあります。


2つ目は、越境物の注意点
パット見て解る越境物と測量をしてみないと分からないものがあります。
屋根や雨どい、パラボラアンテナなど空中にあるものは、測量をしてみないと越境しているか判断ができません。
パラボラアンテナなどは、取り付ける工事業者さんは、境界を気にして取り付けるなんてことは、まずないので敷地の狭い区域では、アンテナが越境している可能性がたかいです。

ブロック塀は、下では越境していなくても、ブロック塀が傾斜していて上の方では、越境していることがあります。
また隣地との高低差がある場合は、土の圧力で押されて、塀が歪曲していることもあります。
きちんと構造計算をしている擁壁ですとこのようなことはないと思いますが、
簡易なブロック塀で長年経過するとこのようなことが起こります。

私達は、このような下げふりを使います。
こういったもので傾斜は一目瞭然で分かります。


3つ目は、越境物の対処法
隣地からの越境物があった場合には、越境を解消するか、もしくは「越境に関する覚書」を取り交わすことになります。
「越境に関する覚書」については、ブログのほうに貼り付けておきます。
良かったらご覧ください。

樹木の枝葉が越境している場合には、隣地の人に剪定していただくのが基本となります。
枝葉の剪定ができない場合には、測量している土地側のほうで許可をもらって剪定をするか、「越境に関する覚書」で対応することになります。

隣からの越境物がある場合に気になって仕方がないということがあると思います。
最近では、土地を売却するときには、越境物が問題になることが多くあります。
買主さんが不動産業者の場合は、越境物を細かくチェックする傾向があります。

以上、越境物についてお話をしてきました。

1つ目は、どのようなものが、越境するか
給排水管、塀、建物などがあります。

2つ目は、越境物の注意点
塀は傾斜することで越境している可能性がありす。

3つ目は、越境物の対処法
越境を解消するか、越境物に関する覚書を取り交わす。


越境物があって気になるという方は、土地家屋調査士にご相談ください。

越境に関する覚書
2020.04.11 Sat l 表示登記の実務(土地) l コメント (0) トラックバック (0) l top
個人が住む住宅用の家屋で、一定の要件を満たした住宅については、
市区町村の住宅用家屋証明を受けることで所有権保存登記、移転登記、抵当権設定の登録免許税が軽減できます。

今回はこの住宅用家屋証明についてお話します。



この動画を見ていただければ、
住宅用家屋証明の3つのポイント

1つ目は、住宅用家屋証明の要件
2つ目は、登録免許税はどのくらい軽減されるのか
3つ目は、住宅用家屋証明書の交付申請の必要書面

が分かりますので、最後までご覧ください。

それでは3つのポイントをお話します。


1つ目は、住宅用家屋証明の要件
個人が要件を満たした自分で住む住宅用の家屋を新築又は取得した場合に適用されます。
所有権の保存登記、移転登記、抵当権設定登記の登録免許税の税率の軽減措置が受けられます。
この軽減措置を受けるために住宅用家屋証明が必要です。
個人が、新築した家屋の場合は新築後1年以内、
建売住宅・分譲マンション又は中古住宅の場合は取得後1年以内に登記を受けるものであること。

新築又は取得した者が自己の居住の用に供する家屋であること。
住民票の住所を移すことが原則です。
住所を移すのが後になる場合は申立書やアパートの賃貸借契約書などの書類の提出も必要です。
住所を移す前でも、住宅用家屋証明を受けることはできますが、審査が厳しいのであまりお勧めはしません。

家屋の床面積が50平方メートル以上であること。
事務所、店舗等の併用住宅の場合は、床面積の90パーセントを超える部分が居宅であること。
居宅以外(物置など)の付属建物がある場合は、附属建物が10%未満でなければダメです。

家屋の建築後の年数が、木造及び軽量鉄骨造では建築後20年以内、
鉄筋コンクリート、鉄骨、鉄骨鉄筋コンクリート造等では建築後25年以内であること。
又、中古住宅の取得原因が売買又は競落であること。相続、贈与は対象外です。



2つ目は、登録免許税はどのくらい軽減されるのか

まず、軽減の前に認定住宅の説明をしておきます。

認定長期優勝住宅または認定低炭素住宅の場合は、通常よりもさらに登録免許税の軽減を受けることができます。
認定長期優良住宅は、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅で
「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づいて 認定されたものです。

認定低炭素建築物とは、二酸化炭素の排出の抑制に資する建築物で、都道府県、市又は区から認定をされた建物です。

多くの建物は、長期優勝住宅また低炭素住宅の認定は受けていません。
一部の高級住宅がこのような認定を受けていると思っていただいていいです。

それでは、具体的にどの程度登録免許税が軽減されるのか説明をします。
仮に建物の評価価格が1000万円とした場合にどうなるかです。

所有権保存登記の登録免許税は建物評価額の4/1000です。
建物価格が、1000万円とすると40,000円です。
住宅用家屋証明を受けると1.5/1000となりますので15000円となります。
認定住宅の場合は、1/1000ですので、1000円となります。

売買、競売落札の所有権移転登記の場合は、20/1000となります。
相続、贈与などの所有権移転登記については軽減はありません。
不動産価格が1000万円の場合は200,000円が登録免許税です。
住宅用家屋証明を受けた場合は、3/1000となりますので、30,000円となります。
区分建物と低炭素住宅の戸建1/1000
長期優良住宅の戸建は2/1000です。

抵当権の設定登記については、債権額の4/1000となります。
債権額(借り入れ額)が1000万円の場合は40,000円です。
住宅用家屋証明を受けると1/1000となりますので10,000円となります。



3つ目は、住宅用家屋証明書の交付申請の必要書面

必要書類ですが、管轄する市区町村によって微妙な違いがあります。
必要書類については、市区町村のインターネットで確認できる場合もあります。
動画を参考にしつつ、電話かネットで確認していただければと思います。
また原本の提示が求められる場合とコピーの提出で足りる場合があります。
そちらもご確認ください。


1.住宅用家屋証明申請書
管轄する市区町村のホームページで申請書をダウンロードするか、
役所の担当の窓口で用紙をもらうということになります。

2.次のうちのいずれか
家屋の登記事項証明書またはインターネット登記情報提供サービスにより取得した全部事項の登記情報
家屋の登記完了証
家屋の確認済証及び検査済証


3.家屋の売買契約書、売渡証書(競売による落札の場合は、代金納付期限通知書)
建売住宅や中古住宅、競売による落札の場合に必要になります。


4.家屋未使用証明書
建売住宅の場合は、その家屋が使用されていないことを証明する書類が必要にあります。
建物を売り渡した建売分譲業者さんの印鑑が必要です。
書面は、インターネットで検索すればダウンロードできます。


5.住民票
住宅用家屋証明を受ける建物の住所になっている住民票が必要です。

住所の移転が住宅用家屋証明を受ける後になってしまう場合は、次の書類が必要です。
・現住所の住民票

・申立書(入居予定年月日を記載、近日中に入居予定でないとダメです)

住所の移転が後になる場合は、その裏付け資料が必要になります。
移転前の建物の売買契約書
(借家等の場合)
賃貸借契約書、社宅証明書、現住家屋の登記事項証明書、申請者の所有する家屋でないことを証する書類などです。

他にも、必ず住所を移転することの裏付け資料はたくさんあります。

役所の人も住所移転の前に、住宅用家屋証明をすることに慎重になります。
証明を受けるのが結構大変なので、できるだけ証明を受ける前に住所を移すことをおすすめしています。

6.認定長期優良住宅の場合
認定申請書及び認定通知書

7.認定低炭素住宅の場合
認定申請書及び認定通知書

8.抵当権の設定登記に係る登録免許税の税率の軽減を受ける場合
金銭消費貸借契約書、司法書士が作成する登記原因証明情報

そのほか市区町村長が必要と認める書類


通常は、土地家屋調査士または司法書士が取得することになります。
ご自身の申請で、所有権保存登記などをされるということであれば、
市区町村の役所に問い合わせをしながら進めてもらえればと思います。



2020.04.09 Thu l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は境界測量がどんなときに必要なのかという話をします。

実際に測量が必要になる場面というのは、
分筆登記が必要な場合、
土地を売却する場合、
土地の管理上測量が必要な場合が考えられます。

こんなときは、測量をお考えいただければと思います。


それでは3つのパターンを説明します。

1つ目は、分筆登記が必要な場合です。
分筆が必要になるのは、
相続で土地を分ける。
建築などで、土地の一部分にのみ抵当権を設定して借り入れをする場合です。
土地の一部分だけを売却したい。
などが考えられます。
分筆の登記をすると法務局に地積測量図が備え付けられます。
測量をした図面に記載された境界、測量基準点、恒久的地物などの座標値の測量成果は、法務局に保管されて公的な資料となり永久に保存されます。
法務局やインターネットで、手数料を支払えば誰でも閲覧できるようになります。



2つ目は、土地を売却する場合です。
土地を売却する場合は、売買の条件として契約書に代金決済までに、
確定測量図、
道路など公共用地の境界を確認した証明書、
隣の民有地との境界を確認した書面の提出が必要になることがあります。

公簿売買といって、測量をしないで売買することもありますが、
買主さんが、不動産業者さんの場合は、まず確定測量の売買条件があると思っていただいたほうが良いです。

その他、隣地からの越境物がある場合は、越境を解消するかもしくは、越境物に関する覚書の提出。
前面道路が私道の場合は、上下水道など掘削の承諾書が必要なことがあります。



3つ目は、土地の管理上、必要な場合です。
将来の相続や売却の準備をしておきたい。
境界線が一部あいまいなところがあって、ハッキリさせておきたい。
境界線にブロック塀をつくりたい。
実際の土地の面積を把握しておきたい。
隣の人と境界線の確認をして、書面を残しておきたい。

また、建築をする場合にも、建ぺい率、容積率、斜線制限を計算するのに測量をします。



現在では、測量するときには、世界測地系の座標値で測量するのが原則です。
世界統一の座標系です。
多くの測量成果がこの座標系で測量を行っていますので、境界がなくなっても復元性が高くて管理しやすくなっております。
ただし、測量する土地の近傍に測量の基準点がなかったり、基準点はあるけど基準点同士の測量誤差が大きい場合には、
世界測地系の座標値ではなく、任意の座標で測量をすることもあります。

また、測量をした後は地積更正の登記を申請することをおすすめします。
地積更正登記をすると分筆の登記と同じ様に、地積測量図が法務局に備えられて公的な資料となります。
登記申請書の添付した書類(境界に関する書類など)は、30年間保存されて利害関係人はその書類を閲覧することもできます。


境界を確認した書面を残しておけば、分筆や地積更正の登記、土地を売却する場合に使えます。
隣地の所有者さんが変更したり、確認してからの年数が相当経過した場合には、再度境界確認が必要なこともあります。
しかし、再度境界の確認をする場合に、前に確認した境界と同じ位置であることを説明すれば、確認はしやすいと思います。

ここで振り返ります。

測量が必要になる場合3パターン

1つ目は、分筆登記が必要な場合です。
相続で土地を分ける。
土地の一部分にのみ抵当権を設定して借り入れをする場合です。
土地の一部分だけを売却したい。

2つ目は、土地を売却する場合です。
土地を売却する場合は、売買の条件として測量が必要になることがあります。


3つ目は、土地の管理上、必要な場合です。
境界線が一部あいまいなところがあって、ハッキリさせておきたい。
境界線の確認をして、書面を残しておきたい。


現在では、測量するときには、世界測地系の座標値で測量するのが原則です。

地積更正の登記を申請することをおすすめします。
地積測量図が法務局に備えられて公的な資料となります。


以上、境界測量が必要な場合を説明をしました。
境界測量が必要になりましたら、土地家屋調査士にご相談ください。

2020.04.04 Sat l 表示登記の実務(土地) l コメント (0) トラックバック (0) l top
建物の登記される事項で「種類」があるんですけど、
建物の種類で相談を受けるそのほとんどが、
中古で建物を売買をするのに、購入者が住宅ローンを使う。

そのために建物の種類を「居宅」に変更したいというものです。

今回は、建物の種類のうち「居宅」についてお話をします。



まず、住宅ローンについてです。
例えば、店舗併用住宅の場合は、住宅部分の面積の割合が半分以上であれば、住宅部分については住宅ローンを使えます。
店舗部分については、事業用ローンであったり、住宅ローンに組み込んだりと、対応は金融機関によって違うようです。

お金を融資する側からすると、建物全部を住宅として利用するのであれば建物の種類を「居宅」として登記をしてください。
店舗併用住宅であれば、利用する状況にあわせて、「店舗・居宅」と登記してくださいという話になります。

それでは「居宅」の登記のお話をします。

3世帯が住む住宅の場合です。
親、子、孫がそれぞれ1階、2階、3階に住む場合で、玄関、廊下などはそれぞれ独立している場合です。
「共同住宅」で登記することもできるし、「居宅」で登記することもできるということになります。
親、子、孫がそれぞれが同一生計とみなすこともできるからです。
親、子の2世帯の場合も同じです。
仮に一部を他人に貸した場合には、同一生計とは言えないので、「共同住宅」となります。


「居宅・共同住宅」という種類は可能か?
賃貸住宅の一部に所有者の住居にして、その他の部分を賃貸住宅として運用する場合には「居宅・共同住宅」という種類で登記します。
これについては、根拠の文献は見つけられませんでしたが、実務経験上は「居宅・共同住宅」は可能であるということになります。
共同住宅は居宅の集合したものと考えればおかしな感じはしますけど、「居宅・共同住宅」として登記できるということです。


ビルトインガレージがある場合の種類は?
「居宅・車庫」にしなければ行けないかということです。
車庫部分が建物全体の床面積と比較して少ない。
また車庫部分は、居住の用で使っている場合は、全体を「居宅」とするということになります。
駐車場を貸していたり、タクシーなどの事業に使用ていると「居宅・車庫」の扱いになります。

別荘の種類です。
別荘は、居住に使うものは「居宅」として登記をします。
会社などの厚生施設は「保養所」として登記します。


住宅用家屋証明についても解説をしておきます。
個人が要件を満たした自分で住む住宅用の家屋を新築又は取得した場合に適用されます。
所有権の保存登記や抵当権設定登記などの登録免許税の税率の軽減措置が受けられます。
この軽減措置を受けるために住宅用家屋証明が必要になります。
個人が、新築した家屋の場合は新築後1年以内、
建築後使用されたことのない家屋(建売住宅・分譲マンション)又は建築後使用されたことのある家屋(中古住宅)の場合は取得後1年以内に登記を受けるものであること。

要件は次のとおりです。
新築又は取得した者が自己の居住の用に供する家屋であること。
住民票の住所を移すことが必要です。
家屋の床面積が50平方メートル以上であること。
事務所、店舗等の併用住宅の場合は、床面積の90パーセントを超える部分が居宅であること。
家屋の建築後の年数が、木造及び軽量鉄骨造では建築後20年以内、
鉄筋コンクリート、鉄骨、鉄骨鉄筋コンクリート造等では建築後25年以内であること。
又、中古住宅の取得原因が売買又は競落であること。



私が行った建物の種類変更の事例を紹介します。
土地と中古建物の売買です。
建物は「診療所・居宅」として登記をされていて、
1階が歯科医院で、すでに廃業しているが、治療用の椅子、機材が残っている状況でした。
2階、3階は歯科医院のオーナーが居宅として利用していた状況でした。

このような場合は、売買代金の決済後に買主さんがリフォームをして実際に1階、2階、3階を居宅として利用してから、
「診療所・居宅」→「居宅」に変更するのが望ましいと思います。
実際にその流れで種類変更の登記をすることもあります。

このときは、売買代金の決済前に売り主の申請で、「診療所・居宅」→「居宅」に変更するという依頼でした。
現地の状況を見れば、歯科医院は廃業していることは分かるのですが、
ただ、歯科医院の看板はそのまま設置されいる状態で、治療機材なども、そのまま残っている状態でした。
売り主である依頼者に対しては、
「客観的に見て、住居として使用できる状態でないと居宅への種類変更はできません。」
「歯科医院の看板を外して、歯科医院の機材などはすべて撤去してください。それを確認してから申請します。」
ということで、状況を確認して、
上申書(歯科医院は廃業して、居宅として使用する旨の書面)を提出して種類変更の申請をしました。


以上、建物の種類「居宅」について説明をしました。

建物の種類の変更登記などが必要でしたら、土地家屋調査士にご相談ください。
2020.04.02 Thu l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、土地合筆登記についてお話します。
土地の登記の単位を筆といいます。
1筆、2筆、3筆と数えます。
合筆の登記は、数筆の土地を1筆に、合わせることを言います。



今回の動画を見ていただければ、合筆の登記の内容(合筆後の面積、合筆後の地番、申請できる人、添付書面、合筆できない土地)が分かりますので、最後までお付き合いください。


それでは合筆登記の5つのポイントをお話します

1つ目は、合筆後の面積

合筆の登記については測量は不要です。
合筆の登記については、地積測量図を提出するわけではないので、測量は必要はありません。

合筆後の地籍の計算は、地積測量図などの数値を使って、少数切り捨て前の数値を合算します。
なので単純に登記の面積を足し算すると計算が合わないということになります。


2つ目は、合筆後の地番
合筆後の地番は、一番若い地番になります。
例えば、「5番2」「6番」「7番」の地番を合筆した場合は、合筆後の地番は一番若い「5番2」となります。
しかし、特別な事情がある場合は、他の地番にすることも出来ます、
例えば、所有者の住所地や本籍地が「6番地」だと言うような場合は特別な事情と言えますので合筆後の地番を「6番」にすることも出来ます。



3つ目は、申請できる人
登記の名義人です。
共有の場合は共有者全員からの申請となります。
名義人が死亡している場合はその相続人全員から申請する必要があります。

申請人の住所がと登記と違う場合は、合筆の前提として、名義人の住所の変更の登記をする必要があります。




4つ目添付書面
委任状、実印の押印が必要です。
相続人から申請する場合は相続証明書
(相続人が死亡したことと申請人以外に相続人がいないことを証明する)
印鑑証明書の添付が必要です。
印鑑証明書は作成後3カ月以内で、登記の完了後に還付を受けることはできません。
登記済権利証または登記識別情報が必要です。



5つ目は、合筆できない土地

合筆できない土地についてです。
接続しない土地は、合筆出来ません。
1点のみで接している土地も合筆は出来ません。

地目が違う土地
地目が違う場合は、合筆は出来ません。
これは一筆の土地について2つ以上の地目を定めることが出来ないからです。
登記の地目が違う場合は、合筆をする前に、あらかじめ地目変更をしておく必要があります。
また、登記の地目が同じでも現況の地目が違う場合も合筆をすることは出来ません。

所有者の違う土地
(持分が違う場合も合筆できない)

所有権以外の権利の登記がある場合も合筆できません。
ただし抵当権、質権、先取特権で、登記原因、日付、登記の目的、受付番号すべてが同じ場合は合筆登記ができます。

所在が違う土地は合筆は出来ません。
3丁目と4丁目の土地は隣接していても合筆は出来ません。
大字とか字が違う土地も合筆出来ません。

東京にずっといる人に大字とか字とか言ってもわからない。
東京の住所は○丁目○番○号とういう住所なんです。
東京23区には大字とか字という所在はないんですよね。

私の事務所は、埼玉県川口市大字里字屋敷添という所在なんですけど、
東京の人に、埼玉県川口市だいじさとと言われたことがありました。


ここで振り返ります。

1つ目は、合筆後の面積
合筆の登記については測量は不要です。
合筆後の地籍の計算は、地積測量図などの数値を合算します。

2つ目は、合筆後の地番
合筆後の地番は、一番若い地番になります。
ただし、所有者の住所地や本籍地を考慮して違う地番にできることもあります。


3つ目は、申請できる人
登記の名義人また相続人です。
共有者また相続人全員からの申請となります。
申請人の住所がと登記と違う場合は、合筆の前提として、名義人の住所の変更の登記をする必要があります。

4つ目添付書面
委任状、実印の押印が必要です。
印鑑証明書は作成後3カ月以内で、登記の完了後に還付を受けることはできません。
登記済権利証または登記識別情報が必要です。



5つ目は、合筆できない土地

接続しない土地は、合筆出来ません。

地目が違う土地

所有者の違う土地
(持分が違う場合も合筆できない)

所有権以外の権利の登記がある場合も合筆できません。
ただし抵当権、質権、先取特権で、登記原因、日付、登記の目的、受付番号すべてが同じ場合は合筆登記ができます。

所在が違う土地は合筆は出来ません。
字が違う土地も合筆出来ません。



合筆の登記をすることで、スッキリとして、管理がしやすくなります。
申告等で登記事項証明書が必要なときも、たくさん取らなくて良いということになります。


合筆の登記をお考えであれば、土地家屋調査士までご連絡ください。


2020.03.31 Tue l 表示登記の実務(土地) l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、一筆の土地をいくつかの筆に分ける土地分筆登記についてお話します。

今回の動画を見ていただければ、分筆登記の
内容(登録免許税、添付書面、地番について、申請人、一部地目変更分筆、確定測量、全筆求積)について解説します。
最後までご覧ください。



まずは土地分筆登記についてです。
不動産登記上の土地の単位を筆といいます。
1筆、2筆、3筆というように数えます。
この1筆の土地を数筆に分ける登記を土地分筆登記といいます。

道路になっている部分を宅地と分けたい。
例えば土地を相続して3人で分けることになった。
土地の一部分だけを売却したい。
このような場合に土地分筆登記が必要になります。


それでは土地分筆登記の7つのポイントを説明します。

1つ目は、登録免許税
分筆登記の申請には登録免許税が必要です。
分筆後の土地1筆について1000円です。
1筆→5筆に分筆する場合は5000円となります。


2つ目は、添付書類
委任状
申請人の住所が変更している場合は、住民票などの住所の変更を証明する書面
境界確認に関する書類
立会証明書、境界確認書、道路境界確認証明書などです。
相続人から申請する場合は相続証明書
(被相続人が死亡したことと申請人の他に相続人がいないことを証明する書類)
被相続人の12歳くらいまでさかのぼって戸籍を揃える必要があります。


3つ目は、地番の定め方
分筆をしたときに地番はどうなるのか?
「5番3」という地番のを3筆に分筆した場合は、
一筆は分筆元番で「5番3」になって、他は分割地と言って最終地番を追って地番を付けます。
5番の土地が5番8まで使われていれば、分割地は「5番9」「5番10」となります。
分筆元番「5番3」には、分筆以前の所有権や抵当権などの経緯も記載されます。
その土地の地歴がある程度わかるということもありますが、
差押、競売開始など負の要素も記載されるということになります。
私どもが地番をつけるときには、宅地になる部分には、なるべく負の要素が入らないように考えています。
差押など負の要素がある元番は、宅地にならないようにしたり、
4は(し)、9は(くるしみ)と言ったように、4とか9は一般に嫌われる数字なので、宅地部分にならないようにします。



4つ目は、申請できる人
分筆登記を申請できるのは、登記の名義人です。
共有名義の場合は共有者全員からの申請が必要です。
名義人が死亡している場合は、相続人全員から申請することになります。
共有者または相続人の一人でも、
連絡が取れない、行方不明、協力が得られない人がいると分筆登記ができないので注意が必要です。


5つ目は、一部地目変更、分筆
1筆のうちの一部が別の地目になったためにする登記です。
地目は1筆について一つの地目しか認められないため1筆のうちで別の地目になった場合は分筆が必要になります。
宅地の一部分が道路になったために、一部地目変更分筆をして道路部分と宅地部分に分ける登記が考えられます。
この場合には、法務局に報告する意味合いが強いので、
共有の場合は共有者の一人からでも申請できます。
また相続人の場合も相続人の1人から申請できます。



6つ目は、分筆の前提として確定測量が必要です。
土地分筆登記をするには、その筆のすべての境界が確認できている必要があります。
道路などの公共用地に接していれば、公共用地の管理者との境界立会をして、境界確認した証明も必要になります。
もし、隣の人と境界線の確認ができない場合は、原則分筆登記はできません。
境界を確定するまでの期間は、おおよそ4ヶ月程度はかかります。



7つ目は、分筆する全筆を求積、測量する必要があります。
分筆する場合は、分割する部分が1㎡でわずかな部分であったとしても、
その土地全部を測量して面積計算をする必要があります。
そのために、実際の面積と登記されている面積に違いがある場合は、
分筆をすると自動的に登記の面積は実測の面積に変更されます。
登記されている面積が300㎡で実測が400㎡の場合は、登記面積は分筆後の合計が400㎡になります。
そのため固定資産税は分筆後の面積で課税をされるようになりますので、この例で言うと+100㎡分固定資産税が多くなります。
分筆することで、固定資産税は実測値となりますので、ご承知ください。


それではポイントを整理します。

1つ目は、登録免許税
分筆後の土地1筆について1000円です。
5筆に分筆する場合は5000円となります。


2つ目は、添付書類
委任状
境界確認に関する書類
相続人から申請する場合は相続証明書


3つ目は、地番の定め方
一筆は分筆元番で「5番3」になって、他は分割地と言って最終地番を追って地番を付けます。
5番の土地が5番8まで使われていれば、分割地は「5番9」「5番10」となります。

4つ目は、申請できる人
分筆登記を申請できるのは、登記の名義人です。
共有名義の場合は共有者全員からの申請が必要です。
相続人全員から申請することになります。


5つ目は、一部地目変更、分筆
1筆のうちの一部が別の地目になったためにする登記です。
この場合には、法務局に報告する意味合いが強いので、
共有者、相続人の一人からでも申請できます。


6つ目は、分筆の前提として確定測量が必要です。
境界を確定するまでの期間は、おおよそ4ヶ月程度はかかります。


7つ目は、分筆する全筆を求積、測量する必要があります。
分筆をすると自動的に登記の面積は実測の面積に変更されます。
分筆することで、固定資産税は実測値となりますので、ご承知ください。


以上、土地の分筆の登記について説明をしました。

道路になっている部分を宅地と分けたい。
土地を相続して3人で分けることになった。
土地の一部分だけを売却したい。
このような場合に土地分筆登記が必要になります。


土地分筆登記が必要なときは、土地家屋調査士にご相談ください。
2020.03.30 Mon l 表示登記の実務(土地) l コメント (0) トラックバック (0) l top
今回は、建物を取壊した場合の登記、建物滅失登記についての話です。

今回の動画をご覧いただければ、建物滅失登記の内容(申請義務と罰則、申請の時期、抵当権があっても滅失登記できるのか、申請書に添付する書面、申請できる人)
がわかりますので、ぜひ最後までお付き合いください。


では、建物滅失登記についての5つのポイントです。

1つ目は、申請義務と法的な罰則
建物を取り壊した場合には、その登記名義人は1ヶ月以内に滅失登記を申請しなければいけません。
違反した場合は、10万円以下の過料という罰則規定もあります。


2つ目は、申請できる時期
解体の工事が始まって、壁とか屋根がなくなって、建物として機能しない状態で、
所有者に改修の意思がなければ建物滅失登記ができるということになります。

必ずしも、解体工事が完了して、現地が更地にならなければ申請できるというものではなくて、
解体工事中でも滅失登記は申請できます。


3つ目は、抵当権があっても滅失登記ができるか
滅失登記は、建物が滅失した事実を報告する登記です。
抵当権があったとしても、建物が滅失しているのであれば問題なく滅失登記をすることが出来ます。

その場合に滅失登記に、抵当権者の承諾書は添付する必要は必ずしもありません。
たまに抵当権者の承諾書が用意されていることがありますので、こちらとしてはあれば抵当権者の承諾書を添付するという程度です。

銀行さんによっては、抵当権の抹消登記が完了してから、滅失登記を申請する場合があります。
抵当権が付いたまま滅失登記をするのではなく、抵当権を抹消したという履歴を登記記録に残しておきたい意図があるのかと思います。



4つ目、添付書類です。
代理人から申請をする場合は、委任状を添付します。
また相続人から申請をする場合は、戸籍などの相続証明書が必要です。
この場合の相続証明書は被相続人が死亡したことと相続人の一人であることが証明できれば足ります。
登記記録の住所から変更している場合は、住民票など変更の証明書が必要です。

その他、建物の解体業者の実印を押印した建物滅失証明書と解体業者の印鑑証明書が必要です。

また、火災で消失した場合には、消防署の発行する罹災証明書というのが必要になります。

申請人の印鑑証明書は、申請を担保するために添付するのがベストですが、法律上の決まりはないので、印鑑証明書は必ずしも添付する必要はありません。



5つ目、滅失登記を申請または申し出ができる人です。
申請できるのは、建物の登記名義人、名義人が死亡している場合は、相続人から申請できます。
共有の場合は共有者の一人から、相続人の場合は相続人の内の一人から申請することが出来ます。

登記名義人から建物を買い受けている場合は、登記名義人の売渡証明書と印鑑証明書を添付すれば、
所有権移転登記が未了でも、買受人から申請できるとされています。

また建物敷地の土地所有者から申請できるかですが、土地所有者から滅失の申請は出来ませんが、
滅失登記の申し出をすることで、登記官の職権で滅失登記をすることをお願いすることは出来ます。
この場合は、通常の不動産登記法の申請行為とは違いますので、申請の期間は長くなります。


1つ目は、申請義務と法的な罰則
申請しないと10万円以下の過料です。

2つ目は、解体工事中でも申請できます。

3つ目は、抵当権があっても滅失登記ができます

4つ目、添付書類
委任状
住所が変更している場合は住民票など
相続している場合は戸籍謄本など
解体業者さんの証明書
です。

5つ目、滅失登記を申請また申し出ができる人です。
登記の名義人と相続人です。
例外的に建物を買い受けた人、土地所有者などです。



建物滅失登記をしないで放置していると、
銀行の融資を受けるときに指摘されたり、
土地を売却するときに滅失登記が必要になったり、
固定資産税が取り壊した建物に課税され続けるということが起こります。

建物を取り壊したけど、そのままになっているという場合は、土地家屋調査士にご相談ください。



2020.03.29 Sun l 表示登記の実務(建物) l コメント (0) トラックバック (0) l top